聖杯の英雄譚   作:伊佐那岐

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まず言っておきます。文才がほしいですね。



というわけでfateと落第騎士の英雄譚のクロスオーバーssでサーヴァント多数召還


ですが戦闘はほとんどが主人公がメインということを覚えておいてください。


全く戦闘しないことはありえませんのであしからず。




プロローグ01 召還

―――これはひとつの物語

 

 

 

少年はごく普通の家庭に生まれた。

 

 

 

母と父と自らが生まれた数年後に生まれた妹の4人の仲むつましい家庭に生まれた。

 

 

 

少年は幸せだった。母と父とまだ言葉も発することの出来ない妹に囲まれた生活

 

 

 

消して裕福ではない生活だが、少年は毎日が楽しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楽しかったんだと・・・・・・・・・・思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『披見体No999号、現在の適合率20%・・・・30%・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

暗い漆黒の意識に淡々とした女の声が響く。

 

 

 

体中が痛い。体の内側から熱い、まるで全身が炎になったようだ。

 

 

しかし現在、僕の体は小型のカプセルに収納されている。ドロドロした粘液質の物質に包まれ、体中に機会じみた装置とコードに覆われている。

 

 

 

僕の意識は助けを求めようと声をあげる。

 

 

 

しかし、声が出ない。意識だけがはっきりし、指先ひとつ動かせない

 

 

 

解るのはこの内から湧き出る灼熱の痛みと、周りから聞こえる数人の知らない大人の声

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ふむ・・・・どうやら、今度の被験者は順応しているようだな』

 

 

 

『これは九条博士。ごらんの通り、披見体No999は今までに一番あれ(・・)に適合しています。君・・・報告を』

 

 

 

『はい。現在披見体No999号は適合率73%、過去全ての披見体の最高適合率が40%弱、これらの結果から見てもおおむね順調かと』

 

 

 

『すばらしい!!実にすばらしい・・・全ての根源に、全ての原点を垣間見ることが出来る。絶対的に尽きることの無い魔力を持った最強の兵器が誕生する』

 

 

 

 

”おめでとうございます”と湧き上がる拍手

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何がそんなにめでたいのだろうか

 

 

解らない、そもそも僕は何故こんなところにいるのだろうか

 

 

 

何時からこんな生活が続いたのか

 

 

 

長い・・・・・・・・・・まるで長い悪夢を見ているかのような

 

 

 

 

そう・・・・・確か僕は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『イヤァァァァァァァァ!!!あなた!?』

 

 

 

 

・・・・・・・おかあ・・・・・さん?

 

 

 

 

その時、暗い脳裏に浮かんでくる母と呼ばれていた者の叫び声

 

 

脳裏に焼きついたようにう浮かび上がっていく情景

 

 

 

真っ赤な血が床一面に広がる中、うつ伏せになり、糸が切れたように動かなくなる父だった男

 

 

 

次にしかいい移ったのは僕を庇うよう抱きしめる母のぬくもり

 

 

 

だが、冷たく暗い部屋に銃声が響いたと思ったら母の体が小刻みに震える。

 

 

 

「―――ちゃん・・・早く・・・桜を連れて・・」

 

 

 

逃げて。そう呟いた瞬間、母だったものは声ひとつ発せ無い肉の塊になった。

 

 

 

あたりに響くのはまだ年端も逝かない妹の鳴き声

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・からだ。この日常が地獄になったのは

 

 

 

・・から僕は両親を殺した男たちに連れられどことも知れないこの施設にやってきた

 

 

 

周りには時分と同じくどこから連れてこられた年端も行かない子供がいて、狂いも来る日も、なんだかわからない機械を取り付けられる検査、訳もわからない薬を飲まされる。

 

 

その度に激痛や嘔吐に襲われ、日に日に一緒だった子供の数も減っていった。

 

 

だが日に日に子供の数が減っていくにもかかわらず、周りの大人は微塵も気にしてはいなかった。

 

 

『披検体,No35番は消去。Δ3の薬品の要素が強すぎたか・・・』

 

 

 

『またか・・・・σ16の構成に過剰に反応してしまって、披検体No443から609までの肉体が腐り始めた』

 

 

 

『ここまで来てあれとの適合率がまだ20%もいかないとは』

 

