東方幻妖録 第1部《大妖転生篇》   作:ハマトラ

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さて、いよいよです・・・・・・

出雲「こっち移転して初のコラボだな」

あ、ちなみに今回出雲の出番ないから

出雲「なん・・・・・だと?」

というわけで今日より、赤い残光さんの「東方幻想曲」とコラボさせていただきます!


第26話「式とメイドと執事と門番」

時を遡り、永遠亭で一騒動が起こる少し前、スキマを通って出雲の式、紅臥は紫と共に修行の為に紅魔館の前に来ていた。

 

紅臥「ここが・・・・・紅魔館」

 

紅臥も集落にいた時に噂程度でここの事は知っていた。吸血鬼の住む血色の舘、悪魔の巣窟、毎夜人間を連れ去っては恐ろしい人体実験をしている、一度入ったら戻っては来れないと誇張が過ぎる噂も多かった。

 

紫「今から気負ってたら身が持たないわよ」

 

紫に背中を叩かれて我に返った紅臥はもう一度舘に目を向ける。ふと門のすぐ横を見ると、門番と思しき女性がジョジョ立ちで立ったまま寝ていた。

 

本当に噂に名高き紅魔館の門番なのかと、一瞬疑ってしまった。

 

??「美鈴さん・・・・・・・・・また寝てる」

 

門が開いて声が聞こえる、そこには執事服を着た少年がいた。

 

ハルト「お待ちしておりました、僕はこの紅魔館の執事をしている時縞ハルトです。レミリア様からお二人をお連れするように言われてきました。どうぞ、こちらへ」

 

紫「"これ"放置していいの?」

 

ハルト「大丈夫ですよ、あとで専門の人がやりますので」

 

ハルトに連れられ、紅臥と紫はレミリアの私室の前に通された。ノックすると中から声が聞こえて来た。

 

レミリア「来たわね、入りなさい」

 

扉が開いて、ハルトに続いて中へ入る。そこにはこの舘の主、レミリアとメイド長の咲夜がいた。

 

咲夜「ハルトさん、ご苦労様です。美鈴は?」

 

ハルト「いつも通りでした」

 

咲夜が恐ろしい笑みを浮かべると突然"消えた"。直後、紅臥の耳に舘の外から何かが聞こえて来た。

 

 

 

 

 

 

咲夜『ロードローラーだっ!!』

 

美鈴『あぎゃああああああああああああああああああああ!!!』

 

 

紅臥が声のした方向を向いた直後、凄まじい音が響き渡った。再びレミリアに視線を戻すと、いつの間にか咲夜が戻ってきていた。

 

レミリア「ふうん・・・・・・中々素質があるわね」

 

レミリアは紅臥の運命を視て、そして先程音がするより早く音の発生点を向いた紅臥に能力と高い素質を見抜いた。

 

紅臥「紅臥と申します。今日よりしばらくの間よろしくお願いします!」

 

レミリア「私がこの舘の主、レミリア・スカーレットよ。貴方の主からの頼み通り、ここで貴方を鍛えるわ。咲夜、彼に貴方の持つ技術を教えてあげなさい。それと、午後には美鈴の元に行きなさい。彼女は武術の達人よ」

 

紅臥「はい、お願いします!咲夜師匠」

 

紫「それじゃあ、私は帰るわ。修行、頑張りなさい」

 

紅臥「はい、色々ありがとうございました!」

 

紫はスキマを開いて、その中に消えて紅臥の修行生活が始まった。

 

 

 

 

 

咲夜「私が教えるのは給仕から掃除といった家事よ、時間はあるしゆっくりやりましょ」

 

午前中、紅臥は咲夜からまず従者としての心構えを教わり、そのあとはハルトについて舘内の掃除を行っていた。

 

紅臥「ハルトさんは、ここで働いて長いのですか?」

 

ハルト「う~ん、実はそうでもないんだよね。けど、ここに来た時は覚える事も多かったから大変だったよ」

 

掃除しながら雑談していると、なにやら地響きのような音が聞こえてきた。

 

紅臥「ん?何か来ます、凄い速さで」

 

ハルト「あ~・・・・うん、気にしないで何時もの事だから」

 

直後、廊下の曲がり角から何かが凄まじい速さでハルトに飛びついてきた。ハルトはそれを予期していたようで飛びつかれるより早く身構えて、その何かを受け止める。

余程勢いが凄いのか、ハルトは先程いた所から50mも後ろに下がっていた。

 

ハルト「フラン・・・・・・掃除中にやらないでって何時も言ってるんだけど・・・」

 

???「えへへ~ごめんなさい♪」

 

ハルトが抱きかかえていたのは、宝石のようなもののついた羽に金髪の少女だった。

 

ハルト「紹介するよ、この子はフラン。レミリア様の妹だよ」

 

紅臥「レミリアさんの妹でしたか。僕は紅臥、しばらく修行の為お世話になります」

 

