やはり俺がデュエリストなのはまちがっている。   作:sewashi

41 / 60
お久しぶりです。

展開をどうするかめちゃくちゃ悩みました。

クライマックスですが決着はまだつかないです……


41話

「うちはこの瞬間に墓地の《伝わらない言葉》の効果を発動する!」

 

なんだ!? 何が起こる!?

 

「このデュエルはそこまでよ!」

 

ギャラリーから声が……茂みで着替え終えた雪ノ下と由比ヶ浜が言い出す。

 

「比企谷君! 今すぐデュエルを中止して遊城君か万丈目君と交代しなさい」

 

「あ? なんで?」

 

「そうですよ! 雪ノ下先輩! 大丈夫です! 八幡さんは勝ってくれます!」

 

「違うの!」

 

由比ヶ浜が言い出す。どうしたんだ?

 

「このデュエル……ヒッキーが勝っちゃったら……」

 

俺が勝ったら? 勝ったらどうなるんだ?

 

「ふふふ、捕まえていたときの脅しがきいてるみたいね……でもこのデュエルはどちらかが負けるまで中止にはできない……ふふふ、あんたたちはそこで見てることしかできやしない……さーて、デュエル再開といきましょうか?」

 

相模は言い出す。由比ヶ浜達に何を吹き込んだんだ?

 

まぁいい、今はデュエルに集中だ。

 

「《伝わらない言葉》……つまり《ウィジャ盤》のDEATHの言葉が伝わらずそれらのカード……つまり自分の墓地に《ウィジャ盤》と4つの《死のメッセージ》が全て存在するとき、それらを全て除外して《ウィジャクティム・ネクロム》を特殊召喚する」

 

《伝わらない言葉》

通常魔法

“自分の墓地にこのカード及び《ウィジャ盤》《死のメッセージ「E」、「A」、「T」、「H」》の5枚がが全て存在するとき、それらのカードを全てゲームから除外してもよい。そうした場合、自分のデッキ、手札、墓地から《ウィジャクティム・ネクロム》1体を特殊召喚する。”

 

《ウィジャクティム・ネクロム》

level 10

ATK 0 DEF 0

効果モンスター

“このモンスターは《伝わらない言葉》の効果でのみ特殊召喚することができる。

自分の《ウィジャ盤》《死のメッセージ「E」、「A」、「T」、「H」》が全てゲームから除外されているとき、自分のモンスターが相手モンスターと戦闘を行うとき、ダメージ計算を行わずに相手モンスターを破壊する。

このモンスターが相手モンスターを破壊したとき、自分フィールド上に《ウィジャクティムトークン(星1・闇・悪魔族・攻/守 0)》1体を守備表示で特殊召喚する。このカードおよび《ウィジャクティムトークン》がフィールドを離れたときこのカードおよびそのトークンを全て破壊する。

自分フィールド上全てにこのカード及び《ウィジャクティムトークン》が存在するとき、自分はゲームに勝利する。”

 

 

現れたのは《ウィジャ盤》の『D』の文字を掲げたモンスターだった。

 

「攻撃力、守備力ともに……0?」

 

「ふふふ、《ウィジャクティム・ネクロム》の効果でうちのモンスターは戦闘する相手モンスターをダメージ計算を行わずに破壊する!」

 

なんだと!?

 

「つまり、全てのバトルに勝つってことか……」

 

「ふふふ、うちはターンエンド……」

 

 

8ターン目

相模 南   LP1200 手札2

フィールド

 ウィジャクティム・ネクロム

比企谷 八幡 LP3000 手札1(ロンリーヒール-クロウ)

 

 

「俺のターン、ドロー……俺は魔法カード《死者転生》を発動して手札の《ロンリーヒール-クロウ》を墓地へ送り墓地から《ボッチンパンジー》を回収して守備表示で召喚」

 

《ボッチンパンジー》

level

ATK DEF

効果モンスター

効果は40話参照

 

これが今の俺のターンで出来る最善の手だ。

 

 

9ターン目

相模 南   LP1200 手札2

フィールド

 ウィジャクティム・ネクロム

比企谷 八幡 LP3000 手札0

フィールド

 ボッチンパンジー

 

 

「うちのターン! ドロー! バトル!《ウィジャクティム・ネクロム》で《ボッチンパンジー》を攻撃」

 

本来なら相模のモンスターが自爆だが相模のモンスターは効果でダメージ計算を行わずに相手モンスターを破壊する。つまり俺の《ボッチンパンジー》が破壊された。

 

だが、攻撃力0なので俺にダメージを与えることはできないが……?

