〔1年後〕
私は数年間旅に出ようと思っていた。
それは正確な地図と今のドイツの農業地、工業力、主要都市の様子等の歴史だけ知っていても実際に知らないとわからないことを知りたかったからだ。
この話は1年前からミレニアムとフランソワさん、グデーリアン夫婦に話していたのであとは準備だけだった。
私が居ない間は雨咲と小傘、ウォルターにミレニアムを任せることになっていた。
〔2週間後〕
私は金マルク通貨(1マルク=純金358mg)を旅に必要な分と、食料品(缶詰)着替え(当時のヨーロッパ主流)、身分証と文房具と大量の紙を持って旅に出た。
近くの町に到着すると始めに地図を買って、教会の図書室に移動し、見てきた農地面積と高低差等を地図と比べながら持ってきた紙に書いていった。
その姿にシスターの1人が何をしているのか聞いてきたので、私は地図を描く練習をしていると話すと納得したようだ。
ちょうど良いので地方によっての宗教の違いも調べていたのでシスターに聞くと喜んで協力してくれた。
【ベルリン】〔2カ月後〕
(これが王宮・・・やっぱり実物は凄いな!!)
ヤマメは最初の世界で部分再建された王宮を見たが、それよりもブランデンブルク門の方に感動した記憶があった。
この当時のベルリンはヨーロッパの政治、芸術、学問の中枢であり、外人の姿も多かった。
私はベルリン王立図書館に約2週間通って地図、当時の思想本、歴史書、王族についてなどを読んで、それを泊まっている宿で写した。
(持ち出し禁止なので全て覚えて書き出した)
また、参謀本部の建物にも私は見に行って当時の軍人達を観察し、レポートにまとめた。
その後料理について調べていると中華料理を扱っている店があったので入ってみると男性だけで店内も狭く、賑わっているとは思えなかったが、料理の味はおいしかった。
周りのドイツ人達もおいしそうに食べていたので賑わっていないのは知名度の問題とアジア文化の差だと考えた。
この時私はあることを思いついたがそれは別のお話。
〔半年後〕
6カ月間のベルリンでの調査も終わり、私は西に向かった。
そして・・私はドイツの最南西にあるヴュルテンベルク州の王国軍士官学校でとある1年生と出会った。
その少年とは学校の近くにある食料品店で出会った。
最初の出会いは売られていた卵を取ろうとしたときに同じ卵を掴んだ時に譲り合いとなり、その後少年に譲ってもらったのでお礼に食事を振る舞った。
同じテーブルで食事をしてお互いについて話し合っていると、その少年の名前がわかった。
そして、その少年の名を私は知っていた。
(ヴィルヘルム・グレーナー!?未来の参謀次長じゃないか!!しかも鉄道の神様・・・私達の補給の基本は彼の理論からきてるもんな~。)
私はこの時に友好関係を結び、1カ月後にここから旅立つまで約7回一緒に食事をし、旅だった後も手紙のやりとりをおこなった。
作者はヴィルヘルム・グレーナーが大好きです。