ミストガンがカルディア大聖堂へと来る少し前 ギルドにある人物がやって来ていた。 桜色の髪の女性 ポーリュシカである。彼女は奥の医務室にいるマカロフを見ると
「あの馬鹿を呼んできな!祖父が危篤だってね・・・」
その言葉にレビィは信じる事ができなかった。先程まで元気にしていたマカロフが危篤だとは思えなかった。しかしポーリュシカが流す涙を見て本当なのだと信じざるを得ない。レビィは急いでラクサスを呼びに街へ出る。
時を戻しカルディア大聖堂。そこには今二人が対峙していた。
「さあ、始めようぜ!俺が最強だと証明する為の前哨戦をな!」
「俺はそんなものに興味はない。それよりも早く神鳴殿を解除しろ。そうすればまだマスターも寛大な処置をなされる筈だ」
ミストガンの言葉を聞いたラクサスは不敵に笑う。
「寛大な処置だぁ?必要ねえよ。これからは俺がフェアリーテイルのマスターになるんだからな。まぁ、その為にはゼオンを倒して俺が最強だと証明する必要があるが」
「お前ではゼオンに勝てないさ」
ミストガンはそう何故か確信できた。しかしそれに対しラクサスは
「なら、試してみるか?ミストガン。いや、アナザー・・・」
その言葉にミストガンは敏感に反応し、攻撃を仕掛けたがそれをラクサスは手から雷を放つことで相殺する。しかしそのぶつかり合った魔力でラクサスを探していたナツとエルザが気付き、カルディア大聖堂へと向かっていた。
「どうやってそれを知った?」
「さあな。知りたければ俺に勝つことだ」
それを聞いたミストガンは小さく息を吐いた。
「後悔するぞ、ラクサス。お前はいまだかつて見たことのない魔法を見る事になる!」
「せいぜい頑張んな。格の違いってのを見せてやるからよ!」
五本の杖を展開したミストガン。
「・・・摩天楼」
そう言うと同時にラクサスの足元が崩れ大聖堂は光に包まれた。
「教会を・・・消しただと⁉︎」
大聖堂の上空からそう驚愕の面持ちで言うラクサスだったが光の柱に包まれる。忌々しそうに舌打ちをしたラクサスがいる場所は先程とは違う荒廃した世界だった。
あたりには骨がいたるところにあり、空は赤く燃えていた。まるで聖戦の頃のように。気分が悪くなりそこから離れようとしたラクサスだが動かない筈の白骨化した死体が腰まわりを掴んでいて動けなかった。
「なっ⁉︎離しやがれ!」
そう言って死体の頭を肘で突くと頭が胴体から離れた。しかしそれでも手が離れることはなく・・・。気分がさらに悪くなったがある事に考えつく。
「さっさと消えやがれ!」
雷を周囲に放つと死体も荒廃した世界も消え、カルディア大聖堂へと戻っていた。
「胸くそ悪い幻覚を見せやがって・・・あんなもので俺を倒せると思ったのか?」
「流石だが・・・少し気付くのが遅かったな」
「五重魔法陣・・・御神楽!」
ラクサスの上空には五重に展開された魔法陣がある。しかしなお、ラクサスは不敵に笑った。
「気付いてねえのはどっちだ?」
ミストガンの上にも魔法陣があり両者に攻撃が降り注ぎ、煙が舞った。二人にダメージは見られない。
「「ラクサス!」」
そこへ来たナツとエルザはお互いに顔を見合わせる。
「ナツ!出られたのか・・・」
「ところで誰だよ?あいつ」
「ミストガンか・・・」
ミストガンはエルザをじっと見つめていた。そのせいで隙だらけでラクサスに雷を放たれてしまう。雷によってマスクが焼失したことによって素顔が見えた。しかしその姿はジェラールと瓜二つ。それに動揺する二人にミストガンは自分はジェラールとは違う存在だと言うと霧となって姿を消した。そしてナツに全てを託したエルザは神鳴殿を破壊する為に外へ。
「いくぞ!ラクサス!」
カルディア大聖堂でついに戦いが始まった。