meet again   作:海砂

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ミサの恋愛指導

 高木蹴人選手。前はTVで見ててちょっといいなーって思ってた程度なんだけど。

 

『ミサ、どういうつもりだ?』

 

「ん、せっかくだからお近づきになっておこうかなって思って♪」

 

 レムが教えてくれた、名前も寿命も見えない人物。どんな人なのか、興味があったから。でも名前はわかってるから、デスノートで殺せるよね、きっと。殺さないけどっ!

 

『……あまり係わり合いにならない方がいいと思うがね……』

 

「だってミサ、高木選手のファンだもん。野球見はじめたのだって高木選手の影響だし」

 

 初めて見たのはまだレムに出会う前。高校生の頃。甲子園で大活躍してる高木選手を見て一気にファンになっちゃった。で、優勝インタビューの時にあっさり「オレをずっと支えてくれた監督と恩師、それに彼女にこの喜びを伝えたいです!」なんて言っちゃって、それで女の子のファンは減っちゃったらしいけど、ミサの中では逆に好感度アップしたんだよね。ああ、この人本当に彼女さんのこと大事にしてるんだろうなぁって。

 

 それからは、球場に行くまでには至らなかったけど、TVで中継がある時で暇があれば、できるだけ高木選手の活躍を見るようにしてた。何でピッチャーって毎日投げないんだろ? 出番減っちゃうのもったいないよね。打つ方にも出ないしさ。

 

 だから、ミサは本気で高木選手の恋に協力したいんだよ? 何か落ち込んでたけど、ミサは高木選手のキューピッドになるの!

 

『……キラになったり、キューピッドになったり、忙しい子だね』

 

「楽しいからOK!」

 

 

 インタビューではさすがに伏せたけど、高木選手の彼女さんの名前もきっちり聞いちゃった。これって、ミサのこと信用してくれたってことだよね。いよーしっ、東京に行ったらミサ色々と頑張らなきゃね!

 

「あ、弥さん……」

 

「やだもう、ミサでいいですってば。何ですか?」

 

 帰り際、ほぼ同時にスタジオを出た高木選手が、私に声をかけてきた。

 

「あ、えーと、ミサちゃん……えっと、これオレのメアド。引っ越し終わって落ち着いたら連絡ちょうだい。チケット、送るから」

 

「あっ、早速彼女さんと接触させる気ですね! ミサ頑張って立派にスパイの仕事こなしてみせまーす!」

 

「いや、あ、そういうつもりじゃないんだけど……でも、うん、多分仲良くなれると思うよ。ちょっとミサちゃんに似てるかもしんない。その日、たぶん隣の席に行くと思うから」

 

 慌ててる高木選手もカワイイ! インタビュー中に野球のことを話してる時はすごく熱心だったのに、彼女さんのことになるとすぐに赤くなったりテンパったりして、そこがまたポイント高いよね。

 

 カツラギ、ユミさん。……どんな人かなぁ。仲良くなれるといいなぁ。

 

「ありがとうございます。帰ったらさっそくメールしますね! だから高木選手も、ちゃんと帰ったら桂木サンに連絡するんですよ、ミサとの約束!」

 

 高木選手のアドレスが書かれた紙を受け取る。……思ったより字綺麗だなあ。スポーツ選手ってもっと汚い字だと思ってた。

 

「あー、うん……約束する。ミサちゃんのことも話しておくよ。かわいいアイドルの子と仲良くなったって」

 

 いやそんなこと言っちゃ駄目でしょ……彼女さん、ヤキモチ焼いちゃうよ?

 

「可愛いって言ってくれてありがとうございます! でも彼女さんには他の女の子のことカワイイなんて言ったりしちゃ駄目ですよっ」

 

「え、そうなの!? ありがと、ヤバいとこだった。オレこういうの今の彼女が初めてだからさ……ミサちゃん、恋の先輩として色々ご指導よろしくお願いするっス!」

 

「いえいえこちらこそ!」

 

『やれやれ……ミサに恋の指導なんて出来るのかね……』

 

 そりゃ恋愛なんてここ最近ご無沙汰だけどいいのっ! 経験ないわけじゃないし今のミサにはキラがいるんだから!

 

 ああ、早く東京に行きたいなぁ。キラに会うのも、高木選手の彼女さんに会うのも、とっても楽しみ!!

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