 

「俺は《ボッチンパンジー》の効果を発動、このカードがフィールドから墓地へ送られ、自分フィールド上にモンスターが存在しなくなったとき、俺は自分の墓地から《ロンリーヒール》と名のつくモンスターと《黒歴史》と名のつくカードを1枚ずつ手札に加える」

 

俺は《ロンリーヒール-ランナー》と《黒歴史ノート》を手札に加えた。

 

(次のターンに《ロンリーヒール-ランナー》を召喚して《ロンリーヒール-スナイパー》を除外した《黒歴史ノート》を装備させればダメージを与えることはできる。まあ、その次のターンで《ウィジャクティム・ネクロム》の効果でやられちまうが……そこはドローカード次第だな……)

 

「ふふふ、うちも《ウィジャクティム・ネクロム》の効果を発動! モンスターを戦闘で破壊したとき、うちの場に《ウィジャクティムトークン》を守備表示で特殊召喚する」

 

攻撃力0が2体?

 

現れたトークンには『E』の文字がある……おいおいまさか……

 

「そんなモンスター並べてどうすんだ?」

 

「ふふふ、うちのフィールドに《ウィジャクティム・ネクロム》及び《ウィジャクティムトークン》が計5体揃ったとき、《ウィジャ盤》完成としてゲームに勝利する!」

 

やっぱりか……

 

「ふふふ、うちはカードを1枚セットしてターンエンド!」

 

10ターン目

相模 南   LP1200 手札2

フィールド

 ヴィジャクティム・ネクロム

 ヴィジャクティムトークン

 リバースカード1枚

比企谷 八幡 LP3000 手札2(ロンリーヒール-ランナーと黒歴史ノート)

 

「俺のターン、ドロー(つまり、相模が俺のモンスターを破壊する度にトークンを生み出して相手の場が埋まったら俺は負ける……だが、攻撃力0なのでダイレクトアタックではトークンを生み出せない。ならしばらくモンスターを出さずに時間を稼げば……)俺は……ターンエンド……」

 

「ふふふ、モンスターを出さなければトークンが増えずに負けないなんて思ってるみたいだけどそうはならないわ! リバースカードオープン!《異次元の鎖》を発動!」

 

《異次元の鎖》

永続罠

“相手のゲームから除外されたモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターを相手のフィールド上に特殊召喚する。

この効果で特殊召喚した相手モンスターの攻撃力は0になり効果は無効になる。

このカードの効果で特殊召喚したモンスターがフィールドを離れたとき、このカードは破壊される。

このカードがフィールドを離れたとき、このカードの効果で特殊召喚したモンスターはゲームから除外される。”

 

「このカードの効果でうちはあんたの異次元から《ロンリーヒール-フライングコンバット》を引きずり出す」

 

俺のフィールドに鎖で繋がれた《ロンリーヒール-フライングコンバット》が現れる。

 

 

11ターン目

相模 南   LP1200 手札2

フィールド

 ウィジャクティム・ネクロム

 ウィジャクティムトークン

 異次元の鎖

比企谷 八幡 LP3000 手札3(内2枚はロンリーヒール-ランナーと黒歴史ノート)

フィールド

 ロンリーヒール-フライングコンバット(効果無効・攻撃力0状態)

 

 

「うちのターン、ドロー! バトル!《ウィジャクティム・ネクロム》で《ロンリーヒール-フライングコンバット》を攻撃」

 

「くそっ……」

 

《ロンリーヒール-フライングコンバット》は破壊された……そして……

 

「《ウィジャクティム・ネクロム》の効果! 《ウィジャクティムトークン》を特殊召喚!」

 

そのトークンには『A』の文字が入っている。

 

「ふふふ、さらにうちは永続魔法《押し付けた罪》を発動!」

 

《押し付けた罪》

永続魔法

“自分のスタンバイフェイズ時、相手フィールド上にモンスターが存在しないとき、相手の墓地からモンスター1体を表側守備表示で相手のフィールド上に特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃力が0になり効果は無効になる。この効果で特殊召喚されたモンスターが次の相手のスタンバイフェイズ時に相手フィールド上に存在する場合、自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。”

 

「ふふふ、この永続魔法の効果であんたがモンスターを出さずにターンを終えればあんたのフィールドに効果無効の攻撃力0のモンスターが現れる……まぁうちがそのモンスターを倒せずにあんたのターンまで生き残ってたらうちがそのモンスターの元々の攻撃力分のダメージうけるけどね……」

 

「なるほどな。押し付けた奴も押し付けといて目的を達成できなきゃ罰を受けるってか?」

 

「まあ、うちの場に《ウィジャクティム・ネクロム》がいる限りそれはあり得ないけどね……うちはカードを1枚セットしてターンエンド」

 

 

12ターン目

相模 南   LP1200 手札1

フィールド

 ウィジャクティム・ネクロム

 ウィジャクティムトークン2体

 押し付けた罪

 リバースカード1枚

比企谷 八幡 LP3000 手札3(内2枚は黒歴史ノートとロンリーヒール-ランナー)

 

 

「俺のターン、ドロー……俺は《強欲な壺》を発動して2枚ドロー……《ロンリーヒール-コックローチ》を召喚」

 

《ロンリーヒール-コックローチ》

level 3

ATK 1000 DEF 1000

効果モンスター

効果は24話参照

 

「《ロンリーヒール-コックローチ》の効果、自分フィールド上にぼっちでいるとき相手フィールドに移動でき、他にモンスターが存在するとき、他のモンスターの効果を無効にする。行け」

