ソード・アート・オンライン 〜理想の中の現実〜 作:DQkzk
頑張って更新するのでみなさんよろしくお願いします。
「んっ……」
だんだん意識が覚醒してくる。ここは宿屋の部屋の中だ。俺はキリトと2人でこの部屋を借りている。そして今は午前4時。今までやっていたことを思い出してキリトに聞いてみる。
「俺が寝た後、どうなった?」
「あの後、アルゴに頼んで写真を撮ってきてもらった。まだ現物は貰ってないから今日受け取るつもりだ。」
その報告を聞いて安心した。ついに実行に移す準備が整った。
「じゃあ今日作戦実行だ。時間は10時過ぎ、俺が強化依頼を出すから、キリトたちは少し離れたところで見張っていてくれ。それとアスナが起きたら伝えといてくれ。」
「わかった。」
「それじゃあ俺はちょっと出かけてくるわ。」
キリトは少し心配そうな顔をしていた。
「無理はするなよ。」
「勿論だ、もうアレは勘弁して欲しいからな…」
俺は少し嫌そうな顔をしながらも声は少し陽気になっていた。そのまま部屋をあとにして、フィールドに出かけて行った。
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2時間程して帰ってきた俺はまず朝食を取るべく喫茶店に入った。適当に注文して待っていると見知った人物が俺の方に歩いてきて、目の前の席に座った。
「よぉ、アル坊」
「ずいぶん早かったな。」
そう、アルゴをここに呼んだのは俺だ。アルゴにこの前の依頼の物を受け取るのと、また依頼をしようと思いここに呼んだ。
「この前はありがとう、おかげでこっちの作戦もうまくいきそうだ。礼金はこんなもんでいいか?」
「十分ダヨ。……これがブレイブスを撮った写真ダヨ。」
返事とともに記録結晶を渡してくる。誰が誰だかしっかりわかるようなアングルで撮られている。………ん?今確か『ブレイブス』と言ったな、俺はネズハの仲間が誰かなんて知らないぞ。
「アルゴ、まさかお前そいつらのこと調べたのか?」
「当たり前ダロ。売れそうな情報は何でも手に入れる、情報屋として当然ダヨ。」
さすがはアルゴ、俺が依頼しようとした内容が一瞬で手に入ろうとしている。
「なら話は早い。そいつらの情報を売ってくれ。」
簡潔に要件を伝えるとアルゴは「いいヨ」言い、コルと引き換えに情報を受け取った。
「………よし、じゃあもう一つ依頼だ。元ディアベルのパーティーにアポをとるか交渉をしてもらいたいんだ。内容は『ボス部屋を見つけた。この情報と引き換えに少しだけ俺がボス攻略会議中の時間を貰いたい。』という話でだ。」
アルゴは少し考える素振りをみせてから口を開いた。
「………わかっタ。でもこれが通るかはわからないヨ。」
「構わない、その時は自分でなんとかする。できれば今日中に頼む。……後は何もない。」
「交渉が終わったら連絡するヨ。」
そう言ってアルゴは喫茶店から出て行った。俺はいつの間にか届いていた食事を黙々と口に運んでいった。
俺が宿屋に戻ると、キリトが気まずいという雰囲気を醸し出していてその原因であろうアスナは不機嫌になっている。とりあえずそのことに触れるのはよくないと直感でわかったのでスルーして本題にはいる。
「アスナ、キリトから今日の内容は聞いたか?」
「えぇ、聞いたわ。」
「じゃあこれからネズハの強化詐欺を暴きに行く。キリトたちは指示した場所に待機していてくれ。」
「「わかった(わ)」」
俺たちは宿から出てすぐのところで別れて向かう。ネズハがいる通りに入る直前に装備を変更、頭まで覆った金属製のアーマーにしてタンクさながらの装備にした。勿論、変装だ。
「……強化で頼む、素材は持ち込みで。」
ネズハの前に着いたところで強化依頼をした。ネズハは不審そうな目でこちらを見ていたが何も言わず、そのまま強化準備をした。俺が今依頼をしている武器はキリトが前に使っていた片手長剣で俺が譲り受け、+4まであげてある。正直俺の推理が合っているか不安なのでメインアームを渡すのは無理だ。
