東方幻妖録 第1部《大妖転生篇》   作:ハマトラ

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鬼哭 形態別性能

鞭の太刀『流閃の刃尾』

形状:戦国BASARAより竹中半兵衛の武器参照

鞭剣に変化し、リーチと攻撃範囲が伸びる。妖力付与で使用者のイメージした動きをする。
ただし、その武器の性質上数振り毎に刀身を戻す必要がありそこに隙が生じる

剛の太刀『鬼斬包丁』

形状:BLEACHより斬月参照

大太刀に変化し、強度と威力が高くなる。鬼の妖力に反応しその妖力に対抗出来る妖力を纏って相殺する事が出来る。
ただし、相殺出来る許容範囲は使用者の妖力によって変動し、対象の鬼の妖力より低い場合軽減はされるが相殺には至らない


第32話「地霊殿の覚り妖怪」

勇儀は出雲を担いでヤマメ達と旧都の外れに来ていた。出雲は先程から懇願するが聞いてもらえず降ろしてもらうのも諦めていた。

勇儀の足が止まり、前方に目を向けると旧都の和風な街並みとは全く違う洋館が見えてきた。

 

勇儀「さあ、着いたよ!」

 

出雲「ここが?」

 

勇儀「ここは地霊殿、核熱エネルギーで温泉を管理してるとこだ」

 

すると洋館の扉が開いて、中から猫耳のついた赤い髪の少女が出て来た。

 

??「およ、勇儀達じゃん・・・・・・何担いでんの?死体?殺っちゃったの?」

 

出雲「いきなり人殺さないでくれるか?俺は月神出雲、旅人さ」

 

燐「あ、生きてた。私は火焔猫燐、お燐でいいよ」

 

ヤマメ「んで、どうしたの?融合炉の点検?」

 

燐「いや~こいし様がまたいなくなっちゃって・・・・・・・これから探しに行くとこ、今度はいつ帰ってこれるやら」

 

以前の鈴仙のような遠い目をする燐、その時出雲はすぐ近くに知らない気配を感じ取った。

 

出雲「もしかして、勇儀さんの隣にいる子の事?」

 

全員「え?」という顔で勇儀のすぐ隣を見ると、青い閉じた目の様なモノのついた銀髪の少女がいつの間にか立っていた。

 

??「凄いね、お兄さん。こいしが解るの?」

 

出雲「妖怪化が進んで以来、気配には敏感なんだ。いつの間にいたのかはわからないけど」

 

こいし「ふうん、まあいいや。私は古明地こいし、よろしくね♪」

 

燐「こいし様・・・・・お願いですから行先も告げずに勝手にいなくなる癖なんとかしてください・・・」

 

??「やけに騒がしいと思えば・・・・・また随分大勢で来ましたね」

 

こいし「あ、お姉ちゃんただいま~」

 

こいしが駆け寄る先にはピンクの髪にこいし同様赤い目をつけた少女がいた。こちらの目はこいしのモノと違って目が開いてこちらをジッと見ている。

 

さとり「こんにちわ勇儀さん、それと初めまして月神出雲さん。私がこの地霊殿の主、古明地さとりです」

 

降ろされた出雲の表情が驚きで埋め尽くされていた、自分は名乗った覚えもなく誰も教えるような素振りは見せていない。

にも関わらず、この目の前の少女は自分の名前を言い当てていた。

 

さとり「・・・・・・なるほど、勇儀さんと手合わせした上に鬼哭で相殺しきれなかった力をまともに受けてボロボロですか。むしろよく生きていられましたね、いくら半妖でも最悪死んでましたよ」

 

更に自分の事細かな状況から鬼哭の名前に自分が半妖であることも言い当てた。その時、出雲の中で一つの結論が生まれた。

 

出雲「まさか・・・・・・覚り妖怪?」

 

さとり「・・・・・・博識な人ですね、私の事を知っているなんて」

 

覚り妖怪とは、日本の妖怪の一つで鳥山石燕による江戸時代の妖怪画集『今昔画図続百鬼』に記述がある他、日本全国で人の心を見透かす妖怪として民話で伝えられている。また一説では『覚』と『山彦』は同一の妖怪とも言われ『覚』の昔話と『山彦』の伝承は根底が同じモノという説もある。

 

さとり「やはり怖いですか?私が」

 

出雲「?・・・・・なんで?」

 

さとりもまた、その能力のせいで人からも妖怪からも忌み嫌われていた過去があり、今も滅多に人前に姿を見せたがらない。

目の前の少年も同じなのだろうと思っていた時に、思いもしなかった言葉が返ってきて目を丸くした。

 

出雲「むしろ、説明する手間が省けて助かるよ」

 

さとりは心を読むが、そこには上辺だけの奴らのような真っ黒なモノは全くなかった。

 

