オリ主の簡単な設定
名前:ゼオン・ドラグニル
ナツの兄でゼレフの双子の兄。
暴走を始めたゼレフを止めるために戦うが引き分け。
力の半分を聖戦で失ってしまう。
魔力、魔法は絶大。12月9日加筆・修正しました。
プロローグ〜聖戦〜
此処は四百年前のイシュガル。 其処に存在する城の王の間。 そこの玉座に座る黒い瞳と黒い髪に赤が混じった髪をした一人の青年 ゼオンとそこに並ぶ十人の魔導士がいた。
「ゼオン様!なりません。そのようなことをすれば貴方様がどうなるか分かっておられるのですか⁉︎」
城に勤める老師と呼ばれる年老いた老人が玉座に座る青年ゼオンに諌めるように問いかける。そう。彼は自分の身を犠牲にするつもりなのだ。だがゼオンの意志は変わらない。そうしなければならないのだから。
「無論だ。だが、それしか方法が無い。俺達の住む世界を・・・・守る為だ」
ゼオンは悲しい表情を浮かべながら外を見る。外は赤く燃え上がり、大地は裂けていた。さらに地面には力尽きて倒れたドラゴンの大量の死体が辺りを覆っていた。
昔はまだ竜との争いはあったが綺麗な風景がたくさんあった。しかし今はもう影も形もないほど荒廃してしまっている。
竜との戦い。弟との戦い。人間でありながら人間を超えた黒竜アクノロギア。そして・・・。彼が愛した仲間たちは皆消えていった。幾多の戦いで消えた。だから彼らを倒す事でアレを手に入れる。それが彼の望みだ。そしてこの世界を活気に溢れる豊かな世界にする為にも彼は戦う事を決意した。
「ゼレフ、ケリをつけよう。貴様とアクノロギアを倒し世界の平穏を取り戻す!」
それが例え実の弟を殺したという罪を背負うことになろうとも・・・・・・彼は成し遂げるつもりでいた。
その夜ゼオンは執務室にいた。きっと人々は自分を恨むだろう。何故世界を救わなかったのかと。自分を恨むのは構わない。だがあの計画で弟が未来へ行った時迫害されるような事になっては不味い。だから彼は決断した。今までの自分を捨てる事を。そして部下にある事を命じた。全ては弟の為に。未来を守る為に。
数日後空に浮かぶ大地に二人の青年 ゼオンとゼレフ、そして黒き漆黒のドラゴン《アクノロギア》がこの地に集結していた。三人の左手には悪魔を象った謎の紋章が浮き上がっており、近づくにつれて呼応するかのように光を強くしていく。 だが三人はそれを気にすることなく尚も近づいていき、三人の距離は少し離れているなと感じる程度の距離にまで近づいていた。
「兄さん、僕を止めにきたのかい?」
そう悲しそうに問うゼレフの手元には最強の悪魔、ENDの本があった。しかし今は宝の持ち腐れというべき物であるが手離ないのは大切だからだろう。大事な彼の宝物、それを手離すのは彼には出来なかったようだ。そしてその気持ちはゼオンも理解できた。
「あぁ。お前を止める」
確固たる決意を持ってそう言うゼオンにゼレフは悲しそうな瞳を向ける。だって自分もゼオンも不老不死だ。死ぬ事はない。そう思っていた。
「でも僕も兄さんも不老不死だ。死にはしない」
しかし今回はこの戦いは少々特別だ。それを知るのはこの場ではゼオンのみだが。
「ふん。前置きは其れ位にして決着を着けるぞ」
人の姿でこの地に現れたアクノロギアは二人にそう言い放つと禍々しい黒い波動を手に纏わせ、二人に殺気を向ける。
「あぁ!」
ゼオンも手に黒き炎を纏わせ構える。
「そうだね」
此処に遠い時代 黙示録に描かれるまさしく世界の命運を決める戦いが始まった。竜族の血を浴びて竜となったアクノロギアと神に翻弄され闇の象徴となった ゼレフ、そして人である事を止めて人を超越した力を得たゼオン。彼らの戦いは世界にどのような影響を及ぼすのかは分からない。しかしこの三人の内の誰かが勝ち残るまで彼らの戦いは永遠に続く。
彼らは戦闘をいつでもできるよう集中力と魔力を高めていたが誰も動かなかった。
いや動けなかった。
