とある雷神のS級ヒーロー   作:フタチマル3号

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とあるの雷神トールが好きで始めた小説
ご都合主義がひどくなる場合もあるかも…


雷神トール

ある場所に腰まである長い金髪と相まって、どこか少女的な印象を受ける少年がいた。黄色と黒を基調としたぴったりとした上着とズボンを着用し、肩にはストールを纏っている。

その少年の目の前には身長十メートルはある人とは呼べない者がいた、怪人だ。

 

「ゲハハハハハハハハハハハハハハ!!!俺様の名h…グハァァァ!!

 

怪人が名乗ろうとした瞬間、少年の五本指の先から光るブレードが現れ怪人を切り刻んだ。

 

「ちっ、この程度かよ。歯ごたえねえな」

 

彼の名はトール。雷を扱い戦うことが出来る。今の能力は溶断ブレード、正確にはアーク放電というものでこの怪人がやられたように軽く腕を振る動作だけで対象物を簡単に焼き切ってしまう。長さは自由自在と言ってもいいほどであり、最大2キロまで拡張される。(その場合一振りだけでも町が吹き飛んでしまうが)

 

彼はそもそもこの世界の人間ではない。数ヶ月前、魔神オティヌスによって世界ごと消された魔術師である。なぜか目を覚ますとこの世界に来てしまったというわけだ。もっともトールはこのことを別に悪く思っておらず、むしろ経験値を稼ぐいい機会だと言っている。

雷神トールは良くも悪くもポジティブだった。

「帰るか…」

 

帰ろうとしていたトールの前に黒いスーツを着た女性が歩いてきた。

 

 

「あなたがトールさんですね?」

「あん?そうだがどうかしたか」

 

トールは自分の名前を知っているに違和感を覚えるがこの世界にきて何日か経っている、人に名前を知られても不思議ではない。

 

「私はヒーロー協会のものです。今回はあなたにS級ヒーローになっていただくことをお伝えにきました」

 

S級と大きく書かれた紙を差し出された。トールはそれを受け取るが不思議そうに尋ねる。

 

「…そんなヒーローなんてもんの試験は受けた覚えないんだがな」

「あなたは特例です。度々出てきていた怪人をこれまで何体も倒したのですから、それも災害レベル竜までも」

 

そう、彼はこれまで出会ってきた怪人達を全て倒してきている。ヒーローでもないのに。それもレベル狼から竜まで。

 

「俺は自分の経験値を得るためにそいつらを倒しただけなんだがな。それに周りにいる人に死なれても後味悪いしな、で?俺をヒーローにして何をしろと」

「これまでどおりで構いません、ですがヒーローも仕事なのでこちら側から怪人の報告がきます。もちろん給料も出ます。それとこちらの招集に参加してください、S級の招集はめったにありませんが」

 

「へえ、いいじゃん手っ取り早く経験値が得られそうだ。なってやるよS級ヒーロー」

 

トールとしては経験値を稼ぐことを目的としているが、助けられる人は助けるようにしているのでこの話は都合がいい。しかもお金まで出てくる。

 

「ありがとうございます。ではあなたはS級17位のヒーローとして登録させてもらいます。今日のところはこれで、詳しい説明が必要ならば協会に来てください」

「おう、ありがとなオネーさん」

 

誰もいなくなった帰り道でトールは呟いた。

 

「ヒーローねぇ…この世界はそれが仕事…かぁ、……面白そうだ」

 

 

 

 

 

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