目が覚めてしまった俺は周りに寝ている少女たちが起きるのを待っていた。
正直ゴロゴロしているのはあまり好きではない、自分体育系ですし
時間を潰そうと少し現実から離れようとすると依姫が起きた
「...ふわぁ......あれ?わんちゃん起きてたの?」
ひとつ小さな可愛い欠伸をした依姫は目頭に少し涙を浮かべ俺に問いてきた
勿論俺は只の犬なので何も言わず周りが起きるまで転んでいる
意識が覚醒してきた依姫がすっとその場に立った
「そうだ、お父様に飼っていいか聞いてこなきゃ...」
そういい少女は忙しそうに部屋から出て行った
今は外の明るさ的に夕時だろう
すると、依姫の走る音で起きたのかクリーム色の髪をした少女が目を覚ました
彼女も依姫同様欠伸をしこちらを向いて挨拶をしてきた
正直この子がどんな子かわからない以上下手に動けない
もしかするとお嬢様かもしれないし依姫の友達かもしれない、又はまだ寝てるこの白髪の女性の妹かもしれない
正直前者だったら怪我でもさせてしまったとき俺の命が危ない、後者もやばいけど
兎に角下手に動けないことには変わりない。
まずはこの未だ寝てる女が起きるのを待とう
「ねぇ、わんちゃんよく寝れた?」
「...」
クリーム色の彼女はそう俺に問いかける
正直興h...緊張して眠れんかった。
女性と寝ることはあったが三人とは生まれて初めてである
緊張しないのも無理はない...はずだ。
「ワンちゃん可愛いね!私豊姫っていうの。よろしくね!」
「わん」
そういい満点の笑顔で俺に話してくる豊姫...
名前から考察するにこの子が依姫の言っていた「豊ねぇ」だ
恐らく依姫のお姉ちゃんだろう
「...うぅん?あれ...私寝てました?」
「あ、永琳おはよう~よく寝てたよ」
「あ...そうですか...このワンちゃんのお腹が思いの外気持ちよくていつの間にか寝落ちしてました...」
おけ、大体全員の名前は覚えた依姫、豊姫、永琳の三人だな
これで多少は考察の手間が省ける。
最後に気になるのは彼女永琳が何者なのかだ。
使用人なのか屋敷の重要人なのかそれとも依姫たちの身内なのか...
まぁ、新たな情報が入り次第考えるか...
考えがある程度終わったところで永琳が口を開いた
「ちょっとこの犬をお借りしてもいいですか?」
「えー...独り占めするの?ずるーい」
「いえいえ、違いますよ。少し検査するだけです。虫が居ないかとか」
「あー成程ーならいいと思うよ。依姫には私から言っておくわ」
「ありがとうございます。では...」
そう言いこっちに来て永琳は俺を抱きかかえた
そのまま部屋から出て別室へと俺は攫われていった
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「で...貴方何なの?」
変な部屋...研究室といった方が良いのだろうか、そんな感じの部屋に俺は連れ込まれた
今は何か体を布団に座らされ永琳に意味わからんことを言われている
いや、大体言いたいことはわかる。様にこの女は俺が犬だけの存在じゃないことに気付いたってことだ
「黙ってても分からないわよ...早く言ってくれないかしら」
ピリピリとした空気が流れる
ここで正体を暴くのも別に容易いことだと言わんばかりのオーラを放っている
正直に言おう、正体を明かすと危ない気がする
只の直感だが何となく彼女のオーラがそれを物語っている
ここは潔く明かすべきかもしれない
仮に、このまま明かさずに生活を続けるとしよう
するといくつかの支障が現れる
一つ目、誰とも意思疎通ができない
これは死活問題である、自分の意思を表明できないと相手の人形になってしまう
そんなのごめんだ
二つ目、バレたら死ぬ
これは分かりやすいだろう。
こんなお屋敷に一匹の妖獣が入っているのだ、黙って逃がすわけがない
恐らく殺しに来るだろう、俺は人殺しを強く嫌うので絶対に抵抗できない
なのでこの場合、詰む
三つ目、罪悪感で俺のストレスがマッハ
さっきから理由をかいている通り俺はどちらかというと心優しい(自称)妖獣だ
なので少なからず彼女たちを騙し続けているという罪悪感に襲われてしまう
そうすれば元も子もなく禿げる、それは嫌だ
他にも色々上げればあるがキリがないので取り敢えず此処までにしておく
以上の理由により俺は彼女、永琳の質問に答えることにした。
「最後にもう一度問うは、貴方はいったい何者?」
「...俺は妖獣だ」
「...どうやら私の予想は間違ってなかったようね」
「どうして俺が只の犬じゃないと思った?」
「そんなの簡単よ。貴方話すとき微かに妖力を使っているもの、あの時のワンは吠えるというより喋ってたわ」
「成程な...凄いな」
これは改良の余地が有りそうだな
まさかこんな形で見破られるとは...
「で、何が目的なの?」
「え?」
「え?」
研究室に軽い沈黙が流れる
その沈黙を破ったのは俺だった
「すいません、目的って...」
「だから、ここに忍び込んだ意味よ。なにか魂胆があっての事でしょ?」
「...いや、ただ単に依姫さんに拾われたんですが...」
「え」
「はい」
彼女は驚いたまま動かなくなってしまった
どうやら無計画でここに迷い込んだ俺に
そして彼女は1分後位に現実世界へとまた戻ってきたのだった。
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「ごめんなさい、取り乱したわ」
「いえ、別に大丈夫です」
「一応自己紹介しておくわ、私は八意××よ」
「...?ォモイか...ね、ですか?すいませんよく聞き取れなくて...」
「いえ、そこまで聞き取れただけでも立派よ」
「あ、有難う御座います」
「そうね、皆は最近は永琳と呼んでいるわ」
「あ、聞いてます」
「まぁ、そうでしょうね。」
「はい...」
「...」
暫しまた沈黙が場を支配した
そんな空気の中俺は何を言えばいいかも考えることができなかった...