このキャラにはすごい秘密がありますので、楽しみにしてください。
チビテラスside
お母様が総会に出席している頃、私はリクオ様に薬入りのお茶を飲ませるため雪女さんと一緒に台所に向かって、お盆に乗せて持ちながら部屋に戻っているところです。
「リクオ様の風邪・・・早く治るといいのですが・・・・・」
「大丈夫ですよテラ様!私の氷も使っているのですから!!」
そう話し合いながら雪女さんが笑顔で襖を開けた。
「お待たせ~リクオさ・・・」
「あっ!危ない!!」
ちょうど同じように襖を開けようとしていたカナさんを雪女さんは見て驚き、手に持っていたお盆を落としたが素早く動いたことで割れずに済んだ。
一安心しながら部屋の中に入り、リクオ様の側に座って薬を飲ませた後、質問した。
「皆さんはいつからここにいたのですか?」
「さっきだよ」
「てか何でテラちゃんがここにいるの~?今日休みだったよね?」
「それは・・・・・私のお母様がリクオs、いやリクオ君のお母様の親友なのでここに住ませてもらっているのです。それと・・・・・失礼ながらあなたは?」
私は島君の隣にいる肩まである長い黒髪で体格の良く、大人しそうな雰囲気の見知らぬ男の子に質問した。
「はい。僕は『斎藤 駿(しゅん)』と言います。今日からこの探偵団の一員になりましたのでよろしくお願いします」
駿君が自己紹介した後皆で少し雑談しました。ちなみにゆらさんは服を買いに行ったのでいないようでしたがしかし、大神が嘘をついてしまうなんて・・・グスッ(泣)
「さあて!!看病はさておき!!ゴールデンウィークの予定を発表する!!」
突然の発表に皆が驚きの顔をした。
「へ?」
「ゴ・・・ゴールデンウィーク?週末からの?」
「そうだ!!君達ヒマだろう!!アクティブな僕と違って!!」
・・・なんか馬鹿にされたような感じですね。
「僕が以前からコンタクトを取っていた妖怪博士に会いに行く!!」
清継君が持っていたパソコンの画面には変な題名が書かれている。彼が言うには昨日いい返事がもらえたからだそうです。
「え!?」
「な、何それーーー!?合宿!?」
「場所は僕の別荘もある捩目山!!今も妖怪伝説が数多く残る彼に地で・・・妖怪修行だ!!」
清継君が後ろを向いて大声をだしながら手を上げている間に私はリクオ様に小声で話しかけた。
「ボソッ(どうしますリクオ様?)」
「ボソッ(う~~ん。牛鬼がいる所だから大丈夫と思うけど・・・注意して僕らも行こう!)」
「ボソッ(分かりました)」
いくら幹部の一人である牛鬼さんといえどもリクオ様に傷をつけるというなら私はあなたを滅しますからね!
side end
ゴールデンウィーク日初日ーーー
朝八時くらいより清十字怪奇探偵団は浮世絵駅から出発し、電車とバスを乗り換えながら午後二時くらいにようやく捩目山麓に到着した。
清継が言うに妖怪博士との待ち合わせ場所は『梅若丸の祠』で、それを見つけなければいけないらしい。つまり宿題という意味だ。
「清継君~~~別荘は~?温泉は~?」
「そんなのは夜だ!!さぁ行くよ!!」
そう言って彼らは頂上目指して階段を上り始めた。
しかし一時間後経つと巻と鳥居が音を上げて、カナとゆら、清継、島も音は上げないが息が乱れていた。けれどリクオとチビテラス、氷麗、さらに駿には疲れた様子がまったくなかった。
「うん?何やろ・・・あれ?」
ゆらが見つめる先には小さな祠があって中にはお地蔵様が奉ってあった。
確かめに行こうとした時にリクオが声を上げた。
「『梅若丸』って書いてあるよ!!」
全員が祠に近づいてみるとそれは紛れもなく『梅若丸の祠』だった。清継が発見できたことに喜んでいると背後から声がした。
「意外と早く見つけたな・・・さすが清十字怪奇探偵団!!」
振り返ってみるとそこには少し不気味な男が立っていた。
全員が警戒する中で清継だけが興奮していた。彼の名は化原と言い、清継の言っていた妖怪博士であった。そして全員が近くの岩に腰を下ろすのを確認して語りだした。
「梅若丸・・・千年程前にこの山に迷い込んだやんごとなき家の少年の名。生き別れた母を探しに東へと旅をする途中、この山に住まう妖怪に襲われた。この地にあった一本杉の前で命を落とす。だが母を救えぬ無念の心がこの山の霊障にあてられたか、悲しい存在へと姿を変えた。梅若丸は“鬼”となり、この山に迷い込んだ者共を襲うようになった」
話を聞いて他の者達が信じてない中でリクオとチビテラスは真剣に聞いていた。特にチビテラスは日の巫女であるため、妖怪についてよく知るようにとアマテラスから言い聞かされていた。
「あれ?信じてない?んじゃーもう少し見て回ろうか~~~」
そう言って化原を先頭に清十字団は再び山を登り始めた。
「うふふ・・・リクオ様~テラ様~~行く前は心配でしたけど旅行って楽し~ですね~梅若丸なんて妖怪知ってます~?」
「知っていますよ。氷麗ちゃんもよく知っている妖怪だからね」
「だけどここ・・・少し危ないかも知れない」
リクオとチビテラスの反応が自分の予想していたのと違うことに氷麗は慌てだした。
そしてしばらくすると霧が出始めて、周りに黒や白色の大きな物体がたくさんあった。
「ん?何だこれ?」
「それは爪だよ」
「爪!?」
爪というには大きすぎて、さらに木などにたくさん引っ掻いた跡や刺さっていた。
「ここは妖怪が住まう山だ。もげた爪くらいで驚いちゃー困る」
「嘘っ・・・」
「マジで!?」
「いるのォーーー!?」
巻達が怯える中で化原は口をニィッとしながら言う。
「山に迷い込んだ・・・旅人を襲う妖怪・・・名を“牛鬼”という」
今この捩目山にてある計画が始まろうとしていた。