 

 

薬品に苦しむ子供をケースの中に放り、毎日・・を観察する大人。そして犠牲者の数約1000人にも達しようとする中、僕はカプセルに収納される前に・・・・・・・・(・・)を入れられた。

 

 

 

―――黄金の杯

 

 

 

僕は・・が何なのかわからない、知るはずも無い

 

 

 

 

だが大人たちは僕を台座に固定すると、僕の頭にヘルメット型の機械を取り付けさせる。

 

 

 

 

被せられた機械により僕は視界の全てを奪われて・・は直ぐに感じた。

 

 

 

 

 

なんだか解らない、まるで体に溶け込むように・・は僕の体に広がる。

 

 

 

毎日のように続いた痛みが痛みじゃないと言える様な激痛が僕の全身を駆け巡る。

 

 

 

叫ぼうにも叫ばれない

 

 

 

暴れようにも暴れられない

 

 

 

涙を流そうにも流せない

 

 

 

 

あぁ・・・・意識が朦朧としてくる。もう目の時分がどんな生活を送っていたのか、親の名前さえ消えていく

 

 

 

父の・・・母の・・・そして、妹の

 

 

 

(・・・・・・・さくら・・・)

 

 

 

 

まだキチンと会話すら出来たことの無い妹の名前を最後に、僕の意識は・・・途切れようとしていた。

 

 

 

 

だが消えかかる意識の中、僕は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬、瞼の裏側に一際強く輝いた・・(・・)に藁をも縋る思い出、手を伸ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビー!!ビー!!!

 

 

 

研究施設突如と響き渡る警報。何事かと辺りがざわめく中、少年の納められていたカプセルが輝きだす。

 

 

 

 

『なんだ!?どうした!』

 

 

 

九条と呼ばれた男がコンソールを見ていた男に怒鳴り始める。男はモニターを眺め、ありえないといった形相を浮かべていた。

 

 

 

『解りません!?適合率が90%・・・100%・・・120%!?どんどんあがっていきます!!?」

 

 

 

『ばっ馬鹿な!?こんな事が・・・・・・・・早く!接続を遮断しろ!!』

 

 

 

『だっ駄目です!!こちらの停止指示に反応しません。緊急停止のコマンドも受け付けない・・・・うっうわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

『・・・・・・・は・・はは・・・・これが・・・産物(・・)の』

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉を最後に、カプセルより放たれた閃光に飲まれた男は、自らが夢見た存在(・・)の完成を目の前にその命を散らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

 

 

 

そこは廃墟だった。

 

 

 

正確には廃墟になったばかりの建物が、爆発の影響か辺りの森林にその炎を撒き散らし、辺り一面が火の海と化している。

 

 

 

 

そんな紅蓮の炎の中に彼女は降り立った・・・・・・・・。

 

 

 

周囲の紅蓮の炎よりも深い、赤よりも紅く、長く肩まで整った髪。全てを魅了してしまうかのような容姿。

 

 

 

そして何よりその手に握り締める血を沸騰させる真紅に輝く槍は、彼女の存在を一際異色に引き立てる。

 

 

 

 

 

「・・・・全く、呼ばれるはずが無い物に呼ばれてみれば・・・・何だ?ここは?」

 

 

 

 

 

 

女は思わず自身が手に持つ紅槍を一振り。ただ横に一文字に振られた槍によって周囲の炎がまるで強風にあったかのごとく勢いを失う。

 

 

 

「よしよし・・・しかし、私を呼び出すとは・・・・・・本来ならばありえんことなのだろが・・・」

 

 

 

だが私はこうして呼ばれ、導かれた。世界の理を外れ、死すら奪われたこの私を呼んだものがいる。

 

 

 

・・だけでも今の私の興味は尽きなかった。

 

 

 

嘗て異境・魔境において私を尋ねてきた者は少なからずいた。しかしこうして道を作り、私自身を呼び出すものなど人は愚か神すらしなかった。

 

 

どんな者だろうか・・・・・高望みするならば私を

 

 

 

「いや・・・・・・・を願うは酷な事であろう。・・・・まして人の身で・・・む?」

 

 

 

女は歩みを止める。ふと前方から何やら妙な気配が・・・・否・・・これは

 

 

 

 

