「陽菜乃ー!どこー。」
私は叫んだ。
すると背後から肩を叩かれた。
「失礼、貴女がこの状態を?」
いきなりのことで戸惑ったが私は警官に
「来ると中に女性を見ませんでしたか?」
と聞いたが警官は首を横に振るだけだった。
(・・・陽菜乃はどこに・・・ん。微かに気配がある。あっちかな?)
私は走ってその場所に向かっていった。
警官が私を止めようとしたが重装備のためヤマメの速さについていくことができず、警官はヤマメの跡を追った。
【洋服売り場試着室前】
そこには今にも死にそうな陽菜乃がいた。
「陽菜乃!!」
意識はあるようで私を見ると安心したのか笑顔になり
「ヤマ・・・メちゃん・・・雨咲を・・・頼むね。」
「陽菜乃!?今助けるから。」
後で見ていた警官達はいきなりのことで驚いていた。
私は警官達に構うことなく横にあったTシャツを引き裂いて包帯の代わりにしたが遅かった。
出血多量によるショック死だった。
私はその場にうずくまり親友を助けられなかった悔しさと親友を亡くした悲しさで陽菜乃のまだ暖かい手を握って
「雨咲は必ず私が立派に育てるから・・・。」
と涙を流しながら陽菜乃に誓った。
【警察署】〔5時間後〕
私は重要参考人として事情聴取を受けた。
「君が我々の静止を振り切ってデパートに突入したのは部下から聞いたよ。監視カメラで君が移動しているのはわかったがなぜか君が隠れているときに犯人達が倒れたのがわからないんだ。何か知っているかい?いや、数人は君が殺ったのがわかったが1部の死因がよくわからないんだ。炭疽菌で死亡したと思われるが現場には炭疽菌がどんなに検査しても発見できなかったんだ。切り裂かれた犯罪者もいたがその道具が見つからない。首をへし折ったとみられる遺体に鞭で締め上げた跡があるけれどどんな道具を使ったかわからない。何か知っているかい?」
「・・・確かに18人を私が殺りました。この場合どうなるのでしょうか。」
「・・・どう殺ったかは教えられないみたいだね。君が自衛隊だったから現場に居合わせた自衛官が人質を殺されてしまったのでテロリストを抵抗にあいながらも無力化に成功させたことにしてあるから無罪だ。同僚を事件で5人もテロリストに殺られたから我々の心情的にも君の行動はうれしかったんだ。ただ、マスコミがどのようにこの事件を報道するかはわからない。君はもう帰っていいよ。」
「・・・ありがとうございます。」
私は警察署から陽菜乃の家に向かった。
【陽菜乃の家】
そこには寝ている雨咲ちゃんと私を待っていた殺せんせーがいた。
「ヤマメさん・・・倉橋さんは?」
「私に雨咲ちゃんを託すと言って息を引き取りました。」
「そうですか・・・。ヤマメさんあなたは最善の行動をしましたか?」
「犯人を殺してしまったのは最善とは言えません。しかし行動事態は最善でした。」
「・・・私も気持ちの整理をします。皆さんには言っておきますのでヤマメさんもゆっくり休んでください。」
「・・・はい。」
そう言って殺せんせーはどこかへ行ってしまった。
私は寝ている雨咲ちゃんを車に乗せて自身の家に帰るのだった。