東方幻妖録 第1部《大妖転生篇》   作:ハマトラ

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テイルズのスキット的何か

「似た者同士」

出雲「・・・・・・・・」

妹紅「出雲・・・・・・本当に大丈夫か?」

出雲「は、ははは・・・・・・記者ってやっぱり恐ろしいな」

妹紅「あいつが異常なんだよ・・・・・・びっくりしたろ?」

出雲「いや・・・・・・身内に似たような人いるから・・・・・・なんていうか・・・・・・母さんに植え付けられたトラウマがいくつか開きかけた・・・・」

妹紅「・・・・・・・・お前も、色々苦労してんだな」

出雲「いや・・・・・・もう慣れたよ・・・・・ははは」


第29話「地底への昏き入口」

出雲視点

 

 

・・・・・・・・・怒りが収まらない。

 

俺は内から湧き上がる怒りを抑えながら博麗神社に向かっている。道中、妖の気配はするのに近づいてこない。

恐れてる?俺を・・・・・・・・・

まあいい、今襲ってこられたら・・・・・俺は自分を抑えきれなくなりそうだ。

 

 

 

そして日も西に傾き空を朱が染め上げる頃、俺は博麗神社の長い階段を登っていた。石段を登り切ると、見えて来たのは鳥居と・・・・・・・札を構える霊夢だった。

 

霊夢「・・・・・・って出雲!?」

 

出雲「どうした?そんな物構えて」

 

霊夢「いや・・・・・・凄く冷たい殺気がこっちに向かってるから・・・・・・ってアンタ大丈夫?顔ヒドイわよ?今にも人妖問わず斬りかかりそうな顔してるわ」

 

そこまで酷かったか・・・・・・・今はいいや、なんだかんだで半日歩きっぱなしで疲れた。

 

出雲「悪い・・・・・・・少し、休ませてくれ」

 

霊夢「い、いいけど・・・・・・」

 

俺は縁側の柱に背もたれかかると、すぐ眠気が襲いかかった。

 

出雲視点終了

 

 

 

どれだけ眠っただろうか・・・・・・・出雲は夜風を身に受けて目を覚ます。空を見ると月が登り辺り一面星空が広がっていた。

 

霊夢「目覚めた?」

 

すぐそこの茶の間に目を向けると、霊夢がお茶を啜りながら寛いでいた。

 

霊夢「・・・・・・・聞いたわ、人里で何があったか」

 

出雲「・・・・・・・そうか」

 

霊夢「まあ、知り合ってそんな経ってないけど、アンタの性格は前の異変で大体解ってたからアンタが怒りを覚えるのも解るわ。とりあえず、よく殺さなかったとは言っておくわ」

 

霊夢は出雲にお茶を出す、出雲は月を見ながら一口啜ると緑茶の渋みと苦みが口の中に広がった。

 

出雲「昔からさ・・・・・イジメってのが嫌いだったんだ。『気にいらない』、『嫌い』、『自分より弱い』・・・・・自分の支配欲、優越感の為に寄ってたかって・・・・・・ああいう奴らを見てると、反吐が出る。よくイジメの常習犯だった同級生を懲らしめて怒られた事あったな」

 

霊夢「・・・・・・・・アンタの人間としての能力の由来がわかったわ」

 

出雲「・・・・・?」

 

霊夢「能力ってのは・・・・・・まあ発現条件は人によって違うけど、その人の深層意識に起因する事があるのよ。能力が人によって違う理由がそれ、前にアンタの能力を見た時に感じたのは、『力を欲する強い願望』と『その力で誰かを助けたいという意思』、多分それが『あらゆる武器を生み出し操作する程度の能力』として発現したんだと思う」

 

出雲「でも、なんで武器?」

 

霊夢「多分、アンタの中で無意識に武器を自分の願望と意思を叶える有効な物と認識してるんでしょ・・・・・・けど」

 

霊夢は真剣な眼差しで、真っ直ぐ出雲を見ていた。

 

霊夢「能力は使い方次第で毒にも薬にもなる。アンタも前の異変で見たでしょ?能力の持つ毒の部分にやられた奴の末路を」

 

出雲はあの忌まわしき「呪妖異変」の黒幕の男を思い出していた。あの能力も使い方次第では呪いの類の解呪や妖怪除けの呪符を作る事も出来て、人里にも十分貢献出来る筈だった。しかし、男は道を違え能力を自身の独善と妄執の為に使ってしまった。

結果男は里や妖怪達に多大な被害を与え、八雲紫によって処刑という末路を辿ってしまった。

 

霊夢「だからアンタは間違っちゃダメ、アンタを心配してる人がいる事忘れちゃダメよ」

 

出雲はこの世界で知り合った友人や自分を信頼する式、そして自分を助け、励ましてくれた人形遣いの少女の事を思い出していた。

 

出雲(・・・・・・あれ、なんで今アリスの事・・・・・・いや、大切な友達だから当たり前か)

 