しかしその沈黙を破り最初に動いたのはゼオンだった。二人に向かって黒い炎の咆哮を放つが
「黒炎竜の咆哮!」
アクノロギアが対抗するように黒い咆哮を放つ。
「黒竜の咆哮!」
お互いの咆哮の咆哮の威力は拮抗しておりお互いゆっくりと後退る。 咆哮はお互いの魔力に耐えきれずに爆発し、アクノロギアはそれに巻き込まれないように後ろに大きく後退しゼオンはまた少し後退した。
だがそこで空が影で覆われていることに気付く。 二人が戦っている間にゼレフが準備していたのだ。
ゼレフは自らが作った黒き太陽のような球体を放つ。 勿論、そこで諦めるつもりはゼオンには全く無かった。 ここで自分が諦めれば世界は終わってしまうのだから。 アクノロギアを魔力で作り出したチェーンで縛り、何重にも重ねた防御魔法を作り出して時間を稼ぐ。 そして黒の力を最大限開放した波動でそれをなんとか消滅させることに成功した。
しかしアクノロギアは人間体より力がある竜の姿に戻ることでチェーンを破壊してさらに二人を踏みつぶそうとするが、突如現れた謎の光がアクノロギアを吹き飛ばす。
その光は黄色い竜。 雷竜[グランド]だった。ゼオンに滅竜魔法を教えてくれた師というべき者。
彼はアクノロギアを倒す為にこの戦いへ赴いた。竜族 最後の悲願であるアクノロギアの消滅。その為に彼はゼオンとある契約を交わしている。その契約を今果たす時と言わんばかりに彼の心は昂ぶっていた。
「ゼオンよ!此奴は我に任せろ!お前はゼレフを!」
グランドはアクノロギアを押さえ飛びながら言う。
「あぁ。すまない、ありがとう。 行くぞ!ゼレフ!」
ゼオンの目は紅く染まり赤黒い痣がゼオンの体を侵す。 そして遥か空に浮かぶ大地の上空では二体のドラゴンの戦いが始まった。 二人はあまり喋らずにいたがそれに反し戦いは激しかった。
「黒炎竜の皇拳!」
「黒魔の鉄槌!」
魔法を使い拮抗した戦いで決着がつかなかった。 しかし戦い初めてから五時間程経った頃状況が変わった。 それまで上空で戦っていたグランドが地面に叩きつけられるようにして落ちてきたのだ。
「グゥクゥー」
さらにグランドにアクノロギアの咆哮が炸裂する。その一撃でついに力尽きたグランドは光の粒子となり姿を消し、アクノロギアも力尽きたように光の粒子となって消えて行った。そしてグランドが落ちてきた衝撃で大地の崩壊が加速してしまう。 それを敏感に感じ取ったゼオンはすぐに決着をつけようとする。
「ゼレフ。貴様の魔力も俺の魔力も残り少ない。これで最後にしよう」
ゼオンはゼレフにそう提案し全身に黒き炎を纏わせる。自身が放てる最後の力をゼレフにぶつける事。それが今彼がやらなければならない事だ。
「そうだね、これで最期にしよう」
「滅竜奥義!黒炎竜翔刃!」
「滅悪奥義!黒魔黒拳刃!」
黒い炎を全身に纏ったゼオンは炎の翼を展開し凄まじいスピードでゼレフに向かっていく。やがて二人は全ての力を込めた拳を放つ。しかし実力は拮抗している。そして彼らの身体から魔力が消え、紋章が妖しく光った。
「ふぅっ!」
「はあっ!」
二人の力で大きな爆発が起こると大地は完全に崩壊し二人は重力に逆らうこと無く落ちていく。
ゼオンは海へと落ち、光の粒子となって何処かへと消えていく。 しかし、ゼオンが消える間際に浮かべた満足そうな笑みがゼレフにはとても印象的だった。 そしてゼレフも光の粒子となって消えてしまう。
結局二人の力は最後まで拮抗し決着がつかなかった。 いやつけられなかったのかもしれない。 だがこの戦いの後ゼオンは力を半分失って長い眠りにつきゼレフとアクノロギアも表舞台から姿を消した。
ゼオンの犠牲を代償に世界は四百年という長い仮初めの平穏を得たのだ。 ゼオンが再び目覚めるのはこれから数百年後の事である。
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