オラリオにて女神との平穏を求めるのは間違っていた   作:じーくとるふぉ

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前回のタイトル、はじめましてのうたはお母さんといっしょという幼児向け番組の歌らしいんですが...そんなのあったかな?
因みに僕の時のマスコットキャラクターはスプーでした。

作者が迷走する第4話始まるよ(。∀ ゚)


『君がくれたもの』

結局、ため息をつきながら『豊穣の女夫人』に到着したティアは店のドアを開ける。

 

「こんばんわー」

 

「あら、いらっしゃ...ティアかい!?」

 

ティアが店に入ると店主のミアはティアをみるとギョッとし、料理の手を止めてこちらへやってきた。

 

「おや、ミアさん自ら接客なんて珍しい」

 

「珍しいのはあんたがここにいるほうが...ん、あんたの女神様はどうしたんだい」

 

「...とりあえず酒ください」

 

いきなり暗くなるティアを見てミアは理解した、「わかったよ」とだけ言って厨房に消え、そう時間がかからないうちにティアの座った席へと酒の入ったジョッキが置かれた。

 

さっきはヘスティアと普通に話しているように見せたティアだったが、エウルアレと"長期間"離れていたことによってティアのストレスは完全に体を侵食していた。

そんな時ーーー

 

「シルさぁぁぁぁん!」

 

頭をだらしなく下げて酒を飲んでいたところ隣から聞いたことのある声の悲鳴が上がる。

なんだ?と隣を見るとテーブルの上を埋め尽くさんばかりの料理が並んでいた。

 

「おや、ベル君」

 

そのテーブルの持ち主は

"見かけによらず大食漢だったらしい"兎の少年改めてベル君だった。

 

「あ!昼の...すみませんでした...挨拶もしないで」

 

ベルの方もティアのことを覚えていたようで軽い挨拶をしてくる。

 

「いや、気にしなくてもいいです...それより、さっき女神ヘスティアに会いましてね、君の忘れていった取り分を渡しておきましたから」

 

「神様に!?あ、ありがとうございます...じゃあ僕の名前も?」

 

心から、と言った感じでティアに感謝するベル。

その様子はまるで兎が人参を貰っている時のようだった。

 

「そのとうり、遅れましたが俺の名前はティア・ヴァトラー、以後よろしくお願いします」

 

「こ、こちらこそ」

 

あまりにも丁寧な挨拶に少し気圧されてしまうベル君だったがきちんとペースを取り戻し挨拶する。

 

気を取り直して再び酒を嗜もうとしたティアだったがある声によって酒を飲む気をティアは失ってしまう。

 

「おい、アイズ!あのことの話してやろうぜ!」

 

「あのこと...?」

 

下品に笑いながら狼の青年はアイズヴァレンシュタインと思われる少女に話しかけるがその少女は『あのこと』の意味がわかってないらしかった。

 

「あれだよ!アイズが殺したミノの血を浴びたトマトみたいなやつ!」

 

「...」

 

ティアの隣にいたベルがビクッと肩を上に上げる。

その狼の青年の言葉に沈黙を貫こうとするアイズヴァレンシュタインだったが彼はしつこくその話を続ける。

 

「ーーーあんな雑魚とアイズは釣り合わねえ」

 

最後のトドメのような一言によってベルは席を立ち上がり店を出ようとしたがティアがベルの肩を掴むことでその場にとどまることになる。

 

すると、突然ティアはどこか気品のあるような声で高笑いをし始めた。

 

「みたまえベル君!あれが悪い例だ、酒は飲んでも呑まれるな...その例を具体的に現したのが彼ですよ!」

 

そう言いながらベルの肩に手を置きティアは狼の青年を指して大きな声でわざとらしく笑う。

 

すると店内からはティアにつられるように大量の笑い声があがる。勿論、狼の青年のファミリア、『ロキファミリア』も例外ではなく、その中からも笑い声があがる。

 

「しかもミノタウロスを倒したのはアイズヴァレンシュタインではなくこの俺だ、正に"狼少年"...いや"狼青年"といったところですかね!」

 

更に笑い声は大きくなる。

 

すると我慢できなくなったのか"狼青年"は席を立ち上がりティアに近づいていく。

 

「てめぇ!!」

 

顔を真っ赤にしてティアの襟を掴む。

 

するとティアが言った言葉は許しを乞う言葉ではなく...

 

「おや、顔が真っ赤ですよ?そうですね..."トマトみたい"に」

 

侮辱の言葉だった。

 

さっきの話と掛けて言われた言葉に狼青年はついにティアへ暴力を振るおうと腕を思いっきりティアに向ける。

 

誰もが顔を真っ青にしたのだが『豊穣の女夫人』とロキファミリアの幹部は誰一人、顔色を変えなかった。

 

「おっと、野蛮な人だ...頭を冷やしてください!」

 

ティアの席にあった酒を狼青年の顔にブチまけた次は鳩尾を一発殴る、すると狼青年は白目を剥き簡単に気絶した。

 

「ダメですよ、リヴェリアさん...あなたが躾けないと」

 

そうティアが言うと反応したのは長いローブを身に纏ったエルフだった。

 

「そうだな...不甲斐ない、そこの少年もすまなかった」

 

「あっ、いえ、大丈夫ですよ」

 

謝られるとは思っていなかったベルはリヴェリアに少し驚きまたもやどもってしまったもののなんとか表情をつくり返事をする。

 

「では、俺はそろそろ帰ります...リヴェリアさん、女神ロキによろしく言っておいてくださいね」

 

帰り際にリヴェリアに挨拶をするティア、最後の言葉にリヴェリアは

 

「わかった」

 

と言ってから一言「約束はできんがな」と苦笑混じりにティアの背中に呟くがその言葉はティアに聞こえていたかは定かではなかった。

 

リヴェリアがロキへの報告を渋る理由、それは数年前のある出来事が関係している。

 

『アテネ同盟崩壊』、アテネファミリアを中心に複数のファミリアが"ある"ファミリア討伐に向かったところ同盟に所属していたファミリアの団員は半数以上この世を去り、アテネファミリアは壊滅、女神アテネも天上へ送られアテネ同盟は崩壊した。

 

その時、ロキファミリアもその同盟に加入しておりロキファミリアの団員も死傷者がでた。

 

それからだろうか、ロキが一人の人間と女神に執着するようになったのは。




2日〜3日ほどのペースで投稿してますがこれからは下がるかもしれません...とりあえず頑張ります。
本文であったアテネ同盟崩壊ですが後々の話でやろうと思います。回想、といった感じで。

前の話で始めての感想をいただきました!ありがとうございます!

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