ネズハに武器を渡して経過を見る。注目するべきは素材を入れる時のネズハの行動。素材を俺から受け取ったネズハは素材をオブジェクト化して入れる。その瞬間エフェクトがほどばしったが気にせず俺はネズハの手元のみに集中していた。やはり何かを操作していた。内容はこれから起きることを確かめてからでいいだろう。
その後も作業は続き、武器を叩き終わるまで静かに眺めていた。案の定、武器はポリゴンと化して消えていった。
「すいませんでした!」
ネズハが心から悪く思っていると窺わせる顔をして謝ってきた。大方武器への罪悪感だろう。これが演技なら役者になった方がいいレベルだ。俺は「謝る必要はない。」と言ってクイックチェンジを使ってさっきの武器を取り出した。その光景を見たネズハは顔を真っ青にしてその場から逃げ出そうとするが時はすでに遅し、キリトとアスナが道を塞いで逃げられなくした。
「……ついて来てくれるか?」
そういう俺に逆らえるはずも無くネズハはがっくりと項垂れて俺の指示に従った。
俺たちが借りている宿に戻りネズハの事情聴取を始めた。
「このトリックを思い着いたのは誰だ?」
俺のこの言葉から始まった。
「………自分で思いつきました。」
そういうネズハは目が泳いでいた。明らかに嘘だろう。そこについては今は言及せず話を進める。
「仲間はいないのか?」
鎌をかけるつもりで聞いてみる。
「いいえ、いません。」
ネズハの声は凛としていて、そこからは仲間を庇おうとする気持ちが伝わる。だがさっきから周囲を確認するようにチラチラと視線を外している。まぁ、察しはつくが。
「そうか、ならこれを見てくれ。」
俺は写真を取り出す。ネズハははっと息を呑んだ。
「もう後は察しがついているんだろう?だったら自殺なんてしようとしないで全て話してくれ、ナタク」
ネズハは驚いた顔をしてから納得顏をし、沈黙した後ゆっくりと口を開いた。
「………わかりました。全てを話します。
僕はレジェンドブレイブスの一員です。他のブレイブスはオンラインゲームから一緒にやってきたメンバーでいつもトップ集団にいました。SAOに入ってからは僕も戦闘職をやろうとしていました。ですが僕はFNCで遠近感が掴めなかったんです。そこでブレイブスのみんなは僕の投剣スキルをあげる手伝いをしてくれていたんです。ですが投剣スキルは攻撃力が無く、それだけで戦うには無理がありました。なので僕は鍛冶屋に転向したのですが僕のために時間を費やしたみんなはもう最前線の人たちに追いつけない程、差が広がっていました。
そんな時です、あの男が現れたのは。僕たちは酒場で飲んでいてスキルの話をしていた時です。ポンチョをきた男が僕たちのいるテーブルにやってきてこういったんです。
『こいつが戦闘スキル持ちの鍛治屋になるんだったらcoolな稼ぎ方があるぜ。』
そう言って男は僕たちにトリックを教えました。最初はみんなも危険じゃないかと思っていたのですが、その男と話す内にだんだんいけるような気がして、最後にはみんな大丈夫だろうってなって今回の詐欺を行うようになったんです。」
「……その男はトリックの見返りに何か要求したのか?」
俺はネズハの話の中で疑問に思ったことを聞いてみた。
「いえ、何も。その時初めて会った人でそれ以降は誰も会っていないと思います。」
(やはりその男は危険人物だな。)
「なるほど、大方分かった。その話が全て真実なら今までの被害者に強化詐欺の謝罪をするんだ。弁償も必要だから返金できるほどのお金が欲しい。あるか?」
「…………いえ、ほとんどが武器や防具を買うために使ってしまいました。」
これでは第一条件がクリアできていない。まだ無理だな。
「……そうか、やはり弁償できないのはまずい。だから俺が立て替えてやる。ただし一つ条件がある。それは……………
全てを話し終え、その内容を承諾したネズハは仲間のもとへ戻っていった。ネズハが部屋から出て行ったあとアルゴからのメッセージがきて『交渉は成功だヨ』という文面で書いてあった。そのことに安堵しながらアルゴに情報と報酬を渡して俺は明日のことについて思案を巡らせていった。
そろそろステータスとか書いた方がいいですかね?