東方幻妖録 第1部《大妖転生篇》   作:ハマトラ

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出雲「作者、年末の更新はどうなるんだ?」

忙しくなるだろうから明日明後日後は年明け後になるかもな

出雲「年末特別編とかは?」

リリなの二次の方で予定しようかなと思ったけど、ネタが定まらないからボツだね




第2章 続く旅路、地底の妖達
第18話「吸血鬼の住む紅き舘」


あれから2日後、異変の事後処理も完了し、捕まっていた妖怪達は自分の住処に帰り、犠牲となった妖怪達の弔いも済んだ。

蟲毒とされた妖怪達の亡骸は命蓮寺に集められ、寺の墓所に埋葬されて慰霊碑が建てられた。

そして、永遠亭で療養中の出雲は庭で鬼哭を手に剣の素振りをしていた。3日も動かなかった分、鈍ってしまった感覚を取り戻そうと剣を振るう。

 

永琳「やってるわね、起きてから毎日よく飽きないものだわ」

 

出雲「あ、永琳さん。まあ、鍛錬を一度怠ると取り戻すのに3日かかるといいますからね」

 

永琳「熱心ね、貴方に客よ」

 

出雲「客?魔理沙か?」

 

紫「残念!私よ♪」

 

出雲の背後にスキマが現れて、中から紫が顔を出した。

 

出雲「紫さん、その出方どうにかなりませんか?心臓に悪いです」

 

紫「無理ね、今日は貴方にどうしても会いたいって子を連れて来たの」

 

紫に続いてスキマから出て来たのは、紅い髪と特徴的な狼のような耳と尻尾を持った少年だった。

出雲は彼の事を覚えていた、先の『呪妖異変』の時に呪術で操られ命蓮寺に襲い掛かり出雲と幻によって倒されて保護された妖獣の少年だった。

 

「・・・・・・お久しぶりです」

 

出雲「・・・・・ああ、元気そうだな。体はいいのか?」

 

「ええ、群れの方も捕まっていた同胞が帰ってきてお祭り騒ぎでした」

 

出雲「そうか・・・・・」

 

出雲は彼に後ろめたさを感じていた、異形に変えられもう助からないとはいえ、彼の親友を殺したのは自分だからだ。

ここで責め苦を受けても文句はなかった。しかし、彼の口から発せられたのは予想外の言葉だった。

 

「親友、蒼臥の・・・・・・・そして多くの同胞達の仇を討っていただきありがとうございます」

 

少年はそう言って深々と頭を下げた、その表情には恨みも憎しみも感じられなかった。

 

出雲「・・・・・・で、でも俺は」

 

「賢者様から聞きました。けど、貴方が気にすることではありません。蒼臥はきっと救われたんだと思います、変わり果てた彼の亡骸はとても穏やかな表情でした。だから言わせてください。ありがとうございます」

 

裏表のない彼からの感謝の意に出雲は混乱しながらも、どう答えるべきか考えた。

 

出雲「気にしないでくれ、それに始末したのは俺じゃない」

 

「それでも、お礼を言いたかったんです。そして、お願いがあって来ました」

 

紫「彼、貴方の式になりたいらしいのよ」

 

紫は楽しそうな表情を浮かべてそう言った。式、つまり自分の式神になりたい、彼が言う願いとはそういう事だった。

 

出雲「え?・・・・・ぇえ!?」

 

「お願いします!僕は貴方に御恩があります、仕える形で返したいんです!!」

 

これには流石の出雲も困惑していた。自分と違って正真正銘の妖怪である目の前の少年が自分に仕えたいと頭を下げているのだから無理はない

 

紫「ってわけで・・・・・はいこれ、式の契約符ね」

 

出雲「いや、俺受けるとは・・・・・」

 

戸惑う出雲に紫は真剣な表情で契約符を強引に手渡した。

 

紫「いいから、やってあげなさい。彼、この為にわざわざ私の家まで来たのよ?」

 

出雲「紫さんの?」

 

紫「そう、群れの長から許しをもらって、霊夢から私の家の場所を聞いて2日も迷ってね、ここまで根性のある子は久しぶりよ。だから彼の願いを叶えてあげたくなったの、彼にとってあなたは恩人で、仕えたいと心から思える人なのよ」

 

出雲は渡された契約符を見つめ、紫に視線を向ける。紫は出雲が何を言いたいのか理解して頷いた。

 

