黒谷ヤマメの異世界旅行   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

104 / 407
時間が少し戻ります。


火葬

【火葬場】〔葬式から5日後〕

私は火葬場に来ていた。

陽菜乃個人の火葬なので親族と関係者以外入場できなかった葬式にこれなかったクラスの皆と知り合いの方々が集まった。

 

(雨咲には見せられないな。連れてこなくて正解か・・・。)

雨咲にはお母さんがいきなり骨になって出てくるのは衝撃が強すぎるため律と電子殺せんせーに頼んで家に留守番していた。

 

「殺せんせー・・・皆に招待状を渡してくれてありがとうございます。」

 

「・・・最後もクラスの皆と一緒の方が倉橋さんも喜ぶと思いましてね。・・・助けたかった。私が死ぬ前に生徒が死ぬ姿を見たくなかった。助けにならなかった自分が悔しいです。・・・倉橋さんの子供を養子にしたそうですが、困ったことがあれば先生に言ってください。手伝いますので。」

 

「殺せんせーありがとうございます。雨咲を大切に育てます。」

そう言って殺せんせーから皆に視線を移した。

 

「陽菜乃・・・目を開けてよ。海にまた行こうって約束したじゃん。」

速水が涙を流しながら話しかけるが陽菜乃は微笑んだまま起きることはなかった。

服を着させながらではあるがクラスの女性達だけに陽菜乃の体を見せた。

棺を外すと取り除かれていたが、銃弾の跡とナイフで切り裂かれた跡が生々しく残されていた。

私達は中学の卒業式に歌った曲で陽菜乃を火葬する窯に入れた。

 

【30分後】

火葬が終わり遺骨を回収すると私達は新しい墓に陽菜乃を入れた。

岡島は

 

「倉橋のことが好きだった。君の結婚式で俺は旦那さんを見て悔し涙をながしていた。それほど君が好きだった。こんな姿を見たく・・・なかった。」

と膝をつき、ズボンを掴んでうつむいたまま泣いていた。

三村と、記者として参加していた荒木と話し合いこの事件の容疑者と事件を使い政治活動をおこなった議員をスキャンダルでバラすことを陽菜乃の墓に向かって誓った。

寺坂とカルマの政治組は涙を流してはいなかったものの

、悔しそうにしていた。

後日テロリストに対して攻撃をしても警察官と自衛官は処罰されないことが法務大臣によって決められた。

この影には2人が関与したと思われる。

 

【家に帰る道】〔夕方〕

火葬場から徒歩で帰ることのできる距離だったので、私は歩いて帰ることした。

ふと夕日を見ると椚ヶ丘中学E組の隔離校舎が目に止まった。

現在隔離校舎が使用されていなかったことを思い出したヤマメは、行ってみることにした。

 

【隔離校舎】

黒色のワンピース姿の私と同じ色に空が染まってしまったころ校舎に到着した。

私はE組の教室に入ると陽菜乃が座っていたと思われる場所にしゃがんで床を撫でた。

 

(ここで陽菜乃と始めて会ったな~。私は影が薄くて・・・陽菜乃はE組でも笑顔を絶やさなかったな。懐かしい・・・。)

頬に熱いものが垂れるのが感じた。

草だらけになってしまった校庭や、暗殺教室が終わった後も残された訓練用具の数々を私は見て回った。

ここが最後かな。

プールの跡地に到着したとき後ろに人の気配がした。

いや、人ではない。

 

(32年前かな私がこの世界に飛ばされてくる前に感じたことがある・・・。)

私は後で私を見ているであろう人物に話しかけた。

 

「・・・私は見捨てられたかと思っていたよ。何しに来たのかな・・・賢者の式さん?」




雨咲のお父さんは陽菜乃の前に火葬しました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。