ぬらりひょんの孫ー陰陽物語   作:ヤマタノオロチ

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今回も長すぎたので二つに分けました。
何かリクエストなどがあったらください!!


満月に舞う紅の爪 前編

影犬・紅蓮と和解した翌日の夕方、リクオは傷の癒えた紅蓮と共に奈良県に向かっていた。

紅蓮の妹・焔が捕まっている場所は奈良県のある山の奥であったからだ。救出するために選ばれたメンバーはアマテラス、チビテラス、氷麗、首無の合計六名である。

本来なら百鬼夜行を引き連れて行きたかったが、この時奴良組のシマで新興の妖怪集団の組が縄張り争いを起こしたのだ。そのため奴良組の組員大半はそちらに手を回さなければならなくなったのだ。

 

 

「いいのかリクオ・・・噂じゃ二代目は隠居したはずだろ?」

 

「うん・・・そうなんだけど」

 

 

山を歩いている時に紅蓮がリクオに聞く。戦いを鎮めるために鯉伴がリクオの変わりに百鬼夜行を引き連れて行ったのだ。何故鯉伴が選ばれたと言うと・・・

 

 

「あの人はここ最近遊んでいるだけだったからちょうどいいのですよ」

 

「っと言うわけだよ・・・」

 

「(大神怖えぇぇ~~~)」

 

 

笑顔で言うアマテラス。だがその笑顔はとても黒いオーラが現れていた。それを見てリクオは苦笑いし、紅蓮は心の中で震え上がって何も言わなかった。

 

 

 

「ハックシュン!!」

 

 

新興の妖怪集団と戦いを繰り広げていた鯉伴は戦いの最中に大きくクシャミをした。

 

 

「ふぅ~~誰か俺の噂でもしているのか?」

 

 

鼻をこすっていたせいか、鯉伴は背後から迫る敵に気づくのに少し遅れた。

 

 

 

バキッ

 

 

 

「二代目!ぼぉっとしていちゃいけませんぜぇ!!」

 

 

背後から刀で斬ろうとした敵を青田坊が殴りつけてぶっ飛ばしながら鯉伴に言う。本来なら彼はリクオのお供をするはずだが、戦力的にも戦い方においてもこちらの方が得意であった。

 

 

「悪ぃ悪ぃ。ちょいと誰かに噂されているみてぇでな・・・」

 

 

軽く謝りながら鯉伴は再び戦いを繰り広げた。それから数時間後には、奴良組が勝利の勝ち鬨を上げたことは言うまでもない。

一方リクオ達も紅蓮の案内でようやく目的地に辿り着いた。隠れながら周りを見渡すとそこには古い井戸とオンボロな家が一軒あった。

 

 

「(あの家・・・どこかで見たような家ね?)」

 

「どうかしましたお母様?」

 

 

そのオンボロな家を見てアマテラスが頭を傾けながら記憶を探っていると隣にいたチビテラスが心配して尋ねる。

 

 

「うん?何でもないわテラ。ただちょっとこの家・・・何処かでことがあるのよね」

 

 

そう言ってアマテラスは再び思い出そうとする。それを見ていた紅蓮が少し苛立ちの声で言う。

 

 

「そんなことより今はどうやって焔を救出するか考えろ。もう残り時間はあと僅かだ!」

 

 

空を見上げると既に夕日は消えかかってまもなく約束の時間になろうとしていた。

 

 

「落ち着け影犬。焦ったてもいい案は浮かばないぞ」

 

「だがっ!!」

 

「二人とも落ち着きなさい。まずはあの家の中を探りましょう。妹のいる場所、敵の数と正体などね」

 

 

首無と紅蓮の口論をアマテラスが止めて様子を探るように言う。六人は屋根裏に登って中の様子を伺った。

家の中には老夫婦がいた。爺は居眠りをして、婆は包丁を砥いでいた。しかも婆は背中に大きな籠を背負っていた。

 

 

「あれは舌切りジジと舌切りババ!!」

 

 

二人を見たアマテラスはつい大きな声を出してしまったがリクオと紅蓮が急いで口を塞いだので気づかれなかった。リクオは小声でアマテラスに尋ねた。

 

 

「義母さん。二人の事を知ってるか?」

 

「えぇ、あの二人は私達の世界にいた妖怪・鳥天狗。ああやって人の姿に化けて動物などを捕まえて籠の中に入れ、弱ったところを食べていたのよ」

 

「それじゃ焔はババの背負っているあの籠の中に!!」

 

 

犬の姿に戻って飛び込もうとする紅蓮をリクオとアマテラスが取り押さえる。

 

 

「待ちなさい紅蓮。奴らは月の光を浴びると正体を現すの。もうすぐ夜になるから救出するのはその時よ」

 

「しかし今夜は空が曇っていて月なんて出ないぞ」

 

「ふふ、そこは私とテラに任せなさい。今から作戦を言うから皆よく聞いてね」

 

 

アマテラスは全員を集めると考えた策を伝えた。

 

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