meet again   作:海砂

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再会

 オレ達はジョイステからグリード・アイランドというゲームのことを知り、さらにそれについての情報を集めるために、まずヨークシンへと向かった。

 ヨークシンのネットカフェでハンター専用サイトに入り、情報をさらに集める。……そのゲームは定価自体が馬鹿みたいに高額で、しかもオークションということでさらに値段は跳ね上がるだろう。

 ひとまずオレ達は、天空闘技場で稼いだ金を元手にできるだけ増やそうとした。そして、惨敗したorz

 ゴンとキルアがなんかケンカ始めたので、オレは無視してテキトーにどっちかについてくことにした。コイントスで表が出たらゴン、裏が出たらキルア……んで、結局キルアと一緒に行くことにした。

 

「あのさ、キルア……」

 

「ん?」

 

 競馬場(みたいなところ)で、キルアは全額一点買いを繰り返していた。もう二億を突破している。無難な所に賭けているとはいえ凄いな。

 

「グリード・アイランドってゲームさ……ウイング達が狙ってるのと同じゲームなんだ」

 

「マジか!?」

 

 なんか聞き覚えのある名前だと思ってはいたんだけど、ヨークシンにきてから思い出した。そのために最初、天空闘技場で金を稼いでたんだ、確か。

 

「んで、オレが抜けた時点で、二人はもう300億ジェニーは稼いでる」

 

「は!? それじゃライバルが増えることになるじゃんかよ!! しかも金持ちが!」

 

 そう……オレが意地を張っていたら、確実にライバルが増える。しかも現状、オレ達の持ち金は最低落札価格にすら遥かに及ばない。

 

「……あのさ、ウイング達と合流して、一緒にG・Iを買う訳には行かないかな?」

 

 オレが仲直りさえすれば、多分二人が金儲けに走らなくてもG・I一台はゲットできるだろう。

 

「悪ぃ。それ無理だわ」

 

 割と早く、返された。

 

「ゴンがそんな、人の力借りて納得するとは思えないし、もし片方だけ空いた台だったらマルチタップ使っても空きは4コだから、一人入れない計算になる」

 

「確かに、そうだね」

 

「しかもオレらはあいつらの居場所も連絡先も知らない。お手上げだ」

 

「……いや、それなら心当たりがある。うまくいけば多分合流できると思う。だから、お金のことは二人に任せて、オレはウイング達と合流できるように動いてもいいかな?」

 

 少しでも、対立する火種は消したい。多分大丈夫だとは思うんだけど、それでも二人はウイング達と敵対することは避けたいだろう……と、思う。一応友達だし。

 

「ん……じゃとりあえずさ、明日の朝、店が開いたらお前、ケータイ買えよ。そしたらいつでも連絡とれるだろ? それに、一応その話ゴンにもしとけよな。オレは別にいいと思うぜ」

 

「そっか、じゃあ」

 

 オレの言葉の続きは、キルアの絶叫にかき消された。

 

「あ゛ー! ムームーダンスがぁ!!」

 

 一点買いしていた馬が、コケた。うわ、これでキルアは所持金ゼロだ。……ますます、ウイング達と合流した方がいいような気がした。

 

 ひとまず翌日、オレ達はケータイを買いに行った。ゴンの分と、オレの分。

 そこで色んな機種を眺めていると、レオリオと再会した。到着早いな、予定より。

 そしてレオリオのオススメ機種を三台購入。キルアも買い換えたかったらしいので。……レオリオとは他人のフリをしていた、価格交渉の間中。は、恥ずかしい、大阪のおばちゃんより厚かましいぞこのグラサン野郎。

 

 そして、番号を交換し終わって、オレは三人と別れた。

 

……この街に来て気づいた事。オレの知っている曲があふれている。

 前の世界の音楽だ。オレはエグザイルの曲が好きだったのですぐにわかったし、なんか聞き覚えのあるだけの曲も多かった。

 

 一人でネカフェに向かう。ライセンスを見せたら無料で一時間ほど貸してくれた。

 

 音楽好きな電脳ネットユーザーの間では有名な、とあるサイト。オレの知っているこれらの曲は全て、このサイトの持ち主が一人で作詞作曲しているらしい。ほぼ間違いなく、ウイングかパームのどちらかだろう。

 そのサイトを開き、連絡先にメールを打つ。オレ自身の持っているケータイから。

 きっとたくさんのメールが毎日届いているんだろうけど、二人なら気づいてくれると信じて。

 

『連絡モトム。シュート』

 

 これだけの、メール。件名だけで内容はナシ。添付もナシ。これも賭けだけど、闇雲に探すよりは可能性が高いはず。

 

 そしてメールを送ってから一時間くらいで、返信がきた。早すぎる。……ああ、もしかしたらウイングの占いにでも出てたのかな、このこと。

 

『本日12時、セメタリービル前にて待つ』

 

 すぐにネカフェを出る。有名なビルなのか、セメタリービルの場所はネカフェの店員さんが知っていた。電車を乗りついで急いで向かう。

……待ち合わせ時間より二時間も前なのに、その場所にはすでに二人が立っていた。

 

「お帰り、シュート」

 

「お前さん、ずいぶん強くなったみたいだな。頼もしいぞ」

 

 ああ、前と同じだ。二人は、ケンカを売って別れたオレを、何事もなかったかのように迎え入れてくれた。……やばい、涙でにじんで、二人の顔がよく見えない。自分勝手で馬鹿だったのはオレの方なのに、この二人は絶対見捨てたりしないで、ただ、好きにさせてくれたんだ。……生まれて初めて、人前で、ぼろぼろと泣いてしまった。

 ありがとう、ウイング、パーム。オレ、絶対この恩は返すよ、例え何があったとしても。

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