 

カサカサカサカサカサカサ

 

(この効果が通れば《ウィジャクティムトークン》の場所を埋めるだけでなく効果も無効にして戦闘による破壊も可能になる……)

 

「罠カード《内通者の裏切り》を発動!」

 

《内通者の裏切り》

通常罠

“自分フィールド上のカードを1枚手札に戻す。戻したカードが相手の手札に加わった場合、相手はそのカードをデッキに戻しシャッフルする。”

 

「この効果でうちのフィールド上にやって来た《ロンリーヒール-コックローチ》を手札に! そしてこのカードはあんたのモンスターなのであんたの手札に! そしてあんたはそのカードをデッキに戻す」

 

俺は《ロンリーヒール-コックローチ》をデッキに戻した。

 

「俺はカードを2枚セットしてターンエンド……」

 

 

13ターン目

相模 南   LP1200 手札1

フィールド

 ウィジャクティム・ネクロム

 ウィジャクティムトークン2体

 押し付けた罪

比企谷 八幡 LP3000 手札2(ロンリーヒール-ランナーと黒歴史ノート)

フィールド

 リバースカード2枚

 

 

「うちのターン、ドロー! この瞬間に《押し付けた罪》の効果でうちはあんたの墓地から《ロンリーヒール-クロウ》を引きずり出す。そして《ウィジャクティム・ネクロム》でそいつを攻撃!」

 

「リバースカードオープン《ヒールボディ》」

 

「はん、《ウィジャクティム・ネクロム》の破壊は一件戦闘による破壊に見えるけど実際は効果による破壊。そのカードじゃ防げない!」

 

《ヒールボディ》を装備した《ロンリーヒール-クロウ》は《ウィジャクティム・ネクロム》によって破壊された……

 

「そしてうちの場に《ウィジャクティムトークン》3体目が現れる。ふふふ、あと1体……」

 

相模のフィールドに『T』の文字が入ったトークンが現れる。

 

「うちはカードを1枚セットしてターンエンド……さ、あんたのラストターンよ……」

 

 

14ターン目

相模 南   LP1200 手札1

フィールド

 ウィジャクティム・ネクロム

 ウィジャクティムトークン3体

 押し付けた罪

 リバースカード1枚

比企谷 八幡 LP3000 手札2(ロンリーヒール-ランナーと黒歴史ノート)

フィールド

 リバースカード1枚

 

 

「俺のターン……ドロー……俺は《ロンリーヒール-ランナー》を通常召喚……そしてリバースカードオープン《ヒールフェイス》」

 

《ヒールフェイス》

通常罠

効果は25話参照

 

「このカードと墓地の《ヒールハンド》《ヒールレッグ》《ヒールボディ》と場の《ロンリーヒール-ランナー》をゲームから除外して《ロンリーヒール-チェイサー》を特殊召喚する。現れろ《ロンリーヒール-チェイサー》」

 

《ロンリーヒール-チェイサー》

level 8

ATK 3000 DEF 2500

効果モンスター

効果は25話参照

 

「《ロンリーヒール-チェイサー》の効果、召喚に使用した4つのヒール罠が全てゲームから除外されているとき、1ターンに1度相手モンスター1体を破壊し、そのモンスターの攻撃力か守備力どちらか高い方の数値分のダメージを相手に与える」

 

「《ウィジャクティム・ネクロム》も《ウィジャクティムトークン》も攻守ともに0! うちにダメージはない!」

 

「だが《ウィジャクティム・ネクロム》を破壊すればトークンも全滅してダイレクトアタックで俺の勝ちだ。しかも《ロンリーヒール-チェイサー》にはカード効果は効かない。お前がそのリバースカードで何かしようとしても意味はない」

 

「くっ!?」

 

「《ロンリーヒール-チェイサー》の効果を発動、《ウィジャクティム・ネクロム》を破壊__」

 

しようとすると……

 

「「ダメェ!?」」

 

雪ノ下と由比ヶ浜が叫ぶ。なんだ?

 

「ふふふ、やっぱり結局、あいつらは自身の保身しか考えてないってことね。だから人質にする意味なんてなかった」

 

相模が言い出す。なんのことだ?

 

「あの二人にはね。『比企谷が勝ったら二人との本当の出会いの記憶を戻す』って言ってあったのよ」

 

本当の出会い? 俺らが初めてあったのは奉仕部の部室だろ?

 

「それじゃあうちも負けそうだし見せてあげる、はい」パチン

 

相模が指をならすのと同時に俺にはある記憶が流れ込んできた……




今回の最強カードは《ウィジャクティム・ネクロム》

全てのバトルに勝利する上にエクストラウィン能力まで持っている。

次回こそ決着。

本当に気長にお待ちください……

セブンスターズ編終わったら進級試験編か飛ばして春休み校外学習編かを迷っていますがどちらが見たいですか?

  • 進級試験編(結衣ちゃん大ピンチ)
  • 校外学習編(あの小学生登場)
  • どちらでもなく新学期(小町ちゃん現る)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。