ぬらりひょんの孫ー陰陽物語   作:ヤマタノオロチ

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計画の真実

チビテラスが馬頭丸と戦っている頃、リクオは清継達と一緒に山の中にある妖怪スポットを探索していたが・・・

 

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

 

突然三人がふらふらし出し、それぞれが別々の方向に向かって歩き出したのだ。妖怪に操られているかもしれないと思ったリクオは急いで後を追いかけ始めた。

最初に清継の方に向かい、道端に落ちていた長い木の棒を拾って頭を叩いて気絶させた。倒れた清継を近くの樹木まで運び、残りの二人を追いかけようと来た道を戻ろうとした時・・・

 

 

「奴良リクオ覚悟!!!」

 

「!?」

 

 

木の上からリクオの様子をうかがっていた牛頭丸が刀を抜いてリクオ目掛けて突き刺そうとした。

砂が舞う中で突き刺したかどうか牛頭丸が確認しようと刀を見ると刀身には血がついてなく、かわりに先程までリクオが持っていた木の棒が刺さっていた。

 

 

「牛鬼の手下みてぇだな・・・」

 

 

背後から声が聞こえて牛頭丸が驚きながら振り向くとそこには妖怪化したリクオがいて、手には祢々切丸が握られていた。

 

 

「成程・・・ちゃんと妖怪の血も流れているみてぇだな」

 

「当たり前だ。何で俺を狙ったのか理由を言いな」

 

「ふん!思慮深い牛鬼様のお考えよ!それからお前の愛する許嫁は俺達の仲間によって今頃牛鬼様の元へ連れていかれているはずだぜ!!」

 

「なんだと!?」

 

 

チビテラスが牛鬼の所にいると言うことにリクオは怒りとともに刀を強く握りしめた。その隙を狙って牛頭丸が背中から八本の巨大な爪を出し、刀を構えながらリクオに迫った。

 

 

「食らいやがれーーー!!牛頭陰魔爪(ごずいんまそう)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドシャァァァァ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪ぃがてめぇなんかに時間かけるかけにはいかね・・・!!」

 

「ガァッ・・・・・」

 

 

爪を全て切り落とされて倒れ込んだ牛頭丸にそう言いながらリクオは頂上にいる牛鬼の屋敷に向かって走り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

捩目山・山頂ーーー

 

 

 

 

 

「遅い」

 

 

自分の部屋にて牛鬼は古い書物を読みながらリクオの到着を待っていた。しかし一向に現れないリクオに少し不満に思いなりながらまた書物に視線を向けた時、首に刀が突き立てられた。その先には怒りの目を向けているリクオがいた。

 

 

「何を考えている牛鬼。何故テラを攫って、俺を殺そうとした?テラはどこにいる?」

 

「・・・・・テラ様はある場所に隠している。知りたいなら私と戦って勝ってみろ!!」

 

「上等だ!!」

 

 

言うより早く牛鬼の首を切り落とそうとするが、牛鬼の突き出した刀の方がそれよりも早かったのでリクオは後ろに飛んだ。何度も刃を交えながら牛鬼は叫んだ。

 

 

「その程度かリクオ!!自分を守ってくれる百鬼夜行がいなければそんなものなのか!!それで妖怪達を従えられると思うかーーー!!」

 

「当たり前だ。俺は全ての妖怪を従え、魑魅魍魎の主になるんだから」

 

 

刀を構えながらリクオは不敵に笑い、隙をついて刀を振り下ろして牛鬼の体を斬った。斬られた牛鬼は血を流しながら倒れた。

 

 

「見事だリクオ・・・お前なら私の愛する奴良組を立て直し、守り通す事ができると確信したぞ」

 

「そうか。これから俺は今まで以上に何が何でも家族を守る事を誓う。それは牛鬼・・・お前も同じだ」

 

「私も・・・?」

 

「ああ。そろそろ答えろ・・・テラはどこにいる」

 

「・・・テラ様なら此処にはいない。おそらく馬頭丸が攫うことに失敗したから人間の子一緒に宿にいると思う」

 

「そうか・・・ありがとうな」

 

 

牛鬼にお礼を言いながらリクオは刀をしまい、部屋から出ていった。

リクオがいなくなるのと同時に仏像の後ろから三羽鴉が現れて牛鬼のもとに近寄った。

 

 

「うまく撮れたか?」

 

「はい。しっかり撮れております」

 

「しかし・・・いくらなんでもそこまでやる必要はなかったのではないですか牛鬼様?」

 

「騙しの代紋である以上、完璧にやらなければ気が済まなくてな・・・」

 

 

それを聞いて内心呆れながら三羽鴉は牛鬼の傷を治すために治療部屋へと運んで行った。

ちなみにリクオがこの件を知ることになるのは宿でチビテラスと無事再会して本家に戻って後日行われた総会の時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、牛頭丸に操られている駿はまだ山の中を歩いていたが・・・

 

 

「・・・・・っ痛!!」

 

 

突然彼の右腕が黒灰色で赤い線の模様があって、手のひらに青色の球が埋め込まれている腕へと変わった。そしてよく見ると青色の球の中には何かがいて、それは動きながら何度も点滅して光り始めた。

 

 

「アレ?何で僕はここにいるんだろう?」

 

 

あたりを見回しながら言う駿に青色の球は自分に気付いてほしいみたいにさっきよりも激しく光り出した。

 

 

「あぁ、ごめんごめん。よく意味が分からないけど、君が僕を助けてくれたんだよね?」

 

 

駿の言葉にそれは「そうだ」と答えるみたいに点滅した。

 

 

「ありがとう。今度は僕が君を助けてあげるからな。皇」

 

 

駿の言葉に青色の球=常闇ノ皇(とこやみのすめらぎ)は嬉しそうに光り、駿は宿に向かって帰って行った。

 




駿の秘密は常闇ノ皇が憑りついていることです。
彼がこれからリクオとチビテラスとどういう関係になるかはこれからのお楽しみです!
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