ぬらりひょんの孫ー陰陽物語   作:ヤマタノオロチ

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これからさらに早く書けるようにします。感想待っています!!


死闘!VS犬神

蛟と話し終わった後、リクオとテラは体育館に移動する間も妖気を探った。そして突然現れた妖気に気が付き、そこに向かうとしたがすぐに妖気は消えてしまった。

 

 

「蛟の言った通り・・・・・この中にいるのか?」

 

「はい、潜んでいます。五百人の生徒の中に妖怪が紛れ込んで・・・。リクオ様を狙っています」

 

「どうしますかリクオs、君?」

 

「(・・・なるべく被害を出したくない。)氷麗、テラこっちに!!」

 

「「はい」」

 

 

リクオは二人を連れてステージの隣の倉庫の中に入る。それと同時に護衛が全員いろんな所から姿を現す。

 

 

「若!テラ様!二人とも逃げてください、ここは我らに任せて!!」

 

「それは出来ないよ。狙っているのは僕じゃなくて、人間の方かもしれない!この前だってそうだった」

 

「今回は違います!!奴らの狙いはリクオ様の命と大神であるテラ様なんです!!」

 

「でも奴らは生徒会員だって殺せる!こんな所に白昼堂々出てくる妖怪がそれをしないとは限らないじゃないか!!」

 

「リクオ君・・・」

 

「リクオ様、ご理解ください。テラ様はともかく、あなたは今、ただの人間なんです。闇の中ではーーー秘めた力を発揮できても今は無力。だからこそ我らが護衛についているのです」

 

「首無さん」

 

「首無、おい・・・」

 

「我々は奴良組の妖怪。決して逃げ腰になっているわけではない事をご理解いただきたい」

 

 

首無の言葉で倉庫の中は静かになる。誰もが何も言わない中でリクオが話し出す。

 

 

「・・・・・自覚はあるよ。だからお前達に守ってもらうしかない。首無、僕の言うとおりに僕達を守れ!!」

 

「・・・・・若?」

 

 

そう言ってリクオは護衛達にある秘策を命じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リクオ達が倉庫に入っていくのを蛟は生徒達に気付かれないように気配を消しながら上の階で様子を見ていた。彼の左右には配下の天邪鬼達も一緒に見つめていた。

 

 

「リクオの奴・・・出てきませんね」

 

「・・・・・」

 

「やはり昼間では妖怪になれないから逃げ出したみたいですな」

 

 

右側にいた一体の青天邪鬼がそう呟いたのをきっかけに天邪鬼達はヒソヒソと話し出した。しかし蛟は左右から聞こえるヒソヒソ話に耳を傾けず、ただじっと舞台の方を見つめていた。

 

 

「・・・・・何だアレは?」

 

 

蛟が言うと全員が舞台の方に目を向けた。舞台ではカーテンが閉まって全体が真っ暗になり、スクリーンが現れてそこから清継が映し出されていた。その演説を聞いて蛟をはじめ、全員が呆れた表情になった。

 

 

「愚かなものだ。人間はすぐに自分を自慢したがる。そのせいで・・・・」

 

「蛟様!出て来ましたぞ!!」

 

 

怒りを込めながら俯いて手を握っていた蛟だったが部下の言葉で我に返って舞台を見るとマフラーを付けたリクオが係の生徒にマイクの使い方を教えてもらっていた。

しかし蛟は見ていて疑問に思っていた。

 

 

「(先程まであんなもの身に着けてはいなかった。それに・・・首元が何かおかしい?)」

 

 

注意深く観察をしていたので犬神が変化したことに気がつくのが数秒遅れた。気がついた時にはすでに犬神は頭だけを飛ばしてリクオに噛みついていた。そしてそのまま首を噛み切った。

 

 

「頭だけ飛ぶとは・・・!!」

 

「あれが奴良リクオの最期か」

 

「あっけない奴だ」

 

「・・・・・違う!」

 

「えっ?」

 

 

天邪鬼達の言葉を先程より少し高い声で否定しながら蛟は言った。

 

