ぬらりひょんの孫ー陰陽物語   作:ヤマタノオロチ

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かなり遅れてしまいました。
キュウビと羽衣狐・・・夢のタッグが遂になりました。これからどのようになるか!楽しみに待っていてください!!新しい小説も考えています。


羽衣狐・妖魔連合軍京都全滅侵攻作戦

京都・洋館―――

 

 

 

「羽衣狐様~~お目覚めの時間でございます~~~」

 

「起きている、鏖地蔵」

 

 

全てが黒で染まった部屋のベッドから羽衣狐は起き上がった。転生した時はまだ幼い少女だった彼女も今では美しい女子高生になっていた。

 

 

「では・・・下で待っておりますぞ」

 

 

鏖地蔵が去った後、羽衣狐は側近の狂骨に手伝ってもらいながら黒いセーター服に着替え、メイドに命じて誰もいないリビングに用意した料理を食べ始めた。見た目はただのステーキに見えるが、実は人間の生き肝であった。それを黙々と食べていた時に鏖地蔵が姿を現した。

 

 

「そうそう・・・水分は少なめに、焼き加減はレアで、生き肝の力が失われますからね。そして本日は、第五の封印を落とす日でございます」

 

「その封印だが・・・一気に攻め落としたらどうだ?」

 

 

突然窓側にロック風の服を着た男が現れた。彼の名は茨木童子、京妖怪の幹部である。

どうやら鏖地蔵の考えに不満があるみたいだ。

 

 

「わずらわしいんだよ鏖地蔵!」

 

「そうだ、一刻も早く京を取り戻す。それが我らの悲願!」

 

「確かに・・・」

 

 

同じ幹部のしょうけらと狂骨、さらに配下の京妖怪達も現れて文句を言いだした。しかし鏖地蔵は笑って宥めさせながら説明する。

 

 

「お前達の気持ちはよくわかる。しかし一度に攻め滅ぼすことはできん。なぜなら十三代目秀元によって生み落とされた排魔・・・“らせん”があるからだ。伏目稲荷神社、柱離宮、龍炎寺、清永寺、西方願寺、鹿金寺、相克寺、弐條城・・・この八つの寺社や城によって結ばれてできた型が“らせん”だ。このらせんの型は江戸城建築の時、天海僧正が作った封印の型と同じで、これにより江戸幕府は三百年の太平を得たのだ。京は四百年だ!天海僧正より百年上回る天才陰陽師・十三代目秀元の力!!八つの場所にはそれぞれ強力な封印が施されており、一つ一つ順に潰さなければならん」

 

「おい、この俺達が・・・奴らに定めた通りに進まねばならんのか!?」

 

「ふふ、面白いではないか・・・らせんを描くように封印を潰し、洛中へと妖が攻め込んでゆく。想像するだけで胸が躍る」

 

 

面白く微笑する羽衣狐に鏖地蔵が、「陰陽師との全面戦争」と言うが彼女にとっては余興でしかない。

 

 

「最後の第一の封印・弐條城に城を建てよう。そこを中心として洛中を妖で満たすのだ」

 

 

その宣言を聞いて京妖怪達はやる気満ちた顔になった。すると誰も入れないように鍵をかけておいたリビングのドアが開き、中に一人の女性と緑色の霧が入ってきた。入ってきた女性はとても美しい美貌と肩まである黒髪で、羽衣狐より三つくらい年が離れて、大神の世界で着ていた尼僧の服装が黒色で赤色の模様があるのを着ており、とても大きな胸が特徴である。そして彼女はアマテラスにとってはもう一体の宿敵である妖怪、妖魔王・キュウビであった。彼女を見て京妖怪達は興奮し、キュウビも静かに進んで羽衣狐の近くの席に座る。

 

 

「ただいま羽衣狐」

 

「お帰りなさい姉上。どうでしたか?」

 

「いつもと変わらぬ。早く仕事を終わらせたいのに人間どもが我に懐かれたくって寄ってくるから煩くて堪らん」

 

「フフフ、その割には何だか上機嫌に見えるが・・・?」

 

「・・・・・その中の一人を食い殺した。中々良い味であった」

 

「そうかそうか。妾も食べてみたかったのう」

 

「安心しろ羽衣狐!また良い味の人間がいたら持って帰ってやる」

 

 

(((((何言ってんだこいつら・・・!?)))))

 

 

とても恐ろしい内容を楽しそうに話し合う二匹の狐。この時ばかりは彼女達を除いた全員が顔を引き攣っていた。しかし彼女達は気にせずに楽しく話を続け、今日の攻める場所を確認した後、キュウビは立ち上がって支度をするために部屋を後にする。

すると彼女の側に霧が集まって、落ち武者姿の妖怪・エキビョウが現れた。しかもその大きさは大神の世界より遥かに大きい。

 

 

「楽シソウダナ」

 

「うむ。あいつとは気が合うからな。やはり妹と言うのは可愛いものだ」

 

「・・・前トハ随分変ッタナオ前。ソンナ事デ奴ヲ見ツケテモ殺レルノカ?」

 

「ククク・・・安心しろエキビョウ。この都を支配した後、必ずアノ田舎大神を見つけ出して我の手で殺してやる!クカカカカカ!!」

 

 

冷たく、残酷な笑いをするキュウビ。そして支度を整えて羽衣狐と一緒に館を出る。後ろには配下の京妖怪と妖魔勢、更にこの地に住む別の勢力の妖怪達が従って歩く。

 

 

「さぁ行くぞ。この世を我らの望む漆黒の楽園にするために・・・」

 

「闇の中に沈めて参るぞ!!」

 

 

 

こうして妖怪達による京都侵略作戦が開始された。

 

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