フェアリーテイル 戦いの果てに待つもの   作:NAGI

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ウラノメトリアと秘密がバレた⁉︎ そして戦いは最終局面へ

ナツを追っていたゼオンたちはナツが筏に乗って酔っているのを間に挟みエンジェルと出会う。シャルルはウェンディを連れてどこかへ逃げ、ヒビキはゼオンの頭にある超魔法の図をインプットして倒れた。さらにルーシィが持つ全ての星霊は最早使用不可能だ。そしてエンジェルが持つ星霊 ジェミニの心を動かしたもののすでに傷だらけになっているルーシィに六魔と一人だけなら戦う事を許されているゼオンはゆっくりと歩み寄る。自分はこれでもう六魔と戦えなくなるが仕方ないとそう割り切るゼオンは殺気と自身の魔力をエンジェルに向かって放つ。

 

「・・・ルーシィ、下がっていろ。こいつは俺がやる」

 

しかしルーシィは首を横に振る。

 

「この戦いは私の大切な星霊の皆を助ける為の戦いなの!だから・・・」

 

ルーシィの言葉に柔らかい笑みを浮かべるゼオンは彼女の頭に手を翳す。彼が思い出すのは自分の行動に口うるさかった星霊魔導士 アンナのこと。いつもお姉さん振って、彼の部屋を掃除したり王なのだからそのような行動は謹めと言って強気な女かと思えば案外涙脆い彼女は大切なゼオンの親友で本当の姉のようだった。あの時以来会う事は無かったけど。

 

「(星霊を助ける・・・か。やはりアンナの血を引くだけあるな。同じ事を言ってやがる・・・だから俺も力を貸そう。お前があいつを超える星霊魔導士になる為に・・・)」

 

 

 

それが彼女にとって嬉しい事だと思うから。

 

 

 

 

そしてルーシィの頭の中に入ってくる謎の光景。

 

「(あの綺麗な女の人は・・・誰?)」

 

星霊の鍵を持ち敵対していると思われる魔導士と対峙している女性 アンナ。彼女が放った星々の超魔法 ウラノメトリア。それを見ていると頭に不思議とその図が頭の中に入ってくる。しかし痛みも不快感も感じなかった。むしろ安心感のほうが強く、これがゼオンが伝えたかった事だと理解できた。そして同時に力がどこからか注ぎ込まれるような感覚に陥る。

 

「(ウラノメトリア・・・私にもできるかな?)」

 

そう思った時アンナが自分に微笑んでくれた気がした。

 

”貴女ならできる”

 

そう肩を押してくれているように感じた。

 

「俺が伝えたかった事は伝えた。それをモノにできるかはお前次第だ」

 

 

コクンと力強く頷きエンジェルのほうへと向くルーシィを見るとゼオンはヒビキがいる場所へと下がる。それを見てエンジェルはホッと息を吐く。ゼオンから放たれていた殺気と妙な全ての破壊するように感じられた魔力にビビって手が出せなかったがそれらはもう感じられない。しかしルーシィでもう少し遊んでかは殺そうと考えていたエンジェルは選択を誤った。

 

 

突如周りが美しい宇宙空間の風景に変わる。その異質な空間に恐怖したエンジェルは星霊のカエルムに呪文を唱えているルーシィを撃つように命令した。

 

「・・・全天88星 光る!ウラノメトリア!」

 

しかし放つ前にルーシィが放った超魔法をくらい倒れたエンジェル。それと同時に水飛沫が上がりルーシィは自分の目を疑う。

 

「私・・・できたの?ってもしかしてこの人倒したの私⁉︎」

 

目を見開くルーシィにナツを筏から降ろすように言ったゼオンは空を見上げる。

 

「見てるか?アンナ・・・お前の子孫の活躍を・・・」

 

だが立ち上がったエンジェルはルーシィにカエルムで攻撃したが外してしまう。それによってエンジェルはカエルムまでルーシィに心を動かされた事に気付いた。それが分かるとカエルムは目を二回点滅させると星霊界へと帰っていった。

 

「(私の祈り・・それは天使のように空に消えること・・・)」

 

しかしエンジェルが消えたのは海の中だ。

 

「って結局海の中⁉︎」

 

何故か自分で自分にツッコむという中々シュールな図である。

 

そしてブレインの身体にある線がまた一つ消えた。

 

「まさかエンジェルまで⁉︎くっ・・・うぬらの死は無駄にはせん!」

 

「死んでないゾ」

 

 

 

場面を戻し何とか勝利を収めたルーシィはナツに近寄り手を伸ばした。しかし

 

「ほら、ナツ。大丈夫?・・・えっ?きゃああ‼︎」

 

突如筏が凄まじい勢いで流されていく。それに乗っているナツとルーシィも当然流されていき、ナツは酔いからさらに顔を青くする。ルーシィは急な事で頭が追い付かずナツは酔ってて無理だ。

 

「無駄な仕事を増やしやがって‼︎」

 

炎の翼を展開して二人を追いかけながら毒付くゼオンは流されていく二人を追っていく。

 

 

 

一方でジュラはホットアイと行動を共にしていた。ホットアイからニルヴァーナについて説明されたジュラは超反転魔法であるニルヴァーナを恐れると同時に何故ホットアイの性格が豹変したのか納得する。

 

「とするとホットアイ殿もニルヴァーナの影響を・・・」

 

「そうデスヨ。私も弟を探す為とはいえちょっと罪悪感ありましたから」

 

調子よく聞こえる。

 

そう感じたジュラだったが先を急ごうとホットアイと共に光がある方へと突き進んでいく。

 

その頃

 

レンはミッドナイトに敗れ、エルザもついにジェラールと再会した。

 

