仮面ライダーLYRICAL A’s to StrikerS   作:(MINA)

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第十二話 「0070年 宝を守護する者」

第97管理外世界---地球。

海鳴市で高町なのははバリアジャケットではなく、聖祥学園の制服で授業を受けていた。

いかに時空管理局で『エースオブエース』と呼ばれている彼女だが、地球

こちら

ではただの『女子中学生』でしかない。

そんな彼女は窓際の席で、どこか上の空で青空を眺めていた。

(ユーノ君が発掘のお仕事に行ってからもう三日になるんだぁ)

今頃彼も同じ青空の下で作業に勤しんでいるのだろうと、なのはは想像していた。

教師がなのはを指名しているが、マルチタスクを用いていなかったので頭の中には入っていなかった。

無論、教師に『彼氏の事でも考えてたんでしょ?』というような内容でからかわれたのは言うまでもないことだ。

 

 

ユーノ・スクライアは現在拠点で本日の作業内容を聞いていた。

一日目は外部の調査で、二日目は内部の調査をしていた。

外部には撃退用の罠がなければ、内部にも侵入者抹殺用の罠は一つも仕掛けられていなかった。

どちらとも『確認調査』であり、遺跡の中にある遺物(過去の人類が残した石器や道具)は一つも採集していない。

本日からようやく世間一般に『発掘の仕事』と思われている『一般調査』が行われる。

(本格的な調査となると思わぬことが起こるかもしれないから、余計に気を引き締めていかないと……)

幼い頃から発掘調査などに関わっているユーノは『確認調査』よりも『一般調査』の方が危険が増すという事をよく知っている。

それはここにいる発掘隊のメンバーも承知のはずだ。

(この二日間の調査からわかった事はこの遺跡にある遺物は捏造されたものじゃない事は確かだ)

発掘において、最もあってはならない事象が『捏造』だ。

発掘や考古学等における捏造とはあらかじめ別の場所で採集した遺物を、更に別の場所で埋設して掘り起こすというものだ。

それによってもたらされる影響は『歴史が狂う』や学校の歴史の教科書で記されている出来事も全て抹消しなければならないための回収作業など、様々な部分で影響を与える。

民衆にとっては『発掘調査』そのものに対して、不信感を抱かれる始末である。

そうなると発掘に関して費用を負担してくれる支援団体は激減して『発掘調査』そのものができなく鳴るという事も十分にありえる。

『信頼を裏切った報い』と言ってしまえばそれまでのものだが。

またこの出来事は遺跡発掘や遺跡調査を生業とする『スクライア』にしてみてもそれなりに打撃を与えられたものだったりする。

しかし、次元世界においてことこの手の分野で広く知れ渡っている『スクライア』が捏造などという行為を行う必要性は皆無に等しいため彼等を知る者達は誰もが捏造疑惑そのものに疑惑を抱いたというのが事実だったりする。

つまり『スクライア』が捏造疑惑で追い詰められた期間は他の考古学に携わる者達よりもはるかに短かった。

「それでは皆さん。今日も一日頑張りましょう!」

 

はい!!

 

教授の一言にメンバーは一丸となった。

 

