ソード・アート・オンライン 〜理想の中の現実〜 作:DQkzk
…………ガキですね、はい。
ここ最近部活が忙しくなり、なかなかかけませんでした。今日の体調不良に乗じてようやくかけた感じです。辛いですねホント。
「なぁ、フィリア。ひとつ聞いていいか?」
「何?」
「なんで初対面の俺に頼んだんだ?俺が危険なやつかもしれないのに」
そう、俺は今フィリアとともに第16層を探索している。もちろん内容はこの前フィリアが頼んだことだ。
「………そ……、……てな………ね。」
「ん?なんて言ったんだ?」
フィリアは俺に聞き取れるかわからない声量で発した。故に俺は聞き返したのだが返ってきた回答は少しぶっきらぼうなものだった。
「話した感じで大丈夫そうだと思ったからって言ったの!」
「そ、そうか」
なぜそんな風に言われるのか全くわからない俺は少しどもってしまった。
この後どちらも喋らないので暫し沈黙が生まれる。その間に俺はここまでに至った経緯を簡単に思い出す。
街でフィリアと別れる
↓
数日後、連絡がある……適当な理由で断る
↓
その翌日、レベリングをしている場所にフィリアがいた
↓
暇なのがばれ、今の状況に至る
ん?どういうことかわからないって?安心しろ、俺もよくわかってない。
どういうことか必死に考えているとフィリアから声がかかった。
「今日はどこを探索するの?」
「そうだな……マッピングの空白部分で隠し部屋がありそうなところを探してみるって感じだな」
予定なんて全く決めていなかったので俺はいつも通りの行動を言ってみる。するとフィリアから予想外の言葉が返ってきた。
「わかった。じゃあ今日はそれで明日は廃墟の方で探索しようね」
………………………はい?
「…………今日だけじゃないのか?」
俺はてっきり今日で終わりだと思っていたので心底驚いた。こういうことって普通1日だけだよな。
「もちろんそうに決まってるじゃん!私一人じゃ行けるところなんて限られているんだから二人で行く方が断然いいでしょ?だからこれからもよろしくねアルス!」
えぇぇぇぇぇぇっ!俺の選択権は?強制なのこれ?………………………………………よし、打開する案を考えよう!俺のソロライフを守ってみせる!
「……いや、待て。俺はそれでもいいんだが、そうするとフィリアが取れる物が半分になるけどその点は平気なのか?」
「私から言ったのにそれは嫌なんて言う訳ないよ。それに最前線の宝箱とかも2人で探す方が断然はやいはずだよ。でもこれは私のレベルが上がらないと実現できないんだけどね」
…………言えない、もう既に1人で最前線の宝箱を取りまくっているなんて言えない。もし言ったものなら間違いなく『私も一緒に連れてって!』などと言われるだろう。そんなのソロ人生の完全なバットエンドだ(俺的に)。絶対に回避しなければ……
そんな馬鹿な考えを巡らせる俺は冷や汗を流しながら不自然な笑みを浮かべる。
「そ、そうだな。2人の方が効率がいいし、レベルもあげれば尚いいことが………………ってよくよく考えてみるとフィリアのレベルが上がれば個々で探索できるからそっちの方が効率いいだろ?だからフィリアのレベリングが終わったら各自単独行動で」
言っている最中に妙案が思いついた。これならいけるはずだ!
