sonic.exe ~the unknown story~   作:トラちゃん

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Night Square:End of relax

 

「…やれやれ、一人も救えないなんて、軍人と警察失格だな」

 

 

「やはり…この組織から僕が欠けてはならないようだな」

 

 

「…!? その声は…!!」

 

 

爆発によって生じた煙が晴れ、母と子を抱き抱える二つのシルエットが見えてきた。

 

その場にいたほぼ全員が、そのシルエットが誰なのかすぐ分かった。

 

隊長はまたもや顔を赤くした。

 

 

「…こ、これはこれは、ソニック君とシャドウ君ではないかね! い、いやあ、失敬。 見苦しいところを申し訳…」

 

「話は後だ。 それより、この親子を頼むぞ。 オレ達にはやることがあるからな」

 

 

軍人と呼ぶには程遠く、顔を真っ赤にしてつっ立っていた隊長は、やっと我に返った。

 

 

「ム、そうだな。 かたじけない。 …そうだな、アイツ…ジェロームの件は、君たちに任せても良さそうだな」

 

「そうみたいだな。 アイツもGUNと警察なんかより、オレと戦うほうが良いに決まってると思うしな」

 

 

GUNなんかより、という言葉に若干顔をしかめた隊長は、気をとりなおして敬礼した。

 

 

「無事を祈る。 …まあ、無事だとは思うがね」

 

「ありがとよ。 今日はシャドウも来てるし、早く片付きそうだぜ」

 

「…任務に空きが出ただけだ。 早く終わらせるぞ」

 

「勿論さ。  …Here we go!!」

 

 

 

爆発で五里霧中だったジェロームは、やっと気を保ち始めた。

 

 

「よし、煙も晴れたし、アイツを倒…………、ん?」

 

 

…前方から迫ってくる英雄に、ジェロームが追撃する間もなかった。

 

マシンの一部を先制攻撃されたジェロームは、呆気にとられた。

 

 

「よう。 久しぶりだな、ジェローム。 …あの時は世話になったな」

 

 

まるで親しい者に語りかけるような言葉だったが、ソニックは怒り心頭、といった態度だった。

 

 

「…せ、世話…。 いや、ちょっと、その……、今回は見逃してくれたら、俺も嬉しいんだけど…」

 

 

先程の軍人よりもさらに見苦しく、顔を真っ赤にさせたジェロームに、逃れる術はなかった。

 

 

「…み、見逃し…見逃し…」

 

 

ソニックは、やれやれ、と言わんばかりにかぶりをふった。

 

 

「……分かったよ。

 じゃあ今回は、…シャドウにやってもらうとするかな♪」

 

 

見当違いの優しさに、流石にジェロームも焦りだした。

 

 

「みっ…… い、ち、違う!違うってば…………!!」

 

 

彼らの背後に控えていたシャドウが歩み出てきた。

 

 

「…潔く諦める事も知らんのか。

 ……『カオス・ブラスト』!!」

 

 

 

途端、強烈な爆風が生じ、ジェロームの乗っていたマシンがたちどころに壊されていった。

 

ジェロームの機銃の威力など、遥かに及ばなかった。

 

 

どうやらシャドウの技が効いたのは見事にジェロームだけだったようで、町は無事だった。

 

 

「…終わったぞ。 良かったんだな、これで」

 

「…悪いな、わざわざ来てもらって。 ありがとよ。 じゃあ、俺はここで帰るとしますか」

 

 

走り去ろうとするソニックを、シャドウが止めた。

 

 

「…待て。 僕がここに来た本当の目的は…、これではない」

 

 

 

何だよ、とソニックがいぶかしげな目を向けた。

 

 

「珍しいな。…まさか、GUNで何かあったのか?」

 

 

シャドウは、よく分かったな、と言わんばかりの顔でソニックを見た。

 

 

 

「…その、まさかだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

叫ぶ声。

 

 

 

親しかった者を呼ぶ声。

 

 

 

涙は枯れたが、まだ悲しみは尽きない者の、悲痛な声。

 

 

 

もうすぐ、聞こえなくなる。

 

 

 

待ち構えている『仲間』の一人になれば、何も聞こえなくなる。

 

 

 

 

希望と引き換えに、失ったものは何だろうか。

 

 

 

そもそも、自分は何故ここにいるのか。

 

 

 

 

いくら考えても、彼は答えを出せなかった。

 

 

 

…そんな事より、

 

 

…また新たな『仲間』が来たようだ。

 

 

 

 

【 この『楽しさ』は、 誰が望んだものなんだろうか 】

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