「むっ!何やら近くに魔力を帯びた気配が感じられたと思いや・・・ランサーのサーヴァント。しかもこの気配・・・只者ではない。」

 

 

 

 

「ほう・・・その言いよう。主もサーヴァントの様だな。しかもその聖者を感じさせる佇まい、その手には離れていてもその存在を感じ取れる聖剣。セイバーのサーヴァントのようだな」

 

 

 

 

目の前に颯爽と現れた白銀の鎧を着こなした純真な騎士。その手に携えた見事な聖剣が紅槍を軽く構えるこちらに向けられる。

 

 

 

その身のこなし一つ一つ取っても見事の一言しか出てこない振る舞い。

 

 

 

 

「オレが名は円卓の騎士が一席、太陽の騎士ガウェイン。」

 

 

 

 

 

 

「・・・ガウェイン・・・円卓の騎士。しかも、かのアーサー王の実質的な右腕、マスターと出会えてすらいないと言うのに、初手からこの様な強者とぶつかり合うとは・・・私も弟子(・・)のことは言えぬな。」

 

 

 

ふふっと不適にもその表情に薄笑いを浮かべる。

 

 

しかし、こうしてあえて名乗りをあげるのは何時振りだろうか。

 

 

相対する戦士達は私の正体を知った上で挑んできた。ゆえに名乗りを受けることはあってもすることは無かったからな・・・

 

 

まぁ・・・これも一興だろう

 

 

 

「私は、世界の外側にあり続けるモノ。老いを知らず、死ぬことも許されず、永遠を刻まれし永劫を生き続けるもの・・・・・オレが名は”スカサハ”・・・」

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・!!!スカサハ!まさか御身はケルト神話における冥界”影の国の女王”・・・このようのお方と剣を交えようとは!!」

 

 

 

その名を耳にせずとも佇まい、そして目の前から紅槍から漂ってくる自分とは異なってくる神霊級の魔力。・・・・まさかこの様な場で、神すら殺した存在と合間見えようとは

 

 

 

だが、とガウェインは一瞬疑問を抱いた。

 

 

 

「何故御身がサーヴァントとして現界しているのですか。貴方は英霊の座には収まっていないはず。いや・・むしろ収まるはずも無い!」

 

 

 

「うむ・・お主の疑問も最もだがな・・・今回は私も何故この場に召還されたかわからんのだよ。」

 

 

 

「では・・・貴方のマスターは?」

 

 

 

「うむ・・・・残念ながら召還した場にはマスターの姿は無くてな。契約した魔力を辿っているうちに主と出会った訳だ。」

 

 

 

やれやれと肩を竦ませるスカサハだったが、彼女の言葉に驚きを隠せず思わず構えた聖剣を下ろしてしまうガウェイン

 

 

 

「貴方も・・・ですか。実は私もこの場で召還され、マスターとの契約を辿っていくうちに貴方に」

 

 

 

「お主も・・・・・よもや、住まぬが少し待て」

 

 

自身の魔装を地面に突き刺し、瞑想するかのように目を瞑り沈黙を貫く。

 

 

(これは・・・・・私とガウェイン卿の魔力の流れが1つに・・・・・ということは)

 

 

 

 

太目を開きガウェインへ目線を配る。こちらの視線に向こうも小さい頷きを返してくる。

 

 

 

「なるほど、どうやら主と私のマスターは同一人物のようだ・・・・やれやれ、久方ぶりに強者との死闘を味わえると思っていたのだが」

 

 

 

「・・はこちらの台詞。神殺しを成し遂げた御身の槍術にオレが剣がどこまで通じたか。しかし主の許可無しに死闘はできない。この場は剣を納めるしかなかろう」

 

 

 

互いにここで戦うことは出来ない。ガウェインはマスターの許し無しに味方であるはずのスカサハとは本気で相対することは出来ない。すればこの場でどちらかが消滅するのは確実だから。マスターの許可なしに”自らの剣を示したい”。唯・・だけの個人的な理由で主であるマスターの立場を悪くすることなど忠誠の騎士たるガウェインには出来なかった。

 

 

 

互いに争う理由無し・・・・・だが彼らは武器を再び手に構える。

 

 

 

