頼みます。
ガタン、ゴトン
汽車は心地良いくらいに俺の体を揺らしていた。
俺はこの時間がいつまでも続いていればな、なんて叶いっこない気持ちに襲われていた。
ユキナ「…僕…じゃ…従…起きるのだ我が従僕よ!!」
ユキナ「早よ起きんかい馬鹿者!!」
神奈「グフゥ!?」
ユキナは俺の腹に肘を食い込む程度に押し付けてきた。
神奈「何だよユキナ!?殺す気か⁉︎」
ユキナ「さっさと起きん、ぼーやが悪い」
ぷいっ、と銀髪ロリ体型もとい、ユキナはそっぽ向いた。
と、ひときわ落ち着いた清楚な女の子が言った。
ユキナ「か、火鈴なにを言っておるのだ!?」
確かに、俺たちが乗った所よりはるか遠くに来たようだ。
中学生位の青い髪の毛の少女はまだ寝ているらしい。
あともうちょいで、目的地に着くだろうと、俺はまた深い眠りにつこうとした。
その瞬間、ガタン!!
大きな揺れが俺の体を襲った。
神奈「何だ!?」
火鈴「おそらく、汽車が暴走したのかと…」
汽車の制御がきかなくなり暴走したのか…!!
一刻も早くこの汽車を止めないとたくさん命を失うことになる……!!
ユキナ「まぁ、慌てるでないぼーや」
神奈「だが…」
ユキナ「心配せんでも、もう二人程動き始めておる…
嫌、片方は機巧か…」
神奈「だが!?」
ユキナ「だから、落ち着けぼーや。
ぼーやの言いたい事はわかるが、多分大丈夫だぞ」
神奈「…何故そう言い切れる」
落ち着きを取り戻した俺はユキナへと問いかけた。
ユキナ「片方はぼーやと同じ東洋人だったぞ。しかも、
かなりの見込みがある様に見えたが…まだまだぼーやと一緒で未熟者だった…が、そやつの機巧、かの《雪月花》シリーズの月だったよ」
神奈「おいおい、まじかよ……!?」
火鈴「それは本当なのですか?」
ユキナ「あぁ、間違いない」
それが本当なら確かに俺たちは動かなくてもなんとかなるはずだが……
ユキナ「もし、どうにも出来そうに無いなら我達が何とかしてやるよ、だから案ずるな ぼーや」
神奈「わかった、だが無理だと思った瞬間動けよ…」
俺はもしもの為に備えたがそれも虚しく二人の…嫌、一人の人間と一体の機巧によって止められた。
俺は急いで汽車を降り止めた人物へと駆け寄った。
夜々「雷真は馬鹿です!!あんな小さい子にデレデレするなんて!!」
雷真「いやいや!!
そんな事してないから!!
てか、そんなでまかせ大声で言うな!!」
神奈「ちょと良いか?」
雷真「何だ?」
神奈「あの汽車お前ら二人だけで止めたのか」
雷真「あぁ、そうだ」
夜々「夜々と雷真の愛の力です」
雷真「いやいや、違うからな!!」
神奈「お前達面白いな…俺の名前は春馬 神奈だ
で、後ろにいるのが 右から 火鈴 ユキナ 絶華
俺の相棒達だ」
雷真「俺は赤羽 雷真」
夜々「雷真の嫁、夜々です」
雷真「お前はまともな、自己紹介ができないのか!?」
神奈「お前ら、ヴァルプルギス王立機巧学院に行くのか?」
雷真「あぁ、そうだが…お前もか?」
神奈「その通りだ」
雷真「じゃあ一緒に行くか?」
神奈「お前がいいならな」
雷真「じゃあ行こうぜ」
かくして、雷真と俺の壮絶な物語は始まる。