フラン「私はフランドール・スカーレット、フランでいいよ!よろしく!!」

 

フランは元気よく挨拶すると、姉のレミリアの部屋の方へ飛んで行った。

 

紅臥「元気のいい子ですね」

 

ハルト「元気が良すぎるけどね、あのタックルだって最初くらった時はもっとひどかったよ・・・・・」

 

苦笑を浮かべながら掃除を続けるハルトは紅臥にある疑問を投げかけた。

 

ハルト「ねえ、紅臥。さっきフランが飛んでくるのよくわかったね」

 

紅臥「僕の能力のおかげです、僕の能力は『音を操る程度の能力』。そのおかげか、聴力がかなり上がったんです」

 

ハルト「(だからさっき、美鈴さんがお仕置きされてた時音がするより早く気付いたんだ)音か・・・・・僕は能力あるみたいだけど、どんなものかわかってないんだよね・・・」

 

掃除も一段落して用具を片付けていると、いつの間にか咲夜が後ろに立っていた。

 

咲夜「紅臥、少し早いけど美鈴のところに行ってきなさい。ハルトさん、すみませんが買い出しをお願いしてよろしいですか?」

 

ハルト「わかりました。じゃあ紅臥、頑張ってね」

 

ハルトは買い出しのメモを預かると、廊下の奥に消えていった。それを見送ったあと、紅臥は咲夜について門前に向かった。

案の定、先程の"お仕置き"が効いたのか美鈴は起きていた。咲夜が事情を説明すると、流石に教える立場になるのは初めてらしく、美鈴も驚いていた。

 

美鈴「私が教えられるのは武芸だけですよ?」

 

咲夜「それでいいのよ、本人もやる気みたいだしやるだけやってみなさい」

 

美鈴「は、はあ・・・・」

 

美鈴について庭に移動すると、構えた美鈴の眼付きが変わった。それは武術を極めた達人のそれだった。

 

美鈴「私は弟子を取ったことがありませんので、あまり慣れませんがまずは貴方の覚悟と素質を見せてもらいます!」

 

紅臥が身構えるより早く美鈴が動く、一気に間合いを詰めて紅臥の腹に掌底を打ち込んだ。

紅臥は一瞬怯むが、負けじと拳を放つ。しかし、美鈴はそれをいなすと紅臥の腕を掴んで勢いよく地面に叩きつけた。

 

美鈴「どうしました?その程度ですか・・・・・」

 

紅臥の背と腹に激痛が奔る、それでも諦めることなく構えた。

 

美鈴「大した根性ですね、今のは割と本気で投げたんですが」

 

正直言って、紅臥も立っているのがやっとだった。それでも強くなりたいと心の底から願っている。

変わり果てた親友の亡骸の前で泣く事しか出来なかった自分を変えたい、その一心が紅臥を支えていた。

 

紅臥「僕はもう・・・・・・目の前で誰かを失いたくないんです、だから!!」

 

紅臥はが地面を強く踏み込む、その瞬間美鈴も予想だにしていない事態が起きた。紅臥が視界から突然消えた。

赤い音波のような残響だけがそこに残った、美鈴は咄嗟に能力を使って紅臥の気を探った。

いつの間にか紅臥は自分の背後に回って蹴りを放っていた、慌てて美鈴は紅臥の蹴りを防ぐ。

そして、一時後退して距離を取った。

 

紅臥「はあ・・・・・・はあ・・・・い、今のは・・・」

 

咲夜「無意識に能力を使ったのね・・・・・それにしても、素人の蹴りとはいえ美鈴に一撃与えるなんて・・・」

 

美鈴「・・・・・・蹴りに鋭さが足りませんね、さっきの拳も遅いし隙だらけです。」

 

美鈴の評価に紅臥も肩を落とした、今まで戦う機会もなかったのがここで仇になってしまっていた。

 

美鈴「・・・・・・けど、能力を使ったとはいえ私に一撃与えたことには変わりありません。しばらくは基礎体力の強化と武術の基本動作から始めましょう」

 

紅臥「・・・・・え?ってことは・・・」

 

美鈴「さっきも言った通り、私が弟子をとるのはこれが初めてですが、厳しく丁寧に行きますよ」

 

紅臥「は、はい!よろしくお願いします、美鈴師匠!!」

 

こうして、紅臥の厳しい修行は二人の師の元で行われた。

 

 

 




次回予告

出雲「ほ、本当に抜けられた・・・・・」

妹紅「あれ、出雲じゃないか!」

竹林を抜けた出雲は人里にたどり着く

出雲「この前はゆっくり見る事も出来なかったけど、活気があっていい所だな」

妹紅「そうだ、慧音に会ってけよ。」

活気ある里で出雲はひとまず慧音の元へ

慧音「出雲、自警団に入らないか?」

出雲「・・・・・・え?」

慧音からの突然の誘い


次回、第27話「人里、再び」
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