「オレらのことを影から覗くは勝手・・・・・だがそこに隠れておるのは解っておる。姿を見せたらどうだ?」

 

 

スカサハとガウェインの視線がある一点に注がれる。

 

 

爆発によって崩れ去った施設の残骸その一際大きい残骸の陰から、現れる2つの影

 

 

 

「呵々呵々、オレらの気配に気づくか・・・さすがだな太陽の騎士。そして其方の婦人は初めましてかな・・・まさかオレら英雄を超えた英雄と合間見えようとは」

 

 

 

「アサシンさん!高らかに笑っている場合じゃないですよ!!」

 

 

 

瓦礫の影から出てきた内、高笑いしている男の方。服装かっら中国の英霊。・・も足音気配などを全く感じない。姿が無ければ目の前にいるという認識さえ出来なかっただろう

 

 

・・にもう一方、アサシンの影に隠れている幼き少女。薄紫色の髪に着飾った装飾品から見て、何処かの皇女、または貴族の出。・・に彼女の手に持つ不可思議な杖から察するに恐らく

 

 

 

「アサシンに・・・・そこの少女は見た感じキャスターかしら?」

 

 

 

「呵々呵々・・・流石だ。既にオレらのクラスを言い当てたか」

 

 

 

当たり前だ。というよりもその気配、足取りで解らないはずが無い。

 

 

 

「伊達に長く生きてはいない・・・しかし、この近距離で、しかも敢えて奇襲をかけずに声をかけてきたと言うことは戦闘の意思は無いと思って良いのかの?」

 

 

 

スカサハは自身の槍を構えつつ問いかける。その問いかけにふと目を閉じ、深く、そして残念そうな表情を浮かべながら頷くアサシン

 

 

 

「ふむ・・・ワシも本音を言えば、おぬし等の様な豪傑と一手あわせたかったが」

 

 

 

 

「アサシンさん!!」

 

 

 

 

 

「冗談だ・・・・後は主が説明せい」

 

 

そういうとアサシンは興味がうせたのか残りの説明を隣のキャスターに預けて、彼女の後ろに控える。一方で説明を押し付けられたキャスターも文句を垂れつつもこちらを見向き、そして優雅に礼装をつまみ頭を垂れる。

 

 

 

 

「全く・・・失礼いたしました。影の女王よ。私はキャスタークラスで顕現いたしました・・・真名メディア。そしてこちらはアサシン、李書文。今のオレ々にあなた方と戦う意志はありません。」

 

 

 

 

「ほう・・・八極の達人にしてその拳には『二の打ち要らず』とまでいわれた魔拳士、李書文か・・・なるほど納得する。しかし・・・お主が、あの”裏切りの魔女”メディア・・・?」

 

 

 

とてもではないが目の前の魔女には自らの弟を殺し、愛した男も容赦なく苦しめ殺した。まさに裏切りの魔女とも呼べる所業を行ったとは思えない・・・

 

 

 

「確かに貴方の仰りたい事は理解できます。私はコルキスの魔女と呼ばれる以前の、裏切りの魔女とよばれる以前のメディアと言えば宜しいんでしょうか?」

 

 

 

目の前の少女は困ったように、オドオドした感じで自身のことを口にする。しかしスカサハは彼女のその曖昧な説明で納得した。

 

 

 

彼女の言うとおり、恐らくメディアはメディアでも魔女と称される前の、神殿で魔術を極め修行していた頃のメディアを呼び出したのだろう。

 

 

 

「主らのことはわかった・・・・・で、真名を明かし、敵対行動を行わぬということは・・・主らもまさか」

 

 

 

「はい・・・貴方のおっしゃるとおり、私と李さんは同じマスターから魔力供給を受けています、そして私の魔術が正しければ・・・貴方達も」

 

 

 

「と・・・言うわけだ。オレらも召還されたばかりかマスターの顔すら目にしておらん。」

 

 

 

・・に・・・と李書文は不適にこちらに笑みを送ってくる。メディアも強い意志で、こちらを見据える。

 

 

 

「ランサー、セイバー、アサシン、キャスターのサーヴァントが全て1人のマスターの魔力供給で制限も無しに現界している・・・か」

 

 

 

今宵の聖杯戦争はこの段階で狂っている。狂っていなければ可笑しかった。

 

 

 

セイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーの7体のサーヴァントで互いに戦い殺し合い、覇を競い合い、最後の1人になるまで戦い続ける。・・が聖杯戦争のはずだった。

 

 

 

だが現状、1人のマスターによって半数以上のサーヴァントが現界させられている状態だ。

 

 

もしや残るほかのサーヴァントも・・・そう思った。その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・・・たす・・・・けて・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ!?」

 

 

 

「ムッ・・・・不味い!!」

 

 

 

 

「マスター!!」

 

 

 

 

「これはいかん!!」

 

 

 

 

 

 

その場にいたサーヴァントがその場から一目散に駆け出した。その速度や流石英霊、中でもスカサハの速度はサーヴァントの中でも素早く、最速のサーヴァントにふさわしく自らに助けを求めた声の主にすぐさま駆けつけた。

 

 

 

 

「・・・・ッ!これは・・・」

 

 

 

その場に駆けつけたスカサハの目の前に映った光景。

 

 

 

「GYOOOOOO!!!」

 

 

 

龍の雄たけびが戦場に響く中、目の前が異形の存在が埋めつくす。

 

 

 

死体(アンデッド)、スケルトン、そして上空を覆い尽くすほどのワイバーンなどのモンスターが辺りを埋め尽くしている。

 

 

 

いや・・・・埋め尽くしていた(・・・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

「Arrrrrrrrrrrrrrrrrrr........!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

漆黒の狂戦士が死体(アンデッド)の肉を磨り潰し、引き千切り、スケルトンの骨を砕く。

 

 

・・はとても騎士の行いではない。暴虐の限り、本能のままに暴れ回るその姿はまさに狂戦士(バーサーカー)

 

 

よく目を凝らして見てみれば、その手に握られた剣はスケルトンが使っているものと同様の形をしていた。倒したスケルトンから奪ったものだろう

 

 

だがその剣は狂戦士(バーサーカー)の宝具か、かの騎士道様黒く変色し、まるで生き物の血管のような細い管が塚から剣先まで伸びている。

 

 

・・が証拠に打ち合ったスケルトンの剣はまるで飴細工のように砕け散る。

 

 

 

 

「Gyoooooo!!!!!!」

 

 

 

一歩で空中を闊歩するワイバーンの群れも下の狂戦士(バーサーカー)にその鋭い爪や牙で食い殺し、引き千切ろうと上空からその漆黒の鎧に向かう

 

 

 

 

「A?Arrrrrrrrrrrrr!!!」

 

 

 

(ほう・・・自らを狙うワイバーンを踏み台にし、尚且つその首を刎ねたら更に別のワイバーンに乗り首を刎ねる。まるで曲芸だのう)

 

 

 

 

 

次々と首を翼を肉を骨を引き裂く狂戦士(バーサーカー)。最早ワイバーンにとって空は絶対安全空域では無く、自らの命を刈り取られる狩場になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!あの程度の雑魚この(オレ)の手を煩わせずとも勝手に狂犬が始末すると思ったが・・・・いやはや、物は使いようだな・・・・・・・そうは思わんか?冥界の女王よ」

 

 

 

ふと戦場で暴虐の限りを尽くす狂戦士(バーサーカー)を観察しているスカサハたちの隣から現れた・・に、若干殺意をこめて睨み返す。

 

 

 

視線の先・・・・そこには黄金のプレートメイルに身を包み、黄金色の髪と真紅の瞳でこちらを威圧するように見下しているサーヴァントが悠然とこちらに闊歩してくる。

 

 

 

「その不遜で傲慢な態度・・・・・・に身に纏う魔力・・サーヴァント。・・も一級品の規格外と見るが?」

 

 

 

「ほう?(オレ)の価値を理解するか。だが規格外は其方だろう。(オレ)と同格にして、死すら超えた女が。」

 

 

 

「・・・・ほう。私を影の国の女王・・・スカサハと知って・・・そのような暴言を吐き捨てる者は久しぶりだ」

 

 

 

 

「つくづく気が合うな・・・(オレ)(オレ)に対してそのような上から対等に話しかける雑種は久方ぶりだ」

 

 

 

 

 

 

 

「「はっはっはっはっは!!!!!!!!!!!」」

 

 

 

 

