オラリオにて女神との平穏を求めるのは間違っていた 作:じーくとるふぉ
ティアを払うはずの足は一本の投げナイフによって阻まれ、ティアに振り下ろされた武器は大剣によって止められた。
「大将をやらせるわけねーだろぉ?」
「ティアさんは私が守ります」
ニヤリとするビアッジと堅い表情のトリニテア、確実に決めたと思っていたティオナとティオネは動揺を隠せなかった。
しかしそれ以上に驚いてしまったのは自分たちのコンビネーションと同等またはそれ以上の連携を相手三人がしてきたことだった。
ティオネとティオナは一旦距離を置いて体勢を立て直す。
「やるわねー!私はティオネ、こっちはティオナ貴方達は?」
遠い距離から聞こえるよう少し大きな声でティオネは挨拶をする。
それを習うようにティア達は挨拶を返す。
「私はご存知エウルアレファミリア団長、ティア・ヴァトラーです。以後お見知りおきを」
これはティオナとティオネも知っていた。何よりこちらの標的なのだ、頭に入れておくのは当然なのだがスキルまではわかっていない、少なくもティオネとティオナは。
何よりエウルアレファミリアはどうやら"都市外"のファミリアのようでティアと共にダンジョンに行ったことのある人物が少なすぎて情報もそれに伴い少なすぎた。
しかし、二人が驚愕するのは後の二人だった。
「ゲイリー・ビアッジ、経営担当者だ。あんたらみたいな強いネエちゃんに会えて嬉しいぜ」
「ゲイリー・ビアッジ!?」
「『戦争狂』...」
ティオナが悲鳴のような声をあげティオネが嫌な汗をかく。
ゲイリー・ビアッジ、昔アレスファミリアがオラリオに攻めてきた時のこと。
いつもはすぐに撃退できたアレスの軍勢だったがある二人の"傭兵"によって何人もの冒険者が負傷し、挙げ句の果てにはその傭兵は誰にも倒されずにそのまま姿を消したと言われている人物である。
「ということは...」
ティオナがトリニテアの方に視線を向ける。
「はい、御察しの通り私が副団長ルイス・トリニテアです」
ルイス・トリニテア、ビアッジと同じ数々の負傷者を出した人物。
ティア・ヴァトラー、ゲイリー・ビアッジ、ルイス・トリニテア、この三人の名前を聞き、ティオネは気を失いかける。
「貴方達..."死地帰り"なのね」
「?」
ティオナは首をかしげる。
"死地帰り"、数年前の"アテネ同盟壊滅"の際にはエウルアレ側の人間はほぼ全滅に近いほど命を落とした。
しかし、その中に戦い続け生き残った者が三人いた。
皆が死ぬ場所で、生き残った一握りの人間それが"死地帰り"だ。
そう呼ばれるのはティア、ビアッジ、トリニテア。
その名前はアテネ同盟の人間を震わせる程恐怖を植え付けたとして知られる。
その三人なら、あの連携も納得がいく。
「死地帰りなら...なんです?」
ティオネは考えた。
このまま戦って勝てるか、いや...数でも負けおそらくは力量でも負けている。
逃げるか、駄目...多分すぐに追いつかれれ。
それならーーー!!
「ティオナ、陣営に戻って援軍を呼んできて」
「え?でもティオネは...」
「いいから!」
ティオネの声に驚き、ティオナは困惑しながらも陣営に戻っていった。
それを追おうとするビアッジをティアは
止める。
その行動はティオネには理解できないことだったが好都合だと考える。
「いっちまうぞ?いいのか大将」
「いいの、だってそんなことしたら"公平"じゃないだろ?」
本当にわからない、しかしティオネはそれを考えず武器を構える。
3対1の明らかな劣勢、だがティオネは元々勝つ気は無かった。
ティオナがアイズ達に援軍を無事に呼べるよう、1分、1秒でも稼ぐことがそこティオネの目的であり目標でもあった。
「さあ行くわよ...1秒でも多く私と付き合ってもらうわ」
ティオネの宣戦布告にティアはこう応えた。
「ではーーー
ーーー誰と戦いたいですか?」
次回はティアとアイズの戦闘回です。
さて、FGO引退とか考えてみたけど育てたステンノとエウリュアレを棄てるのはとても心が痛むのでやめました。
星五なんて当たる方がおかしいよ!当たった人どうかしてる!(血涙)
最近はこのすばが面白いな、と思って投稿はしてないんですが細々と書き始めています、ヒロインはウィズさんです。そして主人公は執事...あれ?ティアもしつーーー
それでは次回お会いしましょう