ジョゼの元へと向かうゼオンの前に立ち塞がった巨漢。仲間を薙ぎ倒して現れ普通ならパニックになったりするがゼオンは至って冷静だった。巨漢の本質を既に見抜いたから。いや、見抜いていなくても冷静だっただろう。
「ならばさっさっと倒して行かせて貰う。」
「できるならな。 おっとまだ言ってなかったな俺の名前は「今から消える奴に興味はない。」
巨漢は自慢気に自身の名前を言おうとしたがゼオンはそれを遮るようにして断る。それに本当に興味が無いようにしていたのでそれが巨漢には余計に気に障った。
「んっだと!てめえー!」
「(キレやすい奴だ。はっきりいってこいつの相手をするのは時間の無駄だな。)」
そしてゼオンは同時に面倒なタイプだと再認識した。序でにぎゃあぎゃあ騒いでいたが全て無視していた。
「俺を舐めたこと後悔させてやるぜ!」
ゼオンは舐めたつもりは無いし、ただ事実を述べただけなのだが。それは兎も角、ゼオンを後悔させるって
「弱い癖にか?」
その言葉に巨漢は顔を真っ赤にして怒る。
「俺が弱い〜⁉︎俺は最強だ!」
「弱い犬ほどよく吠える。お前にぴったりな言葉だな」
最早戦う気すら起こらず呆れた表情でそう言うゼオン。後ろの者たちもそれは同じようで小さくうんうんと頷いていた。
「っち!これでも喰らってろ! 岩鉄拳!」
忌々しそうに舌打ちしてから巨漢が作り出した岩の拳はゼオンに向かっていくが
「輝竜の蓮拳」
ゼオンは見えないスピードで拳を連続で繰り出し岩を破壊した。とはいえ、作りが脆い為最初の一撃で砕けて後は大きな破片を壊していただけなのだが。
「っち!やるじゃねえか。」
その時ナツが向かった方から爆発音が鳴り響く。それが聞こえた時後ろの者たちが大きく動揺する。この変な奴は如何でもいいがあの幹部がやられてしまうとはということを考えている人間が多数いたのがゼオンにとっては面白かったが。
「やったようだな。」
「馬鹿な!兎兎丸がやられたってのか⁉︎」
巨漢は兎兎丸がやられたのが衝撃だったのか憐れなほどとても動揺していて後ろの者たちからの目が益々冷たくなっている。しかし、ゼオンにとっては当たり前だった。自分の弟ならこの程度は。
「当たり前だ。なんたって俺の弟だからな。この程度はやってもらわなくては困る。」
「くそっ!使えねー奴だ。まあいい これで巨人が目覚める!」
ギルドが突如巨人へと変化していく。それに今あの巨人が描いている魔法陣は
「煉獄砕波(アビスブレイク)」
今の時代あの魔法は禁忌魔法だったはずだが。
「ふっはっはっはー!良いことを教えてやる!これの動力は俺たちエレメントフォーだ!どうだすげえだろ!」
口が減らない奴だ。本当に気が削がれる。だが
「それなら問題ないな。 」
「俺の家族にそいつらは今頃倒されているだろう。」
家族を守る為に倒す。
「そうかよ!死にやがれ! 川柳 漠流波!」
奴が放ったホースから出た水のように向かってくる魔法は俺の前では無力だ。全てが無と帰す。
「しかし不味そうだな。 凍りつけ。 氷の波( アイス ウェーブ)」
ゼオンが右手を前に翳すと巨漢の放った魔法はたちまち凍り付く。
「な⁉︎俺の魔法が凍って⁉︎」
巨漢はとても動揺するが後ろの者たちは何を今更という顔をしていた。流石に凍り付かせたことには驚いたが巨漢よりは冷静だった。二人の実力差も察していた。それにあの終焉のゼオンと自称最強(笑)の男とでは天と地ほど違うことも。
「俺の前では貴様の魔法など意味をなさない。」
ゼオンはゆっくりこいつに歩み寄った。それが余計に怖く感じたのかは知らないが
「ひー 助けてくれ!」
ゼオンに泣きながら命ごいをしてきた。だが今更命ごいしても遅い。巨漢はゼオンの逆燐に触れたのだから。
「殺しはしない。」
その言葉に巨漢は笑顔になる。
「じゃあ!」
だが殺しはしないと言ったがそれ以外らしないとゼオンは言っていない。
「(何を勘違いしている。)」
「だが生かしもしない。 魔の夢でも見ていろ。 幻魔翔燐。」
ゼオンの左手から放たれた妖しい紫の光は巨漢の頭の中に入っていき、巨漢の精神を破壊していく。彼は死ぬまで悪夢を見続けるだろう。次起きた時巨漢の精神は恐らく壊れているだろう。だがゼオンにとっては生きる価値の無い人間という感じだったので気にしない。むしろ巨漢の悲鳴に眉を顰めていた。
「グワアァァ!」
ゴミを倒した直後放送が鳴り響く。それは俺たちにとって最悪の放送で奴らには最高の放送だった。
『フェアリーテイルの皆さーん この声をお聞きなさーい。』
『きゃぁあああ!」
ルーシィの悲痛な声が聞こえてきた。それが俺の怒りを余計に増幅させた。
ジョゼ!貴様は、 貴様は絶対にこの手で倒す!
次回はゼオンvsジョゼ⁉︎