出雲「・・・・・・・・・・わかりました」

 

出雲は契約方法を紫から聞くと契約符を持って妖獣の少年に近づいた。少年は出雲の前で跪き、出雲は契約符を構えた。

 

出雲「・・・・・・いいんだな?」

 

「はい」

 

出雲は契約符を発動させると、札と少年は同化する。

 

出雲「我、月神出雲の名において式の契りを結ぶ!盟約に従い、汝に新たな名を授ける。新たな名は————」

 

出雲は式の契約を決めた時、すでに新しい名前を決めていた。彼の親友、蒼臥より託された彼の名を口にした。

 

 

出雲「—————『紅臥』」

 

 

その名を口にした時、光が強くなって収まった時少年、紅臥の服装が変わり、耳と尻尾も消えていた。

 

紫「あら、ウチの式の服に似てるわね。色は違うけど」

 

紅臥「これは・・・・・・・」

 

出雲「その名はお前の親友から預かったんだ」

 

紅臥「!!」

 

出雲「言伝を頼まれた・・・・・・・『すまない』って、それとお前にその名を伝えてくれと」

 

紅臥は以前の親友、蒼臥との何気ない会話を思い出していた。丁度蒼臥が行方不明になる前日のことだった。

 

蒼臥『長から、そろそろお前に名前を送れって言われたよ』

 

『そんな、僕は・・・・』

 

蒼臥『もうお前も十分一人前ってことだろ?考えとくから楽しみにしとけよ!」

 

『・・・・・でも、蒼臥は名前の付け方が安直すぎるからな~』

 

蒼臥『んだとこの野郎!!』

 

 

 

 

 

 

 

そうやってふざけあったのを最後に、彼は捜索途中で行方がわからなくなり、異変解決の時異形の姿をした亡骸となって帰ってきた。

紅臥の視界が歪み、止めどなく涙があふれ出た。

 

紅臥「・・・・・・本当に安直な・・・・・・・僕が送った名前に似せた名前・・・・・・・・でも・・・・・でも、せめて・・・・・・・・君の口から聞きたかったよ・・・・・・蒼臥・・・・・」

 

出雲はどう声をかけるべきか悩んでいると、紫は出雲の肩に手を置いて首を横に振る。今は一人にしてあげようという事だった。

出雲は永琳と紫について、永遠亭の中に入った。

 

 

 

 

紫「出雲、以前も言ったけど貴方に能力の暴走を抑える為に呪印が刻まれたの」

 

出雲「この手の甲のやつですよね?」

 

出雲が右手の甲を見せるとそこには赤い十字架にも似た紋章が刻まれていた。

 

紫「そう、それについて詳しく説明したいから来てほしいとのことよ」

 

出雲「わかりました、でその人はどこに?」

 

紫「紅魔館内、ヴワル魔法図書館よ」

 

永琳「紅魔館は霧の湖の向こうにある吸血鬼の屋敷よ」

 

出雲「き、吸血鬼?」

 

また新しい場所の名前が飛び出して疑問符を浮かべていると永琳が補足した。かつて『紅霧異変』という異変を起こした吸血鬼の屋敷、吸血鬼という単語に出雲の顔から血の気が引いていた。

 

 

 

 

 

 

吸血鬼?『wryyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy!!!!』

 

ドドドドドドドドドドド

 

出雲『ぎゃあああああああああああああ!!』

 

※あくまで出雲のイメージです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「じゃあ早速行きましょうか・・・・・・って出雲大丈夫?」

 

出雲「俺は今日・・・・・・死ぬかもしれん」

 

紫「いや大丈夫よ!?少なくても貴方が思ってる吸血鬼とは別物だから!!」

 

そして出雲をなんとか10分かけて宥めて紫と出雲はスキマに入って、目的地である吸血鬼の屋敷、『紅魔館』に向かった。

 

 




次回予告

出雲「ここが、『紅魔館』?」

紫「そう、目に痛い所でしょ?」

スキマを抜けて紅魔館へ

出雲「ここに吸血鬼が・・・・・」

レミリア「待っていたわ、私がここの主、レミリア・スカーレットよ」

吸血鬼との謁見・・・・・・

パチュリー「まああああああああありいいいいいいいいさあああああああああああああああああ!!」

出雲「・・・・・・・・・・何やってんだ、あいつ」

訪れた魔法図書館で起きていた騒動とは?



次回、第19話「永遠に幼き紅き月」
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