 

「今舞台にいる奴良リクオは影武者だ。本物はあそこだ!」

 

 

蛟が指差す方向にはリクオと服を入れ替えていた首無が自分の武器である紐で犬神を縛り、動きを止めていた。そして本物のリクオも刀を持って舞台に飛び降りた。奴良組の誰もが勝ったと思った時ーーー異変は起きた。

突然犬神の体が獣の姿に変わりながら大きくなっていった。そして体育館内の半分くらいの大きさになり、首がない妖犬になった。そのまま犬神は体と同時に大きくした自分の頭を掴んで首に運んで戻し、リクオ達を睨みながら向かった。

 

 

『グルル~~~グアアァァァァッ!!』

 

「まずい!リクオ様を狙っている。今リクオ様は人の姿、こんな巨体にやられたら・・・・・」

 

 

リクオを守ろうと前に出た毛倡妓と河童を犬神は壁に叩きつけてそのままリクオを前足で叩き潰そうとした。そこへ生徒に見られない所で本来の姿に戻ったチビテラスが犬神の瞳の間に飛びかかって噛みついた。

 

 

『ガアアアアァァァ!!』

 

「キャウン!!」

 

「テラ!!はっ!?」

 

 

突然のことに驚いた犬神だったが首を大きく振り回してチビテラスを振り払った。スクリーンの方に吹き飛ばされたチビテラスの元に行こうとしたリクオを犬神は前足で捕らえて背後にあった椅子とともに叩きつけられた。同時にメキャメキャと嫌な音が響いた。

 

 

「リ、リクオ様あああ!!」

 

 

奴良組の妖怪達が悲鳴を上げる中、犬神は前足を引き抜いた。しかし前足は何かに斬られていた。

 

 

「陽はーーー閉ざされた。この闇は、幕引きの合図だーーー」

 

 

カーテンの間から出てきたリクオは昼の姿ではなく、夜の姿であった。何故だと全員が思ったが周りの景色を見て気がついた。今体育館内は真っ暗である。そのおかげでリクオは妖怪になれたのだ。そして時間どおりに流れたスモークが妖気と混じって周りに溢れた。

 

 

『ナンダ・・・誰ダオ前・・・・・』

 

「学校でこんな姿になるつもりはなかったがな・・・俺の女を傷つけたからな。とっとと舞台から下りてもらうぜ。俺もお前も・・・ここには似つかわしくねぇ役者だ」

 

 

祢々切丸を構えてリクオに犬神は飛びかかるがリクオはその上を飛んでかわし、向かってきた前足を斬りつけて鼻先に乗る。顔を斬り付けようとした時に右足が襲いかかる。とっさに飛んでかわしたが、足を滑らせてバランスが崩れて向かってきた尻尾に床に叩きつけられる。

 

 

「!?」

 

「若!!」

 

 

ゆっくり立ち上がるリクオの頭からは血が流れている。それを見たチビテラスが悲しい顔になったのを一瞬見ながらリクオは右手で血を払い犬神を睨みつける。

 

 

「やるじゃあねぇか」

 

 

その睨みによって犬神はゾクッと畏れた。

 

 

『(ナンダ、コイツ・・・)ウ・・・ゥ・・・ウオォオオオ!!』

 

 

大きく吠えながら襲いかかろうとした時、スクリーンが急に光りだして侍姿の清継が映し出された。

 

 

『出たな!!妖怪!!!』

 

『!?』

 

『学校で暴れおって、そこのふとどきな大妖怪!!この僕・・・清継ふんする「陰陽の美剣士」が来たからには悪事はもう許さんぞーーー!!』

 

 

清継の演出を見て生徒達はただの演出だと思い込んだ。ただ一部の生徒と妖怪達を除いては・・・

 

 

『・・・・・!?』

 

『見てろ!!今封じてやる!!僕のフルCG超必殺退魔術・・・黄泉送りスノーダスト退MAX---!!(島君うまく)くらえーーー!!』

 

 

清継の掛け声と同時に犬神が足元から凍りつき、体や口には紐が縛りついた。

 

 

『!?(シ、シマッタ・・・)』

 

「今です若、犬の動きは止めました」

 

「ああ、けどちょっとやりすぎだぜ」

 

『リクオオオォォオ!!』

 

 

 

 

 

 

ズシャアアアァァァアアア!!!パキパキパキッ!!!

