meet again   作:海砂

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meet and part
働きたくないでござる!


 えーと。

 俺の名前は成瀬拓。から始めたらいいんでしょうか。

 シリーズ物の三作目ともなれば、誰が主人公かだなんて大体想像つくでしょうが、一応ね。

 では改めて。ゴホン。

 

 俺の名前は成瀬拓。しがない高校教師(非常勤)をやっていた。

 なぜ過去形かというと、とある彼女にふられた日、俺は現実逃避をした。

 そしたらびっくり、HUNTER×HUNTERの世界に飛ばされちゃったのである。

 右往左往しつつも何とか元の世界に戻った俺ちゃん。ダガシカシ。戻ったはずの世界には何故かデスノートのキラやら竜崎やらその他もろもろ一通りの人物(死神含む)がいたのでござる。

 んでそこでも右往左往して、何とか死ぬ事もなく、けれど再び別世界に飛ばされたのであった←今ここらへん

 

 で、だ。田舎街というかそんな感じの場所だったのでとぼとぼ歩いているとすごくイイニオイがした。

 ニオイに誘われて店に近付くと日本語で『こべ赤』と書いてあった。

 すると俺の服装(ジーンズにTシャツ)を珍妙だとぬかすガキとそのツレが背後から現れて、振り向いたら頬に傷のあるお侍さんと竹刀抱えたガキとポニテの着物ガールが立っていた←イマココ。

 

「あの……すみません、本当に。悪気はないので許してやってもらえませんか?」

 

 ポニテのお姉ちゃんが侍とガキの頭を押さえつけて無理矢理謝らせている。いえいえ気にしてませんのことよ、と返すと。俺はとりあえず自分の頬をつねってみた。痛い。ヤッパリユメジャナイ。

 

「つかぬ事をお聞きしますが、今ってもしかして明治十一年だったりします?」

 

「何だコイツ、変なのは見た目だけじゃねーのかよ」

 

 最後まで言い終えることなく、ガキは頭の位置を最下層つまり地べたにまで叩きつけられた。もちろん、頭を押さえつけていたお姉さんによってである。そして俺にはさっきと変わらない笑顔を向けてくれている……女、マジ怖ぇ。

 

「今日は明治十一年の五月一日よ」

 

 ああ、やっぱりね、もう間違いないね、この人たちはあのマンガの主人公一味でござるよちっくしょう。

 

「どうしたでござるか?」

 

 もうね、なんか色々言い訳したりするのめんどくさくなってきた。原作破壊? そんなん知ったこっちゃねぇ! 俺の生活が一番大事!

 

「あの、俺、未来からきたんです」

 

……たっぷり五秒間、その場にいた全員が凍った。そしてお侍さん……剣心は俺のデコに手をあてる。

 

「熱はないようでござるが……」

 

「もうほっとこうぜ、こんな訳わかんねーヤツ」

 

「えっと……お医者様はあっちの角を曲がってすぐのところにありますけど?」

 

 うん、やっぱり信用はしてもらえないよね。ソレだけ言ってもね。

 

「緋村抜刀斎」

 

 ヒィッ、この名前を口にしただけで剣心から殺気だか剣気だかよくわからないもの叩きつけられましたぁっ! おしっこちびりそう。

 

「……その名を、どこで」

 

 刺さりそうなほど刺々しい眼差しを向けられて、若干ビビッたりもするけど今更ここで止まれるもんかよ!

 

「芝居です。未来にはあなたを主役にした芝居があるんです」

 

 剣心は引き続き警戒を解こうとはしない。

 

「あなたが抜刀斎になる以前の事も書かれていますし……現在と、過去、未来、全てとは言いませんが描かれていました。例えば、飛天御剣流のこととか、あとは……」

 

 えーと、この時期にもう終わってる出来事って何だ? あ、そういや左之助がいないな。出会う前? 後? 弥彦がいるから後かな。

 

「……背のでかい喧嘩屋のこととか。あと、偽者の人斬り抜刀斎と、道場乗っ取り事件……んで、そこの子が東京士族の明神弥彦で、お姉さんが神谷活心流の薫さんかな。えーとごめん、今が芝居のどの辺りなのかわかんないから適当に言ってみたけど、もしかしたらもう少し後の事ももう終わってる?」

 

 薫さんと弥彦が見開いた目を合わせ、剣心は……まだ少し疑ってるかにゃあ。

 

「喧嘩屋の本名はわかるでござるか?」

 

「相良左之助、赤報隊の生き残り」

 

「それはもう数ヶ月前の出来事でござる。その後、左之と谷十三郎さんの護衛をしたりもしたのでござるが……」

 

「えーと、刃衛かな? 多分。ゴメン、苗字忘れた。でも『心の一方』の使い手だってことは覚えてる」

 

 剣心、最初からずっと刀に手をかけてたんですが、ここにきてようやくその手を下ろしてくれました。逆刃刀とはいえそれで殴られたら俺なら死ぬね。

 

「……どうやら、嘘はついていないようでござる。もっとも、拙者達のことを事細かに調べられていれば、この程度の事はわかるのやも知れぬが……」

 

「あの、聞かれる事には何でも答えます。未来の事も……全部はアレですし聞きたくもないかもしれませんけど、色々と役に立つ事知ってると思います、ですから……」

 

「……?」

 

 にゃるせたくちゃん、一世一代の土下座!

 

「俺をしばらく養ってください!!」

 

 頭上げるのが怖い。すごく怖い。つか上げらんない。多分だけど俺剣客じゃないからこの人達の傍にいても基本的に危険な事にはあんまり巻き込まれないと思うの。んでもって未来知識を総動員して

 

「俺は無難に人生を普通に生きてできればかわいい嫁さんもらって慎ましやかながらもささやかな幸せを手に入れつつ平凡な人生を歩みたいんです!!」

 

 やべっ。思ってることがまるっと台詞にだだもれた。そーっと顔を上げてみる。はい、全員が呆れ顔。デスヨネー。

 

「なんせ未来から来ちゃったんでお金も住むところも何もないんです! 人助けだと思って是非! あっ、メシ作れます! 頑張れば洗濯とか掃除とか、雑用なんでもやります! 仕事と住む場所見つかるまででもいいんです!どうかオナシャス!!」

 

すっかり完全にあきれられたけども、ひとまず俺も一緒に連れて帰ってもらえることになった、やったね!




なろうに同じ主人公(成瀬拓のみ)が土方歳三に憑依したSSおいてますので、ご興味あればそちらもどうぞ。『俺とお前と貴様と俺と』というSSです。
「俺たちの冒険はこれからだ」ENDで終わってますけどそれなりに文章量はあるかもしれない。
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