遺跡の中へと足を踏み入れた教授とユーノを始めとする発掘隊は、普段の倍の時間をかけて足を進めていた。

昨日の調査でもこの遺跡には罠らしい罠は特に何もなかったが、現代人が作った未開の場所でも我が家のようにズカズカと歩くようなことはしない。

古代人がどのような理由で建設したのかわからないし、現代人を惑わせるほどの技術があるとしたら戦闘に特化した者がいないこのパーティでは全滅は免れないだろう。

皆わかっているのだ。同じ時間の人間が建築した建物でさえ警戒するのに違う時間の建造物が相手なのだから、何が起こるかわからないという事を。

理屈ではなく本能で。

マッピングは昨日の調査で行っているが、それでもいくつか触れてはいない場所もある。

今日はそういった場所にも触れることなる。

「古代人の遺跡といっても、城とかではなさそうですね……」

教授が周囲を電灯を照らして見回しながら感想を呟く。

築数百年が経過としても、『城』ならばどこかそういう豪奢な雰囲気というものがある。

だがこの遺跡にはそれがない。

祭事を行う際の『祭壇』とも考えられるが、そういったところ特有の神聖な空気のようなものもない。

ここがもし祭壇だと仮定し、『邪教』と呼ばれる教えを信奉する集団が用いたとしたら血痕を始めとして禍々しい空気が存在しているものだ。

それも存在していないところからして『祭壇』でもないとなると、後は『墓』となる。

墓ならば神聖さも禍々しさのようなものがないというのも頷ける。

古来、王家のような庶民とは一線を画している墓には死者を弔う際に様々な動産が一緒に収められていると言う。

死者の魂を丁重に常世へと送るためだ。

そのため、遺跡の財宝を採集して売り払う事で生計を立てているトレジャーハンターなどは遺跡といっても主に墓に狙いをつけたりするくらいだ。

「しかし教授。この次元世界には王制はなかったはずですが……」

発掘隊のメンバーAがこの次元世界の歴史の一部を語った。

「となると、集団墓地かもしれませんね」

「でも集団墓地の中に遺物なんてあります?しかも昨日の調査でも見ましたけど、かなりの数でしたよ」

発掘隊メンバーBが教授の言葉に異を唱えた。

集団墓地は一人一人を埋葬したわけではなく、ひとまとめにして葬る様式で特に個人が識別不能になっている状態の事を指す。

「個人の識別が不能となると、身分のある方もこの中に?」

発掘隊メンバーCが仮説を立てる。

「多分ですが……」

教授が自信はないが首を縦に振る。

集団墓地が条件とするなら伝染病、戦争、天災などで死亡した際に用いられる。

ただし死者への葬り方があまりにも雑だと言われているので、道徳的にも問題視されていたりするがこの遺跡が集団墓地ならば従来のものとは違うという事がわかる。

部屋一室につき、石棺が十基埋葬されていた。

そんな部屋が一階につき十室あり、それぞれに石棺が置かれていた。

集団墓地にしても格段に扱いがいい。(集団墓地による埋葬のされ方は様々だが、穴を掘って遺体を放り投げるというのが一般的)

「僕も今まで色んな発掘で『墓』に関わった事はありますが、集団墓地でここまで丁重に死者を葬ったものを見るのは初めてです」

ユーノも部屋に入り、石棺一つ一つを調べながら感想をもらしていた。

「教授。調査前に言ってた現代の技術ではとうてい追いつかない技術が眠っているとは思えないんですけど……」

ユーノが教授の真意を探ろうとする。

「たしかに外観や部屋には石棺。遺物にしても現代の技術が追いつかないものとは言い切れませんね。でもスクライア君。私がここの発掘に踏み切ったのはあ

を聞いたからなんですよ」

「ある噂?」

「この遺跡の最下層にその噂の元となっているものが眠っているらしいんですよ」

「それは一体?でもそんな噂が流れているって事は先駆者がいたって事ですか?」

「だと思います。ただそれを見たとしても、採集していないところからして何かいわくつきのものかもしれませんね」

「だから教授はその最下層にあるものが現代の技術では届かないものだと考えているんですね?」

「まぁ推測と想像の範疇ですけどね……」

調査を続けながら、ユーノ達は最下層へと足を踏み入れようとしていた。

 

 

なのははフェイト・T・ハラオウン、八神はやて、アリサ・バニングス、月村すずか達と校舎の屋上で昼食を食べていた。

「ユーノ君、ちゃんとお昼食べてるかな……」

なのはは高町桃子作の弁当を食べながら、心配していた。

「なのはちゃん。まるで母親みたいやで」

はやてがからかう。

「だって~。ユーノ君一人にすると絶対に食生活メチャクチャになっちゃうもん」

なのはは過去の経験から断言した。

「メチャクチャってどんな風に?」

すずかが代表して訊ねる。

「まだいい方だった時は一週間連続でおにぎりとゆで卵だったし、その次によかった時は五日間連続で麺料理ばっかりとかでひどい時は十日連続で薬草と砂糖水とかだし、もっとひどい時なんてお料理する時間が惜しいって理由で塩と砂糖を舐めておしまいってのもあったんだよ!」