「………それだともし、不測の事態に陥ったときに対処出来ないよ。だからやっぱり2人で行こうよ!」
フィリアも負けじと反論してきた。フィリアが諦めるまで頑張るか。今ここで引くわけにはいかないからな。
〜10分後〜
「はぁ……はぁ……、もう止めにしないか?フィリアのレベル上げをし終わったらまた考えようぜ」
「そう……だね……、それでいいよ」
2人とも休む暇なく言い合っていたので完全に息が上がっている。それに言い合いの途中でmobが出てきたが言い合いを止めずに倒したりしたため尚更だ。結局、意見が同じになることはなく徒労に終わった。
「じゃあ、探索に戻るか」
「うん」
そう言って俺たちは本来の目的である宝探しに戻っていった。
この時、俺の発言が俺にとって致命的なものになるとは知る由もなかった。
あの後、探索してみて宝箱は何個かあったが特にめぼしいものはなかった。フィリアは落胆していたが、俺はこんなものだろうと思って特に気にしていなかった。
「この辺で終わりにしようぜ。もう探すところはないし」
俺がそう言うとフィリアは頷いて出口の方へ歩いていく。俺もその後に続く。いつもよりも疲れなかったので足取りは少し軽く、今日の夕飯はどうしょっかなぁ〜とか考えちゃうくらいである。
今回は基本的にフィリアが戦って俺が援護だったので俺的にはものずごく楽だった。だって何もしてないのに終わるんだぜ?楽すぎる。
まぁ、そんな美味しい話なんていうものはない。俺が少しうかれていると、前を歩くフィリアから聞きたくなかったことを言われる。俺の足取りが軽かったのもここまでだ。
「…明日はアルスが前衛よろしくね。今日は私がやったんだからやらない訳ないよね?」
俺も前衛をやらなければいけないという新事実。やりたくないが断れない俺は仕方なく「わかった」と言った。その答えを聞くとフィリアはホッと一息ついた。何?俺そんなにこういうのやらないと思っていたの?酷くね?………まぁ概ねあっているけど。
「あ、そういえばレベリングは何時やるの?出来れば決まった時間にして欲しいんだけど」
「え?………………本当にやるのか?」
「さっき言ってたよね?前言撤回はなしだよ」
そういってフィリアはにっこりと笑ってくる。ただし目は笑っていない。これが俗にいう女性の怖いやつか。……やばい少し足が震えてやがる。くそっ、あんなこと言うんじゃなかった。後悔しか残らねぇよ。あの時の俺を今すぐぶん殴りたい。
「すいませんでした。ちゃんとやります」
俺がそういうとフィリアの怖さがなくなった。表情は全く変わっていないのにこんなことができるとか女性って怖すぎる。
「じゃあ、毎日10時から12時の2時間、レベリングでいいか?」
「うん、大丈夫だよ」
そこで俺たちの会話が終わる。そのあとは何も喋ることなく街に着いた。
「じゃあね、また明日」
俺が転移門の前に行くとフィリアが薄い笑いを浮かべながら言った。
「あぁ」
俺は転移門を使い、最前線の街に戻った。
〜翌日〜
「そういえば俺、前にここ探索したけど何もなかったぞ」
辺りを見渡しながら俺は以前来た時のことを思い出す。ここは廃墟ステージであり、基本的に建物は殆ど崩れていて残っているのは民家が数件、城が3階までしかなかった。俺が来た時は城が怪しいと思い、探索したのだが骸骨の敵が出てくるだけで他は何もなかった。
「うん、
「やっぱりそうだよ………上?」
上ってどういう事だ?と必死に考えている俺をよそにフィリアは城の中に入っていく。慌てて俺も追いかける。
漸くフィリアに追いつくとフィリアは訓練場だったであろう場所におり、腐敗して錆びた鎧が飾られている前に立っていた。
「ちょっと退かすの手伝ってくれない?」
「……何をするんだ?」
「それは終わってからのお楽しみ♪」
フィリアは少し楽しそうにおどけてみせた。何が楽しいのか全くわからない俺は疑問符を浮かべながらもフィリアに指示された通りに飾られた鎧を退かすと小さな窪みがある床が現れた。その床にフィリアが紋章が描かれたペンダントを嵌め込むと床が動き出し、地下へと続く階段がでてくる。その一部始終を見ていた俺は驚愕以外の感情はなく、その感情がずっと支配していた。フィリアからの声で漸く元に戻った。
「どう?驚いた?」
イタズラに成功した子供のような無邪気な笑顔で俺に問うてくる。その笑顔に俺は不覚にも少しドキッとしてしまった。
「あ、あぁ。すごく驚いた」
そんなことを思っているなんて悟られたくないので至って普通の顔で言うが少し詰まってしまった。
「ふふっ、サプライズにした甲斐があったよ。この場所はクエストで行けるようになったんだけど私だけじゃモンスターが強すぎて先に進めなかったんだ」
「そんなに強いのか?」
強いという単語を聞いて少し胸が高鳴る感じがして反射的に聞いてみる。ってあれ?俺ってこんな戦闘狂になってたんだっけ?
「かなり強いよ、少なくとも中層のプレイヤーならフルパーティでも危ないレベル」
「それはやばいな。けどやられる気はない。絶対攻略してやる」
「ふふっ、じゃあ行こう」
俺たちはゆっくりと階段を降りていく。久しぶりに冒険者としての高揚感が俺の中に押し寄せる。この感覚がたまらない。こういうのがあるのなら、フィリアとのパーティも悪くないなと思う。
………………は?俺は何を思っているんだ?俺には他人に気を許すなんて行為は無理だ。俺が
…………今はこんなことを考えている場合じゃないな。今はこの状況を楽しもう。
そう自分に言い聞かせて地下にあるダンジョンに期待を膨らませて、降りていった。
過去編なんかは今後やっていくつもりですが長くなるかもしれません。ただでさえ遅い更新スピードなので終わらない可能性が高いですね。すいません。一応いろいろ考えているのでなんとかなると思います………多分。