東方幻妖録 第1部《大妖転生篇》   作:ハマトラ

37 / 49
出雲「なあ作者、なんで勇儀さんとの手合わせの時のBGMイメージジェクト戦のBGMなんだ?『片翼の天使』でもいけると思うんだけど」

いやいや、勇儀さん以上にあのBGM似合う人いないから~


第34話「核を操る地獄鴉」

出雲はどれほど眠ったのか、ふらつく頭を押さえながら起き上がった。まず、自分の周りが猫だらけであることに驚いた。

 

出雲「・・・・・・・・・ああ、俺寝ちゃってたんだ」

 

静かな所を見ると勇儀達は旧都に帰ったのだろう。

声をかけなかったのは起こさない様に気を使ってくれたらしい。

 

??「誰~?」

 

声をかけられて振り向くと、黒い長髪にマントの下に黒い翼のある少女がこちらを見ていた。

 

??「うにゅ~・・・・・・・・・・侵入者?」

 

出雲「・・・・・・・・・は?」

 

次の瞬間、少女の片足に鉄靴、右手に砲筒が装着されてその砲口が出雲に向けられた。

そして、砲口から光が発せられ無数の弾幕となって出雲に襲い掛かった。出雲は咄嗟に鬼哭を持って飛び退くと出雲のいた椅子の近辺が吹き飛ばされた。

集まっていた猫達は弾幕が飛ぶより早く逃げ出したようだった。

 

 

 

戦闘BGMイメージ~FF5より「ビッグブリッジでの死闘」~

 

 

 

出雲「ま、待てって!俺は————」

 

??「侵入者やっつけてさとり様にうんと褒めてもらお!!」

 

少女は出雲の言葉を遮り、再び弾幕を撃ちだす。出雲は舌打ちをして指を鳴らすと、無数の苦無が周囲に形成されて射出される。

苦無は弾幕を相殺して砕け散った。

 

??「この・・・・・・・当たれ~!」

 

 

核熱[ニュークリアフュージョン]

 

少女は全方位に無数の弾幕をばら撒きながら、出雲向けて大玉を放射状に撃ちだした。ばら撒かれる弾幕によって出雲の逃げ道が限定されて避けきれそうにないと判断した出雲もスペルカードを取り出した。

 

連閃[軍神の剣舞]

 

出雲は鬼哭の鞘に着いている帯を肩にかけると両手に二本の剣を作り踊るように剣を振るう。

剣は弾幕を切り裂き、剣から発せられる斬撃型の弾幕が更にばら撒かれる弾幕を相殺する。そして襲い来る大玉を回転しながらの連続剣戟で全て切り裂いた。

 

出雲「少しは人の話を・・・・・・聞けぇ!!」

 

スペルカードが相殺されて業を煮やした少女と話を聞かない少女に苛立ちを覚えた出雲がほぼ同時にスペルカードを発動させた。

 

爆符[メガフレア]

 

斬符[一気刀閃・剛破]

 

出雲「ってメガフレア!?バハムート!!」

 

出雲は少女のスペルカードに驚きながらも大太刀を振り下ろし、巨大な斬撃型の弾幕を放ち、連射される赤みを帯びた白い超特大弾を一気に吹き飛ばした。

しかし、ここで予想していなかったことが起きた。超特大弾の影から小玉弾が飛んできたのだ、別のスペルカードを使う暇のない出雲は手を翳して意識を集中させた。

そして、着弾の瞬間迫りくる弾幕は一振りで斬りおとされた。出雲の手には身の丈程もある長刀が握られていた。

 

出雲「・・・・・・・『備前長船長光』」

 

「備前長船長光」、かの剣豪佐々木小次郎の愛用していたとされる「物干し竿」とも言われている長刀。

出雲の能力はあくまで人間の部分の能力である為、伝説級、神話に伝わる武器を創る事は出来ない。

そこで出雲は実在する名刀の類を再現出来ないかを試すことにした。しかし、創ろうとしているのは名刀、出雲の手にしている物は精度こそ高いが本物には程遠い偽物である。しかし、その長い刀身は偽物とはいえ少女の弾幕を斬りおとすには十分だった。

しかし、弾幕を全て斬りおとすと同時にその長刀は砕けて霧散していった。

 

出雲「・・・・・・所詮は偽物、これが限界か。」

 

??「この~しぶとい!」

 