互いに面白くないがゆえに敢えて笑う。認めたくないがゆえに笑う。高らかに笑いあう。

 

 

 

「GYOOOOOO!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

そんな2人に狂戦士(バーサーカー)の蹂躙から逃れた2匹のワイバーンがその嗜好の肉体を食らおうとその顎を迫らせる。

 

 

 

 

 

だがその場は既に、狂戦士(バーサーカー)の狩場同様に危険区域と化していたことに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「巫山戯るなよ若造が!!」

 

 

 

 

「雑種ごときが!!!不敬であると心得よ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「GYaaaaaaa!?!?!?!?」

 

 

 

2匹のワイバーンは視認することすら出来なかっただろう。その槍の速度を、放たれた数多の武具を

 

 

 

視認することなく、ワイバーンは肉片へと代わった。

 

 

 

だが最初から2人のサーヴァントにはワイバーンなど微塵も、欠片も意識に入っていなかった。

 

 

 

「さぁ!神殺しにまで到ったその槍捌きでどこまで耐えしのぐか!!見せてミロォ!!」

 

 

 

黄金のサーヴァントの怒りの怒号と共に放たれたそれ(・・)はスカサハにとって目を見張るものだった。

 

 

 

奴の背後、空間の歪みから放たれるは剣、槍、斧他数多の武器。しかもそれらの一つ一つが英霊が持ち得るに相応しき宝具、更に言えば中には不死のこの身をも殺せるであろう可能性がある武器も

 

 

 

私が望んだ死が、願った死がそこにある

 

 

 

だが・・・・・・

 

 

 

「このスカサハ!召還された以上!その任を全うできずに死のうなどと!英霊に恥ずべき愚かな行いを!出来るものか!!」

 

 

 

スカサハの高速の槍捌きが次々に放たれる宝具の弾幕を弾き、叩き落し、相殺させる。

 

 

己に向かってくる武器に対し避けようと馳せずに、自らが誇るやり捌きを持って全てを叩き落す。ミサイルのような集中放火を裁きながら尚も打ち払う。

 

 

 

そしてこれほどの宝具を持ち得るも、ただ投擲するだけ。自身では一切武具を振るおうとはしない。

 

 

そんな英霊はこの世で唯1人しかいない

 

 

 

「古代ウルクの王にして世界最古の王、英雄王ギルガメッシュ。・・・それが貴様の正体だな!!」

 

 

 

(オレ)の名を口にするなど不敬であろう!!頭を垂れ大人しく地に這い蹲りながら死ね!!」

 

 

 

ギルガメッシュの怒号が更なる武器の増加を生み出す。嘗て世界の全てを手中に収めたが故に手にした宝具の原点

 

 

 

(チッ!ただ放出してくるだけならば良いが、この手数の多さはっ厄介だ・・・だが)

 

 

 

所詮は放り投げるだけ。軌道が読めれば・・・・

 

 

 

「何!?」

 

 

 

ギルガメッシュの視界からスカサハの姿が掻き消える。一体何処へと周囲を見渡すが何処にもその姿が

 

 

 

「何処を見ている!!」

 

 

 

覆わず反射的に背後に向かって己が剣を放つがそのことごとく全てが弾かれその紅槍の剣先が英雄王の喉元目掛けて突き刺さろうと迫る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「双方!そこまで!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギルガメッシュの首元1mにも満たないところで紅槍の槍が静止する。あと少し制止の声が無かったらギルガメッシュの首は胴体と永遠に離れていただろう。

 

 

 

「グッ!この・・・・(オレ)が」

 

 

悔しさで歯軋りするギルガメッシュ。スカサハは不完全燃焼、中途半端に終わったこの戦いに水を差した声の主へと視線を向ける。

 

 

 

「何故止めた。・・・・なんて言わないでください。あなた方は本来戦う必要などは無いのですから。」

 

 

 

声の主、優しい風貌に無理やり剣と鎧を着けた旗持ちの少女は力強い目線で死闘を行った2人のサーヴァントを見つめる。

 

 

 

目の前の少女は何者か・・・目の前のサーヴァントギルガメッシュは武器の使い方が射出、投擲としての使い方だとしたら恐らくクラスはアーチャー

 

 

では目の前の少女は最後の一席・・・ライダーのクラスだろうか。

 

 

 

「主は何者だ?よもやこの槍を止めさせたのだ、それ相応の理由なのだろうな」

 

 

 

「失礼いたしましたスカサハ様。私はジャンヌ・ダルク、今宵の聖杯戦争ではルーラーのクラスを持って顕現いたしました。」

 

 

 

ジャンヌダルク・・・百年戦争でフランスを救った英雄。しかしその後、国に裏切られその身を磔にされ、火刑によって命を奪われた悲劇の聖女。

 

 

だが彼女は今、自分のクラスを何といった?