なのはが語る内容に四人は何も言えなくなる。

「ユーノってそういう事には人一倍気を遣ってるイメージあったけど……」

アリサは自身が描いていたユーノ像が崩れているのがわかった。

「アリサ。『無限書庫』って結構激務なんだよ。多分内勤の中ではトップレベルじゃないかな……」

「四六時中。前線に出てる人等や偉いさんの会議の際の資料を作ったりと暇らしい暇はないくらいやねんで」

フェイトとはやてがユーノの職場に関して簡潔に説明する。

「なのは。ユーノは三週間後には帰ってくるんだから、その時はなのはがご馳走を振舞えばいいんじゃないかな」

フェイトが、不安を抱えているなのはに助言を送る。

「ユーノ君って何が好きなん?」

はやてが知る限り、ユーノが好き嫌いしている姿を見た事がない。

「それも悩むところなんだよ~。ユーノ君、何でも食べるから特別好きなものとか嫌いなものとかってないんだよね」

振舞う側

なのは

としては本当に悩まされる部分である。

「まぁ帰ってくるまで時間あんねやからゆっくり考えたらええやん」

はやては自販機で購入したパックジュースに付属のストローを突き刺して、すすっていた。

なのはは食べながら思案していた。

 

 

最下層へと向かう道程は前日に調査したにも関わらず「罠あるんじゃないの?」と思いたくなるくらいに平凡で真っ直ぐだった。

最下層は上階のような石棺は一つもなく、ただただ広大だった。

緊急避難の場所とするなら、落盤以外なら護ってくれるだろう。

「ついちゃいましたね……」

ユーノは最下層に足を踏み入れて最初にそのように呟いた。

「罠がないのはいい事ですがね」

教授は苦笑しながらも背負っているリュックサックを下ろして、作業に入ろうとする。

「教授!」

発掘隊メンバーDが大声で叫ぶ。

「どうしました?」

対して教授はいつもどおりに冷静だ。

「こ、コレを見てください!」

教授とユーノはメンバーDのもとへと足を運ぶ。

「これは……」

「そ、そんな……。コレって……」

教授の眼鏡がキラリと光るのに対して、ユーノは両目を大きく開いてソレを見ていた。

彼が驚くのも無理はなかった。

そして同時に確信した。

コレが教授が言っていたものだ。

 

「時の列車……」

 

ユーノ達の前に佇んでいるのは黒色を主体に青色のポイントカラーが施されている三両編成の『時の列車』だった。

「噂は本当だったんだ……」

「どうみても最新技術の塊って感じだよな……」

「放置した可能性もありますよね」

「時空管理局でも無理なんじゃないかな」

「何の為に使うんだコレ……」

発掘隊メンバーが『時の列車』を見て口々に言う。

「スクライア君」

「あ、はい。何ですか?」

「君は先程つぶやきましたね?『時の列車』と。君はコレが何なのかを知っているのではないでしょうか?」

「形は違いますけど、似たようなものを五年前に見ています」

ユーノの言葉に教授の眼鏡が更に光る。

「これは一体、どういうものですか?」

「これはいわゆるタイムマシン---現在、過去、未来を行き来できるものなんです」

 

タイムマシン!?

 

ユーノ以外の発掘隊メンバーが大声を出して驚いた。

密閉された室内で声が反響する。

「タイムマシン。誰もが耳にはしますが見た事はないというのが普通ですよね」

教授の言うように、いくら次元世界の中で技術レベルがトップとも言えるミッドチルダでもタイムマシンを製作して成功した例はない。

尤もタイムマシンの制作そのものは学説では否定的に飛び交っている事もある。

だがユーノはその説に関しては否定的だ。

それは彼がタイムマシン---『時の列車』を直に目にしているからだ。

どんなに立派な講釈もたった一つの現実には勝てないのが自然の摂理である。

三両編成の『時の列車』を誰もが検分する。

線路が三両分しか敷設されておらず、一両目の先端はネドケラトプスがモデルになっており、二両目はダルウィノプテルス、三両目はT-REXとなっていた。

「デンライナーやゼロライナーとは違う車輌だ……」

ユーノは一両目に触れる。

プシッと音が鳴って、ドアが開かれた。

 

