sonic.exe ~the unknown story~   作:トラちゃん

8 / 27
GUN's BASE:Is it an Unreal thing?

ソニックとアリスが部屋に辿り着いた。

 

その部屋は、決して広くはないのだが、こざっぱりとしていて彼女の性格を表しているようだった。

 

 

「どうですの? これが私の部屋なんですのよ」

 

「…か、可愛いな」

 

 

彼は決してお世辞で言ったのではなかった。

 

部屋は全体的にメルヘンチックに飾り付けられており、ところどころに ぬいぐるみまで置いてあった。

 

ソニックは、ぬいぐるみ達の中のひどく壊れている一つに目を留めた。

 

 

「なあ、アリス… これ、壊れてるんじゃないか? 何があったんだ?」

 

 

アリスは思わず、えっ、と叫びそうになった。

 

 

 

「…、そのぬいぐるみは…」

 

 

途端、慌てたような足音が近づいてきた。

 

入ってきたのは、ついさっき世話になった(?)ばかりのあの軍人だった。

 

(おそらく運動量のせいだろうが、)またもや彼は顔を赤くした。

 

 

「ゼー…ハァ…… ゴホッ、あ、その……、君たち………グヘェッ」

 

「あら、隊長! 急に走ってくるからですわよ、喘息持ちのくせに…。 っていうか、よく喘息持ちで隊長までのし上がれましたわね」

 

 

アリスの軽いツッコミを無視し、若干息が整った隊長は、話を切り出した。

 

 

「ハァ……じ、実はな……、こ、心して聞いてくれ」

 

 

心して、という言葉にソニックとアリスが反応した。

 

 

「おいおい、また何かあったのか? いい加減にしてくれよ。 セキュリティも成ってないし…」

 

「そうですわよ。 大体、マトモな技術者がいないんでしょう? 皆さん、仕事中でもお菓子を食べていらっしゃいますものね!」

 

「…か、彼らは頭を使うから糖分も必要なんだよ。 …それより……」

 

「…それより?」

 

 

隊長は、急に青ざめてこう言った。

 

 

 

 

 

「シャドウ君とジェロームの野郎が……大変なことに……!!」

 

 

 

「…な、何ですって!? 人身事故ですの!?」

 

「シャドウが…? 頼む、アイツの所へ連れていってくれ!」

 

「わかった。連れていこう。 アリスは、ここにいてくれないか? 君の身に何かあったら大変だからね」

 

 

またですの、と言わんばかりにアリスはしかめっ面をしたが、すぐに了承した。

 

 

「…分かりましたわ。 ソニックさん、シャドウさんの事、よろしくお願いしますの」

 

「勿論さ。 すぐ戻ってくるぜ」

 

「よし! ソニック君、ついてきたまえ」

 

 

 

 

 

 

…また、独りになってしまいましたわ…。

 

…でも、一気に二人も『大変なこと』になるなんて、なんか不条理じゃありませんこと?

 

 

 

 

考えにふける前に、彼女は壊れかけたぬいぐるみを手にとって抱きしめた。

 

 

 

 

「…これ以上、誰もいなくならないでほしいですわ」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。