ぬらりひょんの孫ー陰陽物語   作:ヤマタノオロチ

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二人の対面

次の日、リクオは朝早くからぬらりひょんに呼び出されて彼のいる部屋へと向かっていた。

 

 

「お爺ちゃん。入るよーー」

 

「おお、リクオ待っておったぞ。早くそこに座りなさい」

 

 

一人部屋の中で煙管を吸っていたぬらりひょんの指示通りにリクオは目の前に座る。

そしてぬらりひょんは煙管から煙を吐いた後リクオに用件を伝えた。

 

 

「実はな。今日お前の許嫁を紹介しようと思うんじゃよ!」

 

「いいなずけ?」

 

 

言葉の意味が分からないリクオは首を傾ける。

 

 

「まぁ、見れば絶対気に入るぞ~!それじゃチビテラス殿、入ってきておくれ」

 

 

そう言うとぬらりひょんの後ろから狼姿のチビテラスがゆっくり歩きながら入ってきてぬらりひょんの隣に行くとリクオの目の前で一回転して人の姿に変化した。

 

 

「えっ!?白いワンちゃんが・・・人になった!!?」

 

「昨日は世話になりました。私は日の御子・チビテラスと言います。このたび、リクオ様の許嫁となることになりましたので、よろしくお願いします!!」

 

 

一つ一つの作法を細かく、正しくしながらチビテラスはリクオに深々と挨拶をした。

 

 

「えっ、あの、その・・・僕からもよろしくね!!」

 

「はいリクオ様」

 

 

その後ぬらりひょんは部屋を出て行き、リクオとチビテラスはしばらく互いに自分の特技や目標など、良い雰囲気を出しながら話し合った。

それをぬらりひょんは外から嬉しそうに聞いていてしばらくして鯉伴のいる部屋に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の愛娘が・・・悪くないとはいえ妖怪の嫁になるなんて!!(怒)」

 

「まぁまぁ、少し落ちつこうぜ」

 

 

広間にて、ただいまチビテラスの件によりお怒りモードのアマテラスを鯉伴が必死になだめていた。

 

 

「・・・・・ふぅ~まぁ、あの子は見た感じに悪い子には見えませんでしたが、もし私の娘を泣かしたりしたらすぐにこの件はなしということになりますので!」

 

「へいへい・・・おっ!どうした親父そんなにニヤニヤしやがって?」

 

「いや、なに、リクオとチビテラス殿がイイ感じになってのゥ~」

 

 

ぬらりひょんの言葉にアマテラスは再び不機嫌になり、鯉伴がそれをなだめた。

するとそこへカラス天狗が一枚の紙のような物を持ちながら入ってきた。

 

 

「総大将!二代目!アマテラス殿もここにおりましたか!」

 

「何じゃいカラス?」

 

「はい。私の息子達から聞いた報告で、三時間前に東北地方に謎の妖怪集団が現れて、陸中・陸前・磐城の三つを攻めて手中に治めたとのことです!!」

 

「何じゃと!?」

 

 

東北は奥州遠野一家が治めている所でもあり、その強さは全国でも有名であった。

その東北の半分のシマを手中に治めたと言うことはその集団はかなりの強者の集まりであるという意味であった。

 

 

「遠野一家はどうなったんじゃ!?」

 

「まだ詳しい事は分かりませんが・・・今のところ当主の赤河童殿と幹部達は無事であるみたいです」

 

「そうか・・・・・」

 

 

赤河童とぬらりひょんは旧知の仲であった。

昔ぬらりひょんは遠野の里で赤河童に鍛えてもらったことがあるのだ。彼が天下の魑魅魍魎の主になれたのも彼が力を貸してくれたおかげでもあった。

 

 

「それにしてもあの遠野妖怪からシマを奪い取る者がいるとは未だに信じられません!」

 

「どうやら・・・大神様の知っている妖怪達が動き出したみてぇだな」

 

 

鯉伴の言葉にアマテラスは静かに頷いた。そしてその場を立ち上がり優しく障子を開けて真っ暗な夜の空を見つめた。見つめる先は北の方角であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東北・宮城県ーーー

 

 

 

 

 

人間が入れない場所にて多くの妖怪達が宴をしていた。

そしてその妖怪達から特に強力な妖気を放っている三体の妖怪がある洞窟の前で話し合っていた。

 

 

「ぎゃはははは!!この国の妖怪共はなーんて張り合いがねぇことだがよーーー!!」

 

 

両手に凄まじい炎を纏わせている二本の刀を持っている鎧を着た妖怪が楽しそうに笑いながら隣にいる二体の妖怪に話した。

 

 

「少し静かにしなさい赤カブト。今主君はお食事中なのよ!」

 

 

先程の鎧妖怪・赤カブトに注意したのは彼の仲間で蜘蛛女の妖怪・女郎蜘蛛である。

さらに彼女の隣には巨大な龍の妖怪・蛟が静かに目をつぶりながら彼らの話を聞いていた。

 

 

「いいじゃねーかよ女郎蜘蛛姉さん!どうせ大将は食べることに夢中なんだからよ・・・」

 

「それでもよ!!終わるまでは静かにしていなさい!!」

 

「ちぇ~~~厳しすぎるぜ姉さん」

 

「・・・・・終わったみたいだ」

 

 

蛟が呟いた瞬間、洞窟から凄まじい咆哮が響き渡り、飲食していた妖怪達はすぐに器などを置いて咆哮した方に向けて深く頭を下げた。しばらくすると中から一つの体に八本の首がある巨大な大蛇が出てきた。

 

 

 

 

 

 

その大蛇はアマテラスの宿敵であり、数多くの人を不幸に陥れた邪神・ヤマタノオロチであった。

 

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