 

 

ルーラー・・・・聖杯戦争では聞かないクラス名だが・・・・

 

 

 

「私のクラス・・・ルーラーとは本来、聖杯戦争における監督者、裁定者の役割を担います。本来ならば召還されることがないのですが・・・ただ、行われようとする聖杯戦争が特殊な場合、または聖杯戦争によってこの世界に歪みが派生する場合などに召還されます。」

 

 

 

なるほど・・・そういうことか

 

 

 

本来召還されるはずのないこの身がランサーのクラスで呼び出され

 

 

 

更にはほぼ全てのクラスのサーヴァントが1人のマスターによって契約している。

 

 

聖杯もこの事態を異常と認識している訳だ。だが・・・・

 

 

 

「1つ問うぞ救国の聖女よ。主はこの聖杯戦争が通常に・・・正しく執り行われるように管理する監督者として召還された・・・ならば何故主は、我ら同様にマスターによって魔力供給を受けている?」

 

 

 

「っ!?それ・・・・は」

 

 

目の前の少女は予想外の問いかけだったからか言葉を詰まらせる。

 

 

目の前のルーラーのサーヴァントとして顕現したと名乗ったジャンヌダルク。ならば彼女にマスターはおらず、本来ならば自立制御(オートマトン)のような形でこの戦争に参加しなければいけない。

 

 

 

だが目の前のサーヴァントは己と同様、マスターによる魔力供給を受けて現界いている。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・わからないのです。・・・実は」

 

 

 

 

そう言って、ジャンヌは語りだした。

 

 

 

 

自身には本来与えられるべき、聖杯戦争の知識が与えられていないこと。

 

 

 

知識明けでなくルーラーのサーヴァント特有の対サーヴァント特有の令呪などのステータス面でもランクダウンの傾向が見られる。

 

 

 

辛うじて真名看破の能力だけは発揮できており、先程自分の名を所見で見破られたのはこの為であろうが

 

 

 

 

「おい!そこの女共!!この(オレ)を差し置いて勝手に話を進めるとは、不敬・・・と言いたい所だが、そこの道化、貴様(オレ)たちに何か伝えに来たのではないのか?」

 

 

 

 

ギルガメッシュが意味ましそうにほほをひくつかせる。だがそのおかげでジャンヌはこの場に駆けつけた重要なことを

 

 

 

 

「マスターの目が覚めました。この辺りのサーヴァントには伝えましたので、残るは皆様だけ・・・」

 

 

 

「戯けが!!そのような重要なこと!もっと早く切り出すことっであろうが!!」

 

 

 

「すっすいません。まさか同胞同士で戦っているとは思わなくて・・・」

 

 

 

「まぁ・・・もうよいだろう。ジャンヌよ、早速だがマスターの元へ案内してもらえるか?」

 

 

 

 

 

 

「はい。こちらです。・・・・私に着いて来てください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこは小さな小屋だった。

 

 

モンスターの死骸が山のように詰まれているあの廃墟より、北東に約5km程行った所

 

 

通常の人間ならばどう考えても遠方になるのだろうが生憎サーヴァントにとってはそのような距離は関係ない。

 

 

 

(ふむ・・・・・確かに、あの狂戦士(バーサーカー)以外の全てのサーヴァントがそろっておる様だの)

 

 

 

スカサハは一瞬で小屋の中に存在する魔力を感知する。先程であったガウェイン、李書文、メディア、そして名も知らぬ・・恐らくライダーのサーヴァントであろう魔力・・・そして

 

 

 

残る最後の魔力反応を見て、思わず自分の勘を疑う。

 

 

 

なぜなら小屋の内部に存在するであろうマスターの魔力は我々7騎+1騎のサーヴァントに魔力を供給しているにしては強大すぎる。これではまるで

 

