ぬらりひょんの孫ー陰陽物語   作:ヤマタノオロチ

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いよいよアマテラス達を人の姿にさせます。



奴良組へ

奴良組本家・門前ーーー

 

 

 

 

 

「ついたぜ!ここが俺の家さ」

 

 

鯉伴を羽衣狐から助けたアマテラスはチビテラスと一緒に奴良組に招待された。

門が開いたのと同時に中に入ると左右にはたくさんの妖怪達が並んでいた。

 

 

「「「「「お帰りなさいませ!二代目!!リクオ様!!」」」」」

 

 

妖怪達の凄まじい声を浴びたアマテラスとチビテラスは前足で耳を押さえていたが、鯉伴とリクオはいつもと同じ感じみたいに平気で妖怪達に言葉を返した。

 

 

「おう!おめーら御苦労さん」

 

「ごくろうさん!」

 

そこへ首がなくて頭と体しかない妖怪・首無がやってきた。彼は鯉伴の頼もしい忠誠の高い妖怪である。

 

 

「二代目お帰りなさい。・・・ところでその後ろにいる二匹の白い犬はなんですか?」

 

「それについては後で話す。それより首無・・・他の奴らにも広間に親父と幹部連中を呼ぶように伝えてくれ。大事な話がある」

 

 

鯉伴から指示を受けた首無は素早く動いて他の妖怪達に伝令を伝えに行った。

その間に鯉伴は雪女の氷麗にリクオを預かわせてアマテラス達と一緒に広間に向かったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろったなお前ら」

 

 

三時間経った後、広間には鯉伴に呼ばれた奴良組の幹部妖怪達が集まった。

上座には二代目総大将・奴良鯉伴と初代総大将であるぬらりひょん、さらにアマテラスとチビテラスがいた。幹部達は何故鯉伴の隣に白い二匹の犬がいるのか不思議に思っていたが口には出さす静かに見つめていた。

 

 

「なんじゃい鯉伴ワシまで呼びつけるとは?今日はのんびりしておったんじゃぞ」

 

「悪ぃな親父。ちょいと重要な話が二つあってね」

 

 

ぬらりひょんにそう言って鯉伴は真剣な顔になって言った。

 

 

「今日俺はリクオと一緒に神社に行って羽衣狐に襲われた」

 

 

「「「「「なっ!?」」」」」

 

 

「しかもだ・・・そいつは乙女にそっくりな娘になって襲ってきやがった」

 

 

ざわざわと全員が騒ぎ出す。

そんな中で牛鬼組組長の牛鬼が落ち着いた声で質問してきた。

 

 

「それで二代目。その犬達はその事と関係があるのですか?」

 

「あぁ、俺はこの犬達に助けてもらったのさ」

 

 

「「「「「・・・はぁ!?」」」」」

 

 

その場にいる全員が驚いて「ありえない事だ」と思っている顔になった。

その顔を見てアマテラスは我慢しているが、チビテラスは少しイラついた感じだ。

さらに最高幹部である一つ目入道が馬鹿にしながら否定した。

 

 

「何をおっしゃるのですか二代目?こんな犬共にそんなことできるわけがない!!」

 

 

 

 

 

ガブッ!!

 

 

 

 

 

「ぎゃああああ!!」

 

 

ついに我慢できなくなったチビテラスが一つ目入道の頭に噛みついた。

さらにアマテラスもぬらりひょんが吸っている煙管から筆しらべ・紅蓮(ぐれん)を使って一つ目入道のお尻に火を燃え移した。

 

 

「アッチチチチ!!」

 

 

突然一つ目の尻に火がついたことに他の幹部達が驚いている中、一つ目入道はチビテラスを振り下ろしてそのまま池に向かって飛び込んだ。

 

 

「どうだぃ?コレでも信じられねぇかい?」

 

 

鯉伴も何故一つ目の尻に火がついたか分からなかったけど二匹の力であることだと自分に言い聞かせながら他の幹部達に自慢するように言った。

 

 

「おめーの言うことは信じるとしよう。それより鯉伴あの犬達は何者なんじゃ?」

 

