meet again 作:海砂
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あーびっくりした! 噛んだ瞬間視界が歪んだよ。瞬間移動ってこんな感じなのかな? 意識がはっきりするまで自分では数秒に感じられたけど、まぁ世界線超えちゃってるわけだから時間の概念はもはや通用しないんだろうな、うん。
周囲を見渡してもパームとシュートはいない。俺の念能力で移動した時もそうだったけど、違う場所に跳ばされてしまったのかもしれない。あまり心配はしていないが……ここがはたしてどこの世界なのか、それが問題だ。
俺は今は外にいる。多分、村……かなんかだよな。なんだかのんびりした感じの、穏やかな風景が広がっている。よかった、少なくとも北斗の拳の世界でないコトは確かだ。パームのバカが余計なこというから目覚めたらヒャッハーな世界に迷い込んだりするんじゃないかと思って俺ビビっちゃったぞ。
でも……日本かどうかは微妙だな。少なくとも俺の知ってる街ではナイ。日本だとしたら相当な田舎町だ。日本じゃないとかだったらやだなー。つかもうさ、元の世界とか贅沢言わないから平和なところがいいなぁ……って、目の前のお店の看板、これ間違いなく日本語じゃありませんか!!
いやまてわからんぞ、日本と見せかけてJAPPONだという可能性もある。
『こべ赤』 何屋だろう? いい匂いするから飯屋かな? つかここがどこかまず調べねば……誰か人に聞いてみるかなぁ。
「おろろー、何も無い所から突然現れるとは驚きでござる」
何か聞こえた。聞こえないふりをしたい。おろろーって、なんだよ。非常に嫌な予感がする。
「格好も珍妙だな。洋装にしても何かヘンじゃねえ?」
聞こえない、何も聞こえない……。
「二人とも失礼なこと言わないのっ! あの、すみません。悪気はないんで気を悪くなさらないでくださいね」
……そろそろ限界。俺はくりっと振り向いた。
刀を差した、左ほほに十字傷のお侍さん。竹刀持ったガキ。ポニテにリボンの似合う着物のおねーさん。
うんそうだね、ここ日本だね。一応日本だね。でもね俺、こう見えても21世紀を生きる若人だったはずなんだけどなあはははははははは……。
パームもシュートもいないこの世界で、俺はどうやって生きていけばいいんだ……いやマジで。二人ともどこ行った!? 俺だけこの世界においてきぼりかぁぁあ嗚呼ありえねぇだろ畜生!!
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「ふむ、また面白い世界に迷い込んだようだなウイングは……。気が向いたら遊びに行ってやるか」
another end.
オマケが続くよ