霊夢「少しは頭冷えたでしょ?客間一つ貸すから、今日はもう休みなさい」

 

出雲「あ、ああ・・・・・・・悪いな」

 

出雲の表情からいつの間にか怒りが消えていた。出雲は以前使った客間で再び眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、出雲は愛用のロングコートを羽織り、白陽と黒陰の入ったガンホルダーを腰に着けて、鬼哭とバッグを持って出立の準備を整えた。

 

出雲「悪いな、迷惑かけた」

 

霊夢「いいわよ、アンタとは長い付き合いになりそうだし」

 

出雲「そうか、そうだ。スペカの素貰えるか?それとこれ、迷惑料込みでの賽銭な」

 

出雲は財布から紙幣を5枚取り出して霊夢に渡した。幻想郷の金は昔までは小判や小銭だったが、今では紙幣も出回るようになったらしい、それでも出雲も歴史の教科書でしか見た事の無い日本でも最初期の紙幣だった。

 

霊夢「ありがとうございます大明神様!!」

 

出雲「・・・・・・・なんで大明神?」

 

霊夢「細かい事はいいのよ!これで3か月はいけるわ、待ってて今スペカの素持ってくるから!!」

 

霊夢は紙幣を受け取ると目を輝かせて喜々としながら神社の奥に入っていった。

 

博麗神社には基本的に参拝客は滅多に来ない、それでも様々な伝手から支援を受けているため最低限の生活は出来るが、異変でも起こらない限り里から食料などを贈られる事は無い為基本的に飢えていた。

出雲もその辺りは魔理沙から聞かされていたが、正直ここまで酷いとは思ってもみなかった。

 

霊夢「はいこれ!今回は奮発して5枚渡しとくわ」

 

出雲(・・・・・・・また賽銭出しに来よ)

 

出雲は内心でそう思い霊夢を憐れみながら、地底の入り口まで案内してもらった。

 

 

 

 

 

...............少年少女移動中

 

 

 

 

 

霊夢「地底の入り口はこの先よ」

 

霊夢に案内され歩く事1時間、開けた場所に着くと巨大な縦穴が口を広げていた。

 

出雲「ここまででいいよ、ありがとう」

 

霊夢「お賽銭くれた救世主にはこれくらい当然よ!」

 

出雲「(救世主って・・・・・)じ、じゃあまたな」

 

霊夢は出雲に見送られて博麗神社の方向へ飛んで行った。

そして、出雲は再び地底の入り口の縦穴に目を向けた、相当深いらしく底が全く見えない。試しに近くの石を落としてみるが、底に当たる音はいつになっても聞こえてこなかった。

 

出雲「仕方ない、やるだけやってみるか」

 

出雲は妖力を解放してすると、縦穴の壁を駆け下りた。

螺旋状に走る事で遠心力を生み出してながら一気に縦穴を駆け抜けた。

 

 

※出雲の妖力と妖獣の身体能力があって出来る技です。良い子は真似しないでください

 

 

 

 

 

 

その頃地底、ここにはかつて妖怪の山にいた鬼を含み人間に害を及ぼすなどの理由で地上を追われた妖怪達が旧都という街を作っていた。

その旧都の街道を一人の少女が楽しそうに歩いていた。黒谷ヤマメ、土蜘蛛という種族でその明るい性格などから地底のアイドルなどと呼ばれる事もある。

しかし、彼女もまたその能力故に人間に忌み嫌われた妖怪である。『病を操る程度の能力』、彼女は触れるだけで様々な病を感染させることも逆に病を抜き取る事も出来る。

そんな彼女も今では気の合う友人を得て気楽に暮らしていた。

 

「ようヤマメちゃん、機嫌いいね」

 

ヤマメ「わかる?勇儀が珍しく賭場で大勝してね~これから奢りで飲みに行くんだ♪」

 

通りすがりの鬼に元気よく答えたヤマメがふと上を見上げた。そこには空はなく、岩壁と地上に通じる縦穴があった。

そして、その縦穴から何かが聞こえてくる、それは何かの足音のようだった。

 

ヤマメ「?・・・・・・・・何か来る?」

 

ヤマメは大穴を注視する、やがて音の発信源が姿を見せた。それは黒いロングコートにバッグを肩にかけて左手には刀を持った少年だった。

 

出雲「嘘だろおおおおおおおおおおおおお!?」

 

少年は重力に従って落下し、丁度ヤマメのすぐ近くにさながら隕石の様に落ちていった。




次回予告

ヤマメ「お~い、生きてる~?」

出雲「・・・・・・・な、なんとか・・・・」

地底を訪れた出雲

出雲「凄い活気だな、人里に負けてないぞ」

ヤマメ「そうだ、私の友達紹介するよ!」

土蜘蛛の少女、ヤマメの案内で彼女の友人の元へ

出雲「一つ・・・・・手合わせ願えませんか?」

勇儀「いいね、その度胸は買ってやるよ。かかってきな!」

元鬼四天王の一角との手合わせ




次回、第30話「地底の愉快な妖怪達」
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