 

ぬらりひょんがアマテラス達に目を向けた瞬間、アマテラスとチビテラスはその場でジャンプをして一回転した。すると二匹の姿は大神の姿から人の姿へと変化した。

 

 

「この姿の方が互いに話しやすいでしょう」

 

「これはたまげたのう。まさか人の姿になるとは!!」

 

「改めまして自己紹介をします。私はアマテラス大神と申します」

 

「私は娘の日の巫女・チビテラスと言います」

 

「ワシは元奴良組総大将ぬらりひょん。しかし・・・息子の命をまさか大神が助けてくれるとは思わなかったのう・・・」

 

「いかに妖怪だとしても大切な家族を置き去りにしてしまう事を黙っている事は私にはできませんでした。それに・・・あなた様の息子さんは人を殺している妖怪達とは違った目をしておりました」

 

 

アマテラスの言葉は正しかった。

これまで奴良鯉伴は人間と妖怪が共存できるように時には人間を守り、時には妖怪を守ったりしていたからだ。

 

 

「それで二代目。もう一つの重要な話とは?」

 

 

ぬらりひょんとアマテラスの話が一段落ついたのを見計らって牛鬼は鯉伴にもう一つの話について質問した。

 

 

「ああ、もう一つは俺が二代目を降りるということだ。そして三代目候補をリクオにする!」

 

 

鯉伴が言い終わったのと同時に、座敷内は爆弾が引火したかのような爆音で満たされた。

 

 

「な、何をお考えですか総大将!!!」

 

「二代目が降りるってぇ!?」

 

「リクオ様はまだ幼子ではありませぬかっ!!」

 

「キャハハ!面白れ事を言うぜ鯉の坊は!」

 

「笑っている場合ではないぞ狒々!!」

 

 

もちろんこの事に一番最初喰い付いたのは父親でもあるぬらりひょんだった。

ものすごい剣幕で鯉伴に怒鳴りつけた。

 

 

「鯉伴てめぇ!!一体何を考えてやがるっ!!奴良組を潰す気かっ!!!」

 

「別に潰すつもりはねぇよ。実はあの事件で羽衣狐の部下は俺が傷を負ったと思いこんでいやがる。俺が二代目を降りれば、あいつらは警戒心をなくすはずさ」

 

 

組の妖怪達全員を含んでの大芝居である。そして鯉伴は日本中の各地において謎の妖怪達が出現したことも伝えた。

 

 

「あの、鯉伴さん。私が言うのもなんですけど、その総大将の代理は誰がするのですか?」

 

 

チビテラスの質問に幹部達も頷く。

それを聞いて鯉伴は当然のことみたいに父親・ぬらりひょんを指さした。

 

 

「誰って・・・んなもん親父がやるに決まってんじゃねぇか」

 

「なっ!?ふざけんな鯉伴!!今更この年寄りに働かせるつもりか!!(怒)」

 

 

そんなぬらりひょんを見て、鯉伴は「まだまだそんなにも元気じゃねぇか」と笑いながら言う。

 

 

「ぐぬぬぬ・・・・・はぁ~まぁいい。引き受けてやるわい」

 

 

しばらく怒りを表していたぬらりひょんだったが諦めてしぶしぶ受けた。

それで会議は終わりかと思っていた幹部達だったが、次にぬらりひょんがとんでもないことを言い出した。

 

 

「もう一つ伝えておく。アマテラス殿とチビテラス殿にはこの本家に住んでもらうこととする。また、チビテラス殿はリクオの許嫁とする!!」

 

 

「はっ!?」

 

「えっ?」

 

 

「「「「「何ですとーーーーー!!!?」」」」」

 

 

再び爆弾が爆発したように屋敷内は爆音で満たされた。

そしてアマテラスが恐ろしい形相でぬらりひょんに襲いかかろうとしたので、チビテラスを始め、その場にいる者全員が必死に止めた。これを隣で見ていた鯉伴は・・・

 

 

「リクオは幸せ者だね~~」

 

 

と軽~い感じで思っていた。これが長い物語の始まりであった。

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