「あれ?お客さんかな……」

『時の列車』二両目のシートに寝転がっていたイマジンが起き上がる。

彼は『はぐれイマジン』ではない普通のイマジンだ。

契約者を持たない今では『時の列車』の中にいるため、実体化しているが外に出れば間違いなく砂状態になる。

彼がこの『時の列車』に居ついてから二、三ヶ月になる。

一人で起きてはまた寝る、という行為の繰り返しだった。

一両目のドアが開く音が聞こえた。

「ど、どうしよう。僕の事怖がられたら襲い掛かってくるかもしれないし……」

イマジンは慌てふためく。

『時の列車』に足を踏み入れる音が聞こえた。

「えいっ!」

イマジンは原型を崩して、白色と青色が混じった光球となった。

 

ユーノは『時の列車』の一両目に足を踏み入れて、じっくりと検分していた。

その後ろに帽子を深く被った発掘隊メンバーEが同伴していた。

モニターにコントローラーとなっているバイク。

「良太郎さんが乗ってるバイクに似てるけど、少し違う」

野上良太郎の愛車であるマシンデンバードⅡに似てはいるが、ヘッド部分に二本の角が装備されていた。

その角の形状は一両目の先端のネドケラトプスをモデルにしているものだった。

二両目に向かうと唯一の居住空間なのか、シートがL字になって設置されてテーブルが一つ置かれているだけだった。

テーブルの上には一つの黒いケースが置いてあった。

「これって……」

手にしてカチャっと音を立てて開けて、中身を取り出す。

桜井侑斗が所持しているゼロノスカードと酷似していた。

表面は青色でBと施されており、裏返してみると白色でSと施されていた。

「侑斗さんが持っているのとは違う」

取り出したカードをケースの中に収めて、テーブルの上に置いた。

メンバーEがケースを手にして、ポケットの中に収めた。

そして三両目に向かう。

そこには青色でTーREXの頭部を髣髴させる装甲車輌が一台置かれていた。

「凄い……。こんな車、ミッドチルダでもそうそう見られないよ」

別段自動車好きというわけではないが、それでもわかる。

自分の眼前にある車輌はミッドチルダの技術では到底製造できないほどのスペックを誇っていると。

「!!」

ユーノの耳に悲鳴のようなものが聞こえた。

『時の列車』を出ると、一体のイマジンが発掘隊のメンバーを屠っていた。

「コイツは『時の列車』じゃねぇか。こんな物があるってわかっちまったら俺達イマジンは常に怯えて生きてかなきゃならなくなるってもんだ」

くるまえび型のイマジン---プローンイマジンが教授の首を掴んで持ち上げながら、こちらを睨んでいた。

「ス、スクライア君……。に、逃げてくださ……」

「うるさいよ。オッサン」

ゴキリという音が鳴ると、プローンイマジンは教授を離した。

教授の首が折れ、そのままぐったりとしていた。

誰が見ても絶命したのだという事がわかる。

「言っておくけど、外の連中も皆殺してるからお前等を助けに来るヤツはいねぇぞ?」

プローンイマジンはユーノにしてみれば一縷の希望となる事も先に粉砕した。

「くっ……」

ユーノは中腰になって構えを取る。

「ほぉ。やるってのか?俺達イマジン相手に正面きって構えを取るのは初めてだぜ」

プローンイマジンは構えは取らないが、その物腰に隙はひとつもなかった。

「でもま、結果はかわらねぇぜ。テメェ等はここで俺に殺されてこの『時の列車』はバラバラの木っ端微塵になるんだよ!」

プローンイマジンは高笑いしている。

自分が人間に遅れをとることはないと本気で考えている。

 

「どうかな?」

 