ヤマメ「流石のさとりもびっくりするよね~こんな菩薩もびっくりな器の大きい人なんてもはや希少種だもんね~」

 

出雲「なんだよそれ・・・・・・俺は、嘘が苦手なだけだよ」

 

さとり「そう、ですか・・・・・そう心から思ってくれたのは貴方が初めてです。皆さん、お疲れでしょう。温泉に浸かってゆっくり疲れを癒してください」

 

出雲「助かるよ、男湯はどこ?」

 

さとり「ここは混浴ですよ?」

 

男湯の場所を聞こうとした時、さとりの口から思わぬ一言が返ってきて出雲は一瞬固まった。

 

出雲「・・・・・・・マジ?」

 

さとり「マジです♪」

 

聞き返してきた出雲にさとりは悪戯っぽい笑みで答えた、自分の能力を気にせず普通に接してくれる出雲のような人に会えた事がさとりは内心嬉しかった。

彼のような人にもっと早く会えていればと考えながらさとりは舘の中に入っていった。

因みに出雲は、勇儀達があがったのを確認した上で入ったらしい・・・・・・

 

 

 

 

 

温泉でゆったりと旅と先程の手合わせという名の死闘の疲れを癒した出雲が広間に行くと、勇儀達が雑談しながら寛いでいた。

 

勇儀「お、やっとあがってきたね」

 

ヤマメ「一緒に入っても良かったのに照れっちゃって、可愛いな~♪」

 

パルスィ「意外と初心なのね、モテそうなのに・・・・・・妬ましい」

 

出雲「か、からかうなよ・・・・・それと、もう少し恥じらい持った方がいいから」

 

出雲は脱いでいたロングコートを椅子に掛けて、近くに座ると一息つく。なんだかんだで昨日から殆ど休む暇がなかったせいか、自分でも気づかない内にそうとう疲れが溜まっていた。

 

出雲「・・・・・ごめん、少し寝るから適当な時に起こしてくれ」

 

さとり「はい、ゆっくりおやすみなさい」

 

出雲は椅子の上に寝転がると、すぐに眠気に襲われそのまま深い眠りについていった。

 

ヤマメ「寝るの早!」

 

勇儀「相当疲れてたみたいだね」

 

さとり「今は眠らせてあげましょう。そうだ勇儀さん、実は珍しいお酒を入手したのですが如何ですか?」

 

勇儀「お♪いいね~頂こうかな」

 

勇儀達は出雲に毛布をかけて起こさない様に別室に移動して、さとりの勧める酒を飲んでいた。

眠る出雲に、何故かさとりのペットの猫達が集まって周囲が猫だらけになっていたらしい

 

 

 

 

 

 

出雲が眠りについている頃、地底の紅魔館では出雲の式、紅臥が二人の師匠の元で厳しい修行に励んでいた。

 

紅臥「はっ!せいっ!!やあ!!」

 

紅臥は流れるように拳と蹴りを連続で繰り出して、美鈴はそれをいなして避ける。

 

美鈴「そうです!時にせせらぎの様に緩やかに、時に激流のように激しく!!」

 

今度は美鈴が連撃を繰り出す、紅臥は呼吸を整えて美鈴の連撃を同じようにいなして避ける。しかし、最後の一撃をいなしきれず受けてしまった。

 

美鈴「大分様になってきましたが、まだ守勢が粗いですね。今日はここまでにしましょう、体を休めて反復練習を忘れずに」

 

紅臥「はい、ありがとうございました!」

 

紅臥は一礼して屋敷の中に入っていく、すると美鈴の隣に咲夜が現れた。

 

咲夜「どう?そっちの修行は?」

 

美鈴「彼、思った以上に飲み込みが早いですね。昨日から教え始めた『流水の構え』が一晩で様になってました。まだまだ精度は粗いですが、彼は鍛え方次第でかなりの達人になりますよ」

 

咲夜「そう、私の方も同じね。保管してる茶葉の銘柄も殆ど覚えてるし、掃除洗濯も完璧、最近は私のナイフ捌きも学びたいって言い出したのよ」

 

美鈴「そろそろ、一度大掛かりな修行させてみましょうか」

 

紅臥の入っていった舘の扉を見据えて、二人の師は紅臥に試練を与えようとしていた。




次回予告

紅臥「今日の特別と聞きましたが修行は一体・・・・・」

咲夜「使うのは、この屋敷の敷地全てよ」

紅臥に課せられた試練とは?

紅臥「うわ!」

レミリア「チッ外したか」

紅臥に迫る魔の手

紅臥「そうか、この修行の目的は・・・・」

美鈴「制限時間まであと僅か・・・・・・・逃げきれますかね~」





次回、第33話「追う者、追われる者」
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