 

 

 

「ふんっ!立ち止まるなら(オレ)は先に入らせてもらうぞ。」

 

 

 

そういうと乱暴に小屋の扉を開けると問答無用で中に進入していくギルガメッシュ

 

 

 

「あぁ・・!英雄王!・・・はぁ・・・さてではスカサハ様、私達も中へ・・マスターが」

 

 

 

『うわぁぁっぁあぁん!!!!!うえぇぇぇえっぇぇん!!!』

 

 

 

 

「「・・・・・・・・・・・・」」

 

 

 

お待ちです・・と言おうとしたんだろう彼女は、だがその声は何処からとも無く叫ばれる・・・と言うより、小屋の中から発せられる幼い泣き声にかき消され、思ってもいないことに2人のサーヴァントの間に無言が続く

 

 

 

 

小屋の中にマスターやサーヴァントのほかに子供がいるのだろうかと思ったが・・・直ぐにその予感は外れと感ずく。

 

 

 

 

「あぁ!!マスター!しまった・・・先に英雄王を行かせるべきではありませんでした・・・」

 

 

 

慌てて英雄王の後を追って小屋の中に飛び込んでいくジャンヌ

 

 

まさかな・・・・と自身の中に浮かんだ予感を胸に恐る恐る小屋の扉を引き・・中に入る・・

 

 

 

 

 

 

 

「全く!!あんたは何を考えているのよ英雄王!!こんな小さい子供にそんな威圧的な態度で迫るなんて!!」

 

 

 

 

「いっ威圧的などではない!!これは王者の振る舞いと言うか!威厳として・・・」

 

 

 

 

「だからその振る舞いがどうしてこんな小さい子供に威圧的な眼光を向けるのよ!!」

 

 

 

 

「ほら・・・大丈夫。怖くないよ~ごめんね。ああのお兄ちゃんこわかったね~」

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

最早小屋の中は混沌としていた。

 

 

子供に泣かれ思いのほか動揺しているギルガメッシュ

 

 

 

そんなギルガメッシュを説教するまだ名を知らぬ最後のサーヴァント

 

 

 

未だに泣き止まぬ幼子をどうにかしてあやそうとしているメディアと後から小屋の中に入ってきたジャンヌ

 

 

 

どうしたものかとこの状況を傍観している李書文とガウェイン

 

 

 

 

思わず引いてしまう追うな混沌としている状況下だったが、そんな中スカサハはメディアとジャンヌが必死に泣き止ませようとしている幼子に注目し目を見張っていた。

 

 

 

その子の姿は病院の入院患者のように簡素な服に、首元に銀のチョーカーが填められていた。

 

 

そして何より驚いたのはその子の全身を覆うかのように赤い紋章が体全身に、手の甲から足の指先までびっしりと刻まれていた。

 

 

令呪・・・・それは聖杯戦争におけるサーヴァントの絶対命令権

 

 

どんなサーヴァントでもこの令呪を使われれば従わざるを経ない。それが例えどんなに望まぬことでさえも

 

 

 

だが通常一度の聖杯戦争で1人のマスターに渡される令呪は3画のみ。

 

 

 

しかし・・・・・・目の前の幼子には体全身を蝕むように令呪が根付いていた。

 

 

 

その姿はまるで・・・・・まるで

 

 

 

 

(生まれながらにして・・・呪いを与えられた・・・・体を蝕まれ、人の断りを外れてしまった)

 

 

 

 

まるで自分のようだと・・・そう心の片隅で思い、心痛名表情を向ける・・・スカサハだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも~どうもどうも~

いや~我ながら世界征服できると言うくらいのサーヴァントをそろえてしまいました。


まぁある人が見ればスカサハは召還されるはずが無いとか


まぁ色々と設定ぶち壊したりしてはいますが
これからもぶち壊す予定です。


fateファンの方から見ればこれはちょっと違う~などと思われがちですが、そもそも原作fateでは無いんでそこは目を瞑ってくださいな~


後この小説書いたきっかけは、現在落第騎士の英雄譚がアニメでやっていてめっちゃはまったと言うことと、fate/grand/orderでスカサハの姐さんが終に登場したことです。!
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