しかしそこで彼はエルザという言葉以外何も思い出せないと言う。それを聞いていたコブラは何故ジェラールの心の声が聞こえなかったのか納得するが次の彼の言葉を聞いて焦りだす。

 

「ニルヴァーナは危険な魔法だ。だから破壊する為に封印を解いた」

 

僅かだがニルヴァーナという魔法と隠し場所を覚えていたジェラールは完全に破壊する為にこの封印を溶いたのだ。その言葉に焦ったコブラは二人の前に姿を現すが既に自律崩壊魔法陣がニルヴァーナに、そして彼自身に組み込まれている。 ニルヴァーナに掛けられた魔法陣を解除しようとするコブラだったがその魔法陣は複雑で解く事ができない。

 

しかしそこへ駆けつけてブレインによってニルヴァーナに組み込まれた魔法陣は無効化されニルヴァーナは最終段階へと移行する。

 

 

そしてウェンディはジェラールを救った事でしばらく落ち込んでいたが

 

「あんたに出来る事をやれはばいいでしょ?あんたは人の命を救ったんだから。後悔する事じゃないでしょう」

 

シャルルの言葉に気を持ち直しニルヴァーナがある方へと向かう。

 

 

 

 

日が暮れ始めた頃 ようやくルーシィが目を覚ました。

 

「ようやく目を覚ましたか・・・」

 

「ゼオン⁉︎あの聞きたい事があるの・・・ゼオンは・・・もしかして」

 

ルーシィは彼の核心に迫る言葉を言おうとした。しかし言えない。悲しい目をしているゼオンを見て言葉を詰まらせてしまう。

 

「(そんな悲しそうな目をみたら・・・言える訳ないじゃない)」

 

「皆には内緒にしてろよ」

 

コクンと頷くルーシィを見てまずは安心するゼオンは心の中でホッとする。

 

 

 

”しくじった”

 

それがゼオンの気持ちだった。思わずルーシィに手を貸してしまった事でバレてしまうなんてらしくないと思った。

 

「(記憶まで見せるなんて何やってんだ?俺・・・)」

 

アンナの子孫だからと記憶を見せてしまった事を今更ながら後悔しているゼオン。しかし後悔したところで何も変わらないと分かっている為開き直る事にしたようだ。

 

「(まぁ、いい。あいつがアンナを超える魔導士にする。それがアンナの願いでもあるんだからな)」

 

 

”ねぇ、いつか私の子孫に会ったらでいいから私を超える魔導士にしてあげて”

 

 

そうアンナが死ぬ間際に自分に頼んだ事の為だと彼は自分に言い聞かせる。

 

「(だけど足りない分の魔力まで供給するなんてのはおせっかいが過ぎたか?)」

 

 

 

ルーシィと自分の秘密を皆に話さないという約束が成立してから少し経ちようやくナツが目を覚ました。そこへいきなり現れ襲いかかるシェリーを追ってきたグレイが押さえる。ニルヴァーナによって闇に堕ちた彼女だったが死んだと思われていたリオンがレーサーを引きずって現れると気絶した。それを見て話しを切り出すゼオン。

 

「もう時間がないからな。ニルヴァーナに乗り込むぞ」

 

「時間がないって?」

 

「光が白に変わっているんだ。もうニルヴァーナは最終段階に入っている。早く止めなければマズイ事になるな」

 

その言葉に驚くルーシィたち。

 

「んじゃあ、俺とグレイとルーシィで乗り込む。んであいつら全員ぶっ飛ばす!兄ちゃんは見てろよ!」

 

 

ニルヴァーナを登っていく三人を見ているゼオンにリオンは不思議に思う。

 

「良いのか?行かなくて」

 

「ああ。まだ二人いるからな。どっちを倒すか決めてから行く事にした」

 

今は彼が行かなくても大丈夫だろう。エルザ、ジェラールペアとジュラ、ホットアイペアはニルヴァーナの足を伝って上へと上っている。さらにはウェンディの姿まであるのだから。

 

「(それよりもあいつが酔わないか心配だ)」

 

 

そしてやはり期待を裏切らないのナツ。乗り物に弱いのはここでも適応されるらしい。顔を青くしてどんどん下に下がってしまうナツはついに落ちてしまったがそこへ駆けつけたハッピーが救出した。ハッピーに持ってもらい空を飛びながらブレインとコブラがいる方へと向かうナツと内部に入り込むグレイとルーシィ。

 

 

 

ブレインを攻撃しようとするナツだったがコブラに阻まれる。翼を生やしたキュベリオスに乗っているコブラはナツの心を聴き全てを先回りしてナツは押され気味だった。

 

「コブラは俺がやった方が良さそうだな。まぁ、ああいうタイプは戦った事がないから少し手こずりそうだが・・・」

 

炎の翼を再度展開したゼオンは二人の間に入りコブラを殴りかかるが躱される。しかしそれは想定内。慌てることなくコブラを警戒しながらナツにある物を投げる。

 

「ナツ、お前はブレインをやれ。ああ後これを・・・」

 

ナツに投げ渡した翠色のネックレス。

 

「それがあれば酔う事はない筈だ。ブレインは潰せよ?」

 

酔う事はない。その言葉に目を輝かせたナツはブレインへと向かっていく。

 

「おう!任せろ!」

 

「させるか!」

 

ナツを追いかけようとしたコブラだがそれはゼオンの黒い炎によって妨害される。

 

「お前の相手は俺だろ?()()

 

「そうかい。ならテメエから潰してやるよ!」

 

その言葉に反応したコブラはナツの事を頭から追いやる。

 

ゼオン対コブラ ここに黒竜対毒竜の戦いが始まろうとしていた。

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