今年も頑張って書いていきますので、見守っていてください!!
今回はタイトル通り彼らが主役的な話です。
リクオと玉章が出会っている頃、同じ浮世絵中学校の生徒である駿は、駅から少し歩いた所にある大きな家に向かった。
「ただいまー」
玄関で靴を脱ぎながら駿が言うと居間から五十歳くらいのお婆さんと小さな球状態の皇が近づいてきた。
「お帰りなさい駿ちゃん。帰って来たところ悪いんだけど、ちょっと買い物しに行ってくれるかい?」
「別に予定もないから大丈夫だよお婆ちゃん。皇も一緒に来る?」
『行く!駿と離れるの寂しい』
「分かった。けど、外では絶対に声を出さないように頼むよ。ばれるといろいろ厄介になるから」
そう言って駿が右腕の手のひらを皇の方に向けると皇はゆっくりと駿の手の中にとけこむように入っていた。入ったのを確認した後、駿は買い物袋や財布などを持って祖母に見送られながら家を出て行った。
彼らがどのような時に出合い、このような関係になったのを知るのはまだ先である・・・
リクオside
組の皆をまとめて町のパトロールのため、青田坊と首無、テラを連れて浮世絵町を歩いている。
途中雨が降り出したけど、首無が傘を差し出してくれたのでテラと一緒に雨に濡れずにいる。
「!リクオ様、あれを」
「黒!?」
「え?」
目の前に黒田坊がいて、僕達は走って近づいた。
「黒田坊さん!どうして何処に?」
「若やテラ様こそなんで・・・」
「パトロールだよ!こんな大事な時にどうしたんだ!!」
「・・・何かあったの!?」
「ハッ!そうです!!若、テラ様!いいところに出合いました」
黒田坊がこれまでの事を話した。土地神である千羽様の祠に行った鳥居さんが、地蔵のような妖怪に襲われた事を・・・
「すみません!!拙僧が近くにいながら・・・」
「そんな・・・黒田坊さんが悪い訳ではないのですから」
自分を責める黒田坊をテラが慰める。
許せない。僕の友達に手を出すなんざぁ・・・いい度胸だ!!
「こうしちゃいられねぇ!!行くぞ黒!!首無!!」
「「おお!!」」
「待ちやがれ!!」
走り出そうとした三人を止める。
「リクオ様・・・?」
「んな闇雲に探して見つかるかよ。もう空は・・・白んで来てんだ。これは黒田坊やおめーらだけの話じゃねぇ。奴良組の問題だ・・・!」
俺が傘を回したのと同時に妖怪に変化して、背後から三羽鴉が現れる。
「お呼びですか、若頭?」
「三羽鴉・・・浮世絵町中の鴉を使え。奴らを・・・あぶり出せ!!」
side end
その頃、買い物を終わらせた駿はその後いつもと変わらない一夜を過ごし、六時くらいに起きては長ジャージと長ズボンに着替えてジョギングをおこなっていた。距離は家から近くにある神社までの約1キロで、そのコースを毎日走って体を鍛えていた。無論皇も一緒にいる。
「ハァハァ、良し!今日の分はこれで終了。帰って朝ご飯を・・・うん?」
帰ろうとした時彼の目に小さな地蔵が石階段を登っていくのが見えた。
好奇心からか、彼はその地蔵の後を追いかけた。
一方四国の妖怪・袖モギは先程得た学生服の袖を食べながら目の前の古ぼけた神社に向かって歩いていた。
「ウヒヒ・・・空も白んできたし、今日はこの神社を最後にしようかの~~」
そう言いながら神社に入ると中には綺麗な着物を着た幼い少女がいた。
「な、何をするのです!!ここを何処だと思っている!?妾はこの神社の土地神・・・苔姫なるぞ!!」
「ヒヒッ、お主が誰かは関係ない。どれほどの信仰を集めているのかが問題だ。お主自信を呪い殺し、ワシがこの神社の畏れとなるのじゃーーー!!」
ニヤニヤと不気味に笑いながら袖モギは苔姫の着物の端を掴み喰らい出した。そのため苔姫の着物はビリビリと音を立てながら千切れた。
「いやぁああああ!!!助けてーーー!!」
悲鳴を上げながら助けを呼ぶ苔姫を袖モギは笑いながら言った。
「ヒヒヒヒッ、こんな時間では誰も助けにh「こんのっ!!」アグッ!!?」
現実は甘くないように苔姫の悲鳴を聞いて後をつけていた駿が急いで神社の中に入り、袖モギをぶっ飛ばした。
「大丈夫ですか!?」
「う、うむ。それよりお主・・・妾の姿が見えるのか?」
二人が話している隙に体勢を立て直した袖モギが駿の右手のジャージの袖を掴んだ。
「ヒヒッ、運の悪い奴だな。ワシをコケにした奴は呪い殺されるがよいーー!!」
しかし運が悪かったのは袖モギの方であった。彼が掴んでいるのが右手だったので・・・
『駿を・・・苛める奴・・・許さない!』
キュイイイイイィィィ―――ン!!
手のひらから姿を現した皇が赤く光った途端、袖モギは光に飲み込まれ、焼き焦がれながら外に放り出された。それから少ししてリクオ達が神社にやってきた。
黒焦げになっている袖モギを見て驚いたが呪いの事について聞き、その後事件を解決したあと、苔姫に詳しく事情を聞いてみると・・・
「若様と同じくらい歳の人間の男の子が助けてくれました」
「リクオ様と同じくらいの子が?」
「はい。あの時まだ本殿の中におりましたが、三代目達がいなくなった後、裏口から去ってしまいました。それからあの妖怪を倒す瞬間に物凄い強大な妖気も感じたのじゃ」
ありえない話だと青田坊達は思ったが、リクオはその者について深く考え込んでいた。