氷の人形を倒しながら進むこと20分・・・状況が変化した。
「殺れ!!」
赤い服を着た妖精達が機関銃を私の進行方向に設置し、足止めにきた。
(・・・?妖精達の顔色が悪いね・・・殺るか。)
妖精は死なない・・・殺られても自然が有る限り復活するため首を1匹ずつ触手で斬り落とす。
しかし・・・。
(ん!?火薬の匂い!!)
「う、ウラー!!」
特攻を妖精達は開始した。
「・・・ロシア兵か。」
彼女達が近づく前に命を刈り取る。
本当の地獄を体験したヤマメだから出きることだった。
普通の妖怪なら特攻を仕掛けてきた時点で精神状態が不安定になってしまうだろう。
私は違った。
「・・・ふふ・・・今思うとここが箱の中であったから、こんな狂気を受け入れた瞬間に幻想郷が侵略されるんだろうね~。・・・ダメだ。それでは・・・。」
珍しく小言を呟いたヤマメだった。
【氷の城 2階】
1階にいた妖精達を倒し、2階に上がると今までの妖精とは雰囲気が違う妖精が立っていた。
「おやおや、美しい女性が侵入者だったとは・・・実にいい。」
「・・・挨拶の時に美しい女性とつける癖は死んでも治らなかったねべリア。」
「ヤマメ様もお変わりなく・・・いや?少し変わりましたかな?纏う空気が私好みに・・・。」
「ハハハ・・・面白い冗談だね。・・・近くに暗殺者を配置していた癖に。」
「やはりばれてましたか・・・まぁ我が国には必要ない反乱分子をぶつけただけなので痛くはありませんがね。」
「・・・本題は?」
「書記長がお待ちですが・・・少し私も運動したくなりました。・・・ねえ。」
パン
べリアは懐から拳銃を取り出すと私に向けて発砲したが・・・
「だからあなたはダメなんだよ。死期を逃し、ただ生きることに絶望してるあなたじゃ私は殺せない。」
ドサ
べリアの放った弾丸を私は触手で軌道をずらし、べリアの心臓を貫いた。
「グフ・・・やっとあの狂人から解放される・・・。」
そう呟き、動かなくなった。
その顔は・・・笑っていた。
「哀れね。」
べリアも狂人ではあったが、さらに狂気を漂わせている人物が最上階にいる・・・私はその人物がわかっていた。
【玉座】
扉を開く。
中に入ると女性が椅子に座って書類を読んでいる。
彼女はゆっくりと口を開いた。
「会いたかったよヤマメ。」
「一国社会主義の限界は死んでわかったかな?・・・スターリン。」
圧倒的狂気・・・一般人がその部屋に入ればすぐに呼吸困難に陥るであろうプレッシャー・・・死してなおそのカリスマは衰えていなかった。