少女が更にスペルカードを使用しようとした時、少女の頭を掴む小さな手が見えた。少女が振り向くと地霊殿の小さな主、さとりが黒い笑みを少女に向けていた。

 

??「さ、さとり・・・・様?」

 

さとり「お空?貴女、お客様に何をしているのかしら?・・・・・・・侵入者?彼は勇儀さん達のご友人で私が招いたお客様ですよ?」

 

??「え、えっと・・・・・」

 

お空と呼ばれた少女から滝の様に冷や汗が止めどなく流れ落ちる、さとりはスペルカードを取り出して、静かに笑顔で残酷に死刑を宣告した。

 

さとり「少し、頭冷やしましょうか?」

 

 

想起[ファイナルマスタースパーク]

 

 

そして、少女の視界はかつて某白黒魔女から受けた超特大レーザーによって真っ白にフェードアウトした。

 

 

 

 

 

 

さとり「本当にウチの子が大変なご迷惑を!」

 

燐は屋敷に空いた大穴を呆然と眺め、こいしは楽しそうに笑い、さとりは出雲に土下座で深々と何度も謝っていた。

 

さとり「あの子は霊烏路空、私たちはお空と呼んでいて、山の上の神社の神様から八咫烏の力を授かっていますが本当にいい子なんです!ちょっと・・・・・というよりかなり頭が残念な子ですがいい子なんです!!」

 

出雲「あ~もう済んだ事だから頭上げて!!」

 

流石の出雲もここまで謝られるとは思ってもいなかったためさとりをなんとか宥めようとする。

さとりは延々と謝り続け、原因を作った空はさとりのスペルカードで目を回して完全にのびていた。

 

出雲「はあ・・・・・・じゃあさ、今度もし旅が終わってここに来る機会があったらまた温泉に入れてくれ。それでチャラで」

 

さとり「え・・・・・・それくらいでいいのですか?」

 

出雲「いいんだよ、あの子も悪気があったわけじゃないんだし」

 

さとりにはこの時、出雲に後光が差しているような幻覚を見てしまっていた。これほど心優しく、器の大きい人間(正確には半妖)がいるなど思ってもいなかったからだ。

思わず、さとりは出雲を拝みだした。

 

さとり「心洗われるとは・・・・こういう事でしょうか」

 

出雲「な、なんで拝まれてるの?」

 

出雲は自分が拝まれているという意味の解らない状況に唖然としていた。

 

 

 

 

 

周りが大分落ち着いた頃、出雲は地上に戻るために一度旧都に戻る事にした。

 

出雲「それじゃあ、また来るよ」

 

さとり「はい、道中お気をつけて」

 

出雲「それと、妹には首輪でも着けて置いた方がいいぞ」

 

出雲が後ろに手を向けると、いつの間にか後ろにいたこいしの首根っこを掴んで子猫のように掴み上げてさとりに差し出した。

 

さとり「こいし・・・・・貴女は・・・」

 

さとりは「またか」と言わんばかりにため息をついた。どうやらかなりの常習性があるようだ。

 

こいし「無意識にお兄さんに憑いていこうとしてた♪」

 

出雲「無意識に家出する癖があるなら医者に行け、知り合いの名医兼マッドサイエンティストを紹介しよう」

 

さとり「もう1人の医者兼蓬莱人の方でお願いします!」

 

 

 

 

 

永琳「クシュン!!」

 

鳳炎「風邪か?」

 

永琳「・・・・・・誰かが噂でもしてるのかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

そして、さとりはこいしをこれでもかという程頑丈に縛って燐に部屋へ運び込ませて、出雲は今度こそ旧都に出立しようとしていた。

 

出雲「それじゃあ、改めてまたな」

 

さとり「はい、また来ていただける時をお待ちしてます」

 

そして出雲はさとりに見送られて旧都に向けて歩き出した。

 




次回予告

出雲「あれは・・・・・・極道者か?」


旧都に蔓延る悪意


銀二「ご挨拶致しやす!旧都東元締めの任侠一家『鬼灯組』組長、鬼灯銀二と申しやす!!」

出雲「改めて、月神出雲だ。よろしく」


旧都を仕切る元締め


勇儀「それで、頼んでた件はどうだった?」

銀二「はい、ウチのもんに調べさせた結果、やっぱり鳴りを潜めてた極道一家『極鬼会
』があちこちで幅を利かせているようです」


旧都の支配を目論む極道妖怪集団





次回、第35話「旧都を守る仁義、侵す極道」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。