 

 

 

 

 

氷の割れていく音と一緒に犬神は倒れた。それを見ていた生徒達は興奮して騒ぎだした。

 

 

「若ご無事で!!」

 

「待て!!」

 

 

駆け寄ってくる氷麗と首無をリクオは制止させる。見つめる先には人間の姿に戻った犬神がいた。

 

 

「こいつは・・・確か犬神と・・・・・」

 

「へ、やりやがったな・・・?ぬらりひょんの孫がよ・・・。俺をズタボロにしやがった・・・あん時と同じように・・・(くそっ、変化が解けたか・・・?)」

 

 

姿が変わったことに犬神は表情では強がっていたが内心焦っていた。

それを見ていたチビテラスはすぐに気がついた。犬神がリクオに畏れた事に。

 

 

「てめーは!!もう終わりぜよーー!!オラッ、飛べよっ・・・首がっ・・・!?なんで変化しないいんだよーーー!!」

 

 

その時犬神の上から顔を札で巻き付けている鳥の妖怪・夜雀が現れて薙刀で照明台を壊した。それにより体育館内は再び真っ暗になった。

 

 

「何だ、何しやがった夜雀ぇ!何でてめーがここにいやがる。これから殺るとこなのによー!!」

 

「・・・・・」

 

 

しかし夜雀は何も言わずに闇の中に消えて変わりに玉章が背後から現れた。恐ろしいほど冷たい目で見つめながら犬神の肩に手を置いた。

 

 

「失敗したんだね・・・バカな犬神。残念だよ。君の能力は、人を呪い恨み・・・強くする。なのに君は恨む相手を畏れてしまった。恨みが畏れに変わったら・・・君はもはや役立たずになる」

 

「な、何言ってんだ!?玉章・・・そんなこと言うなよ!!俺を認めてくれたのはお前じゃねぇか!そうだろ!?なぁ、俺はまだやれる!!」

 

「いや・・・もう終わりだ」

 

「玉章・・・」

 

 

犬神の言葉は途中で消えた。玉章の睨みに怯えて術によって木の葉になってしまった。玉章が犬神を消す数秒前、時間通りにプロジェクターが作動して、リクオと玉章の影を舞台に色濃く映し出していた。

 

「お前・・・自分の部下を・・・」

 

「おや、奴良リクオ君・・・久しぶりだね。まさか君がそんな立派な・・・姿になるなんてね。みくびっていたよ。闇に純粋に通ずる魔道ーーー今の君になら、僕が名乗るのにふさわしい。だけど、こんな姿じゃ説得力無いね」

 

周りに漂っていた木の葉が玉章を包み込む。散らばった時には玉章の姿は妖怪へと変わっていた。

 

 

「僕は四国八十八鬼夜行を束ねる者。そして八百八狸の長を父に持つ者。妖怪・隠神刑部狸・・・名をーーー玉章。君の“畏”と“大神”を奪い、僕のーーー八十八鬼夜行の後ろに並ばせてやろう」

「それはこっちのセリフだぜ・・・豆狸よ」

 

「フフ・・・それではさらばなり。また会おう」

 

 

風は吹くと玉章の体は消えていった。リクオは宙に舞っている木の葉を掴んでは強く握りしめた。

 

 

「・・・芝居のかかった狸だ」

 

「クゥ~~ン」

 

 

リクオの足元を寄り添うチビテラスを抱きかかえて頭を撫でながらリクオは部下を連れて舞台から姿を消した。それと同時にスクリーンから清継が現れて生徒達はその場で再び騒ぎだした。

 

 

 

それから屋上でリクオと首無が氷麗にマフラーに血が付いているのと危ない事をしたことによる説教を受けたのは余談である。

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