帽子を深く被った発掘隊メンバーEがユーノの後ろから告げた。

ユーノを押しのけて、自前の50口径の二連式の銃を構える。

ユーノとて時空管理局に勤めている人間だ。

質量兵器ともいえる『銃』は色々と見ているからわかる。

この人物が持っている銃は『次元世界』には存在しない。

「そんなオモチャで俺を倒そうってのか?お笑いだぜ!!」

プローンイマジンが腹を抱えて笑う仕種を取る。

対して、メンバーEは余裕の表情を浮かべていた。

「やってみなければわからない、よ!」

メンバーEは引き金を絞る。

二箇所の銃口からエネルギー弾が発射される。

プローンイマジンは右にサイドステップして避けようと試みるが、弾丸はまるで意思があるようにして自動で追尾して直撃させた。

「ぐわあああっ!!」

プローンイマジンは後ろに仰け反る。

発掘隊メンバーEは帽子を脱ぎ捨てる。

「誰?」

ユーノがそのような台詞を吐くのはごく自然な事だ。

彼も発掘隊に参加する際に参加メンバーの名簿には目を通しているから、人相は全て記憶している。

だが目の前にいる青年の顔は知らない。

「日本人?なのはのいる海鳴の人?それとも良太郎さんや侑斗さんのような別の世界の日本から来た人?」

ユーノの独り言じみた推測に青年は反応した。

「リョウタロウ?君は野上良太郎を知っているのかい?」

青年が今度はユーノに訊ねる。

「ええ、まあ……。仲間ですし……」

「彼の顔の広さには驚くね」

青年は銃口をプローンイマジンに向けたまま小さく微笑んだが、すぐに顔もプローンイマジンに向ける。

「貴方は一体?良太郎さんとはどのような……」

ユーノが青年の素性を訊ねる。

「野上良太郎を始めとするデンライナーの連中とは知らない間柄じゃないが、君のように『仲間』ではないね。彼等にとって僕は『敵』と認識されても不思議じゃないくらいだからね」

青年はさらりと答える。

彼の口調や声色からして嘘をついているとは思えない。

となると、チームデンライナーとは微妙な関係の人物だと推測できる。

そして青年は更に口を開く。

 

「僕の名前は海東大樹

かいとうだいき

だ。憶えておきたまえ」

 

青年---海東が短く自己紹介を終えると、黒いケースから一枚のカードをブゥゥンという音を鳴らしながら取り出す。

海東はカードを銃身側面中央部に設けられているカード挿入口に挿入する。

50口径二連式銃の前面を左手で前へスライドさせる。

『カメンライド』

電子音声で発しながら50口径二連式銃---ディエンドライバーにマゼンタカラーで『KAMEN RIDE』と浮かび上がり、キュウンキュウンという待機音が鳴り響く。

ディエンドライバーを海東は天に掲げる。

 

「変身!!」

 

高らかに叫ぶと同時にディエンドライバーの引き金を絞る。

『ディ・エンド』

電子音声が発し、海東の頭上に紋章が浮かび上がりシアンカラーのライドプレート十三枚となる。

赤、青、緑のシルエットが出現して、海東の周りを滑るようにして移動する。

その工程を三回ほど繰り返してから、三色のシルエットが同じタイミングで海東へと入り込む。

海東の姿が黒が目立ち、ポイントカラーとして銀色と黄色が入った姿へと変わる。

そして頭上にある十三枚のライドプレートが頭部にガスガスガスッと刺さる。

直後に脇、腕内側、下半身に向けてシアンカラーが走る。

両目であるディメンションヴィジョンが輝く。

身体全身から突風が吹き荒れる。

次元をまたにかける戦士。

全ての世界の『お宝』を守護し、手に入れる戦士。

仮面ライダーディエンド(以後:ディエンド)が次元世界に降臨した。

「電王でもゼロノスでもない仮面ライダー……」

ユーノの呟きをディエンドは聞き逃さない。

 

「見ていたまえ。電王ともゼロノスとも違う僕の戦い方を」

 

ディエンドはディエンドライバーの銃口を向けながらプローンイマジンとの間合いを詰め始めた。

 




次回予告

    ディエンドとプローンイマジンの戦いをただ見ているしかないユーノ。

    激しい戦闘に耐え切れずに、遺跡は崩壊を始める。

    ディエンドは一人去り、ユーノの身体から砂が噴き出る。

    ユーノは気を失い、一つの家族が彼を拾った。

    第十三話 「0070年 難は去っても幸は来ず」
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