meet again   作:海砂

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最低最悪の対面

 まずは、現在がデスノのどの部分にあたるのか……第二のキラが登場した場面だということ、それにLが俺達を疑っていること、共に捜査本部の一員として捜査をするところまできていること、Lに協力してキラを捕まえるのが目的であることなどを、クロロに話した。彼は、黙って聞いていた。

 

 それから俺は、三人を伴って竜崎の元へと足を運ぶ。無論、クロロのことを紹介するためだ。死神の眼でこいつの名前や寿命が見えるかどうかまでは知らんが、どうせ弥海砂も動き出したんだ、本名でも別に問題ないだろう。

 

「竜崎、入るぞ」

 

 扉を開けた。俺の横を何かがすり抜けた。

 

 クロロが竜崎に襲い掛かった!?

 

 だが、クロロの手刀は紙一重で止められ、竜崎の足は的確にクロロの肝臓を捉えていた。

 

「……なんですか、この人は」

 

「クロロ!」

 

「L、お初にお目にかかる。オレはクロロ=ルシルフルという者だ。オレの上に立つ以上、最低でもオレより強くなくては困る……例えそれがLであろうとも例外ではない」

 

 三人がかりで無理矢理クロロを竜崎から引き剥がす。

 

「で、どういうことなのか、説明して貰えますか?」

 

……甘かった。やっぱりコイツを仲間に引き入れるべきじゃなかった……が、時既に遅し。

 

「俺のツレだ。キラ事件に深い興味を示し、俺よりも確実に頭が切れる。知識さえ与えれば的確な推理をしてくれるだろう……だから呼んだ。見てのとおり多少人格に問題はあるが、キラ事件に関しては役に立つはずだ」

 

「……どういうお知り合いですか?」

 

 Lはクロロに問いかける。俺に聞けよ! 余計なこと言うんじゃねえぞクロロ!!

 

「パームの恋人の元上司だ」

 

 竜崎がパームを見る。同時にパームがクロロを殴っていた。グーで。

 

「元カレの上司です。シュートとは関係ないです」

 

「……随分と元が多いですね。元カレの元上司ですか……」

 

……いくら能力がた落ちとはいえ、俺はクロロを殴れんぞ。コイツ勇気あるな相変わらず。

 

「それではお尋ねします。あなたはキラを逮捕するために力を貸してくださいますか?」

 

「手段を問わずにでもいいのなら、三日で殺して見せようか」

 

「それは困ります。あくまで、捕らえてその殺し方を知るだけです」

 

 あーもう、クロロ俺の言ったこと全ッ然聞いちゃいねぇよ!! ……聞くような奴じゃないか。

 

「……こいつらから聞いた話とオレの知っていることを総合してだが、現時点で最も怪しいのは夜神月。次に怪しいのはオレだろうな。その理由はお前が一番よく知っているだろう? そして、TVに出たのはキラじゃない。殺す方法こそ同じかもしれないが、少なくとも同一人物ではないだろう。おそらくキラならば、あのようにマスコミを動かすには時期尚早だと考える。それにTVの放映を邪魔したというだけで駆けつけた警察官、キラを追っているわけでもない無実の人間を殺すような奴じゃない。別人だ。さらに言うならTVのキラが殺した人間は罪が軽すぎる。その点もキラとは違う。……まだ他に証明が必要か?」

 

「いえ、充分です。素晴らしい人材のご紹介、ありがとうございます。第二のキラを追う上でも、非常に頼もしい方です。ですが私の命を狙うのはやめてください」

 

……命狙ってんのかよクロロ! 見ると、奴は愉快そうに顔を歪めていた。

 

「成程、知能だけでなくあらゆる面において、今のオレよりは秀でているようだ。最初に言っておくが、オレはキラに賛同している。というか、人を殺してはならないという意味がわからない。そんな人間でも、迎え入れる気がお前にはあるか?」

 

「キラを逮捕するために力をお貸し頂けるのであれば」

 

 しばらくの沈黙。竜崎もクロロも目を逸らそうとはしない。……これは、逸らした方が負けとか、そういう勝負なんだろうか。

 

 やがてクロロが視線を外し、今度は声を出して笑った。

 

「本当に面白い。いいだろう、キラを捕まえるために、オレも協力させてもらおうか」

 

……えーと、丸く収まったって事でイイノカナ? 俺ちょっとついていけない。竜崎も楽しそうに見えるけど見なかったことにしておこう。

 

「竜崎、クロロには戸籍も国籍も無い、この世界にはいないとされている人物だ。そして、お前さんと同様に世界中のあらゆる場所に足跡を残していない。その点でも、こいつを利用できる余地は色々とあるだろう」

 

「……なるほど。ワタリに調べさせようと思っていたんですが手間が省けました。これから、よろしくお願いします」

 

 Lとクロロが、がっちりと握手を交わす。……ある意味最強、いや最恐タッグだな。近付きたくないぞ。そういうわけにもいかないのが辛いところだ。俺全部放り出して逃げちゃダメかなぁ?

 

「それではさっそくクロロさんにも部屋を……」

 

「あ、クロロは俺の部屋に一緒に泊まって貰うからその必要は無い。キラ事件に関して話したいこともあるしな」

 

「……そうですか、わかりました。じゃあついでに、シュートさんとパームさんの部屋も一緒にしちゃってもいいでしょうか」

 

「それは困る!」

 

 隣の部屋で毎晩イチャイチャパラダイスされたら俺の精神衛生上非常によろしくないんだよ!! つーか発狂する。

 

「了解しました。それでは、相沢さん達が戻ってき次第、会議に加わってもらうことになります。……ああ、第二のキラは顔だけで人を殺せるようなので、ここでの偽名は止めにしました。皆さんも本名でお呼びしたほうがよろしいですか?」

 

「いや、このままで構わない。クロロを受け入れてくれたこと、感謝するよ、竜崎」

 

 竜崎はPC画面へと視線を戻し、俺たちは部屋を出た。……さて、ちょっとクロロに説教しようかな……怖いけど、ものすっごく怖いんだけどね!! でも言っとかなきゃこの人絶対途中で勝手に暴走しちゃうもん!!

 

 あああああもうやだこんな生活……フツーに高校教師してたあの頃に戻りたい、そんな昔じゃないはずなんだけどなぁ。俺何処で道間違えたんだろう……最初っからか。ああもう、あの時現実逃避さえしなければ。

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