皇の技をどうするか考えるのが難しくって・・・
感想やリクエスト待っています!!
駿の右手の中に隠れていた常闇ノ皇。彼の攻撃を受けてアマテラスは倒れた。
「お母様―――――!!!!」
叫びながらチビテラスはアマテラスに元へ駆け寄った。
「お母様!!しっかりしてください!!お母さm・・・!?」
必死に体を揺っていたチビテラスに駿が・・・いや皇が首を絞め上げた。
「す、皇!?」
駿は止めようと左手で掴むが、皇の力もあって右手はチビテラスの首を絞めたままだ。
さらに右手は徐々に人間の手から全体が薄黒色で赤い線の模様がある手へと変わった。
『大神の子も・・・消えろ』
「テラ!!」
先程ひどいダメージを受けたはずなのにそれがどこへいったのか、と思うくらい速くリクオはチビテラスの元へ駆け寄る。そして皇目掛けて飛び蹴りを放つが・・・
バギィ!!
「・・・・・えっ!?」
「「『あっ・・・』」」
勢いをつけ過ぎたせいで皇ではなく、駿の顔に当たってしまった。余りに強力な蹴りの一撃に駿は気を失った。だが皇が支えていたおかげで倒れることはなかった。
『駿!!』
チビテラスの首から手を離し、そのまま駿をゆっくり地面に寝かせた後皇の球は赤く光り、怒りを表しながらリクオを睨む。
『お前許さない・・・消す!!』
そう言って駿の右手から抜けて空高く飛んだ皇は本来の大きさに戻り、箱舟ヤマトでアマテラスと最後の戦いをした時になった、球体の裂け目から巨大な手の形が現れた姿へと変わった。
「なっ・・・」
「これは・・・(この妖気はまるでアイツと同じ・・・)」
あまりに巨大な妖気にリクオとチビテラスは驚愕の言葉を出す。二人だけでなく、奴良組の妖怪達も驚く。一部では震えのあまり、腰をぬかす者もいるくらいだ。
そうしている中、皇は自身の球体に妖気を集中させて発光する。
『滅殺妖魔砲―――!!』
凄まじい光線がリクオとチビテラス目掛けて放たれた。
誰もが防ぎきれないと思った時、二人の目の前に何かが飛び出して光線を防いだ。
「・・・・・ふぅ~~~危機一髪だな」
「親父!?」
「鯉伴さん!?」
「・・・ってそこはお義父さんって言ってほしいぜテラちゃん(汗)」
二人の前には刀を肩に乗せている鯉伴がいた。しかし彼の刀身はボロボロであった。
「まったく、とんでもない奴だなぁ・・・此奴は流石にキツイぜ」
「常闇ノ皇はお母様が戦った妖怪達の中でも最上級の妖怪。むしろ完全に壊れなかったのが奇跡なくらいです」
「・・・おいおい、マジかよ!?」
チビテラスの言葉に鯉伴は冷や汗を掻きながら言う。そうしている間にも皇は再び球体に妖気を集中させている。
『今度こそ・・・消えろ!!』
再び光線が放たれようとした時・・・
『―――!?』
突然皇が光線を止め・・・否、止められた。彼の手に大量の蔓が巻き付いたのだ。どんなに力を込めても何かの強力な力もあって自分の手は動かなかった。
『・・・生きていたのか・・・・・アマテラス大神!!!』
皇が見つめる先にはまだ神気の力があっても傷が癒えず、腹からポタポタっと血を流しながらも立ち上がっているアマテラスがいた。
「お母様!!」
娘の声にアマテラスは頷きながら「ワン」と鳴く。そして蔓を引き千切ろうと暴れている皇の元にゆっくり近づいて話しかける。
「(私の声が聞こえますか皇?)」
『・・・・・なに?』
「(これ以上の戦いは無意味です。その手を収めなさい)」
『嫌だ!アイツ・・・駿を傷つけた!』
「(なら、彼の傷を癒すのが先ではないのでは?私ならあの子の傷を治せます)」
『・・・分かった』
アマテラスの説得に応じた皇は小さくなって気絶している駿の右手に入った。それを見届けたアマテラスも傷によって意識を失い、リクオ達は急いで本家へと運んで行った。
その後、アマテラスが再び意識を取り戻したのは皇との戦いから数時間が経った後で、夜は明けて空には太陽が昇っていた。
「・・・アウッ・・・・・」
「目が覚めましたかお母様!?」
「ワンワン」
「此処ですか?此処はお母様の部屋ですよ。あの後お母様は気を失って本家に運ばれたのです。傷は鴆さんに見てもらったので大丈夫です」
「クゥ~ン」
「私ですか?私はお母様に助けられたので大丈夫です。それからお母様、常闇ノ皇と駿君も今本家にいますがお話になりますか?」
それを聞いてアマテラスは頷いてゆっくりと立ち上がり、大神姿から人の姿になって二人のいる部屋に向かう。辿り着いて部屋に入ると中にはご飯を勢いよく食べている駿と彼を看病していたリクオと氷麗がいた。
「あっ、お義母さん!傷は・・・」
「大丈夫よリクオ君。それより駿君の具合はどう?」
「あっ、はい。たいした傷じゃないので大丈夫です」
皇は駿の右手に入って眠っているらしい。
その後、駿がご飯を食べ終わったのを見計らってアマテラスは真剣な顔になって尋ねた。
「さっそくだけど聞かせてくれるかしら?あなたはいつから常闇ノ皇と一緒にいたの?」
皇のことを尋ねられると駿は一瞬苦悩した顔になるが、意を決心したように話し出す。
「・・・・・僕が皇と出会ったのは四年前のトンネル事件から一カ月経った日のある夜の時です。あの事件をきっかけに僕は妖怪の存在を信じるようになりました」
時は四年前に遡る―――
家で買ったばかりの妖怪図鑑を見ていた駿がそろそろ寝ようと布団に入ろうした時、突然体が重く、苦しく感じた。あまりの苦しさに耐え切れなくなって布団の上に倒れる。すると頭の中で声が聞こえた。
『寒い・・・』
「ん?」
声が聞こえるようになると苦しみが薄れていき、駿は混乱しながらその声に問いかける。
「誰・・・?」
『闇・・・皇・・・』
「やみ?すめらぎ?」
『君温かい。寒くない。一緒にいたい・・・』
途中まで意味が分からなかったが、最後の言葉と頭の中に流れてくる皇の記憶を見て駿は自然と思ったことを語り掛ける。
「いいよ。ずっと一緒にいてあげる。どんな時でもさ」
『・・・・・本当・・・?』
「うん!僕の名前は駿、君の友達だよ」
『ありがとう駿』
回想終了―――
「・・・・・それから皇と一緒にいるのです」
「そうだったの・・・」
話を聞き終わるとアマテラスは駿の右手を掴み、優しく撫でた。
「君の決意の強さは分かったわ。けど絶対に無理はしないこと。あなたの体や皇に何かあったら私に相談しに来なさい。いいね?」
「はい!」
すると突然駿の右手が変わった。どうやら眠っていた皇が起きたようである。
『・・・・・大神』
「おはよう皇。あなたのことは駿君から聞いたわ。これからは仲良くなりましょう」
優しく微笑みながらアマテラスは皇に手を差し伸ばす。皇はその手を見て恐る恐る、ゆっくりと掴む。
元の世界で長い間、対立していた光と闇―――
今この時をおいて・・・一つの因縁が幕を降ろしたのであった―――