とある雷神のS級ヒーロー 作:フタチマル3号
いよっしあぁぁぁぁぁぁぁ!!
『Z市は巨大隕石衝突による消滅は避けられたものの、破壊され分裂した隕石群は町全体に大きな爪痕を残す結果となりました…』
サイタマとその弟子ジェノスはくつろぎながらテレビを見ていた。
「あの時…ヒーロー協会が俺ではなく先生に助けを求めていたら…、先生とメタルナイトが協力すれば被害は最小限に防ぐことができた」
「でもメタルナイトとかいう奴は、自分勝手な奴だったんだろ?どうせ協力プレイなんて無理だろ。もう気にすんなよ…最小限に防げたと思うぞ、だって死人が出なかったんだぜ?」
「俺もそう思うな、いやー頑張って隕石撃ち落とした甲斐があった」
サイタマの部屋には何時からか三人に増えていた。
「え…誰……?」
「貴様!どうやって入ってきた?」
「どうやってって普通に」
「先生それはS級ヒーローの雷神トールです。あの時、俺たちと同じように隕石を止めようとしていました」
「ああ、確かあん時雷出してた」
トールはこの部屋に入るために魔術を使用して、入っていた。どうやらジェノスのセンサーにひっかからなかったようだ。
「おいおい、こんなとこでやる気かよ。俺はただあんたに興味が湧いてな」
サイタマに目を向けトールは話題転換をする。
「なに?俺、男に興味ないよ」
「そういう興味じゃねぇよ、つーかアンタなんでS級じゃないんだよ?ヒーローやってないのか?」
「いや、やってるけどね……、そうだジェノス、俺の順位上がったりしてない?」
「え?ああ、上がってますよ。俺はS級18位から17位に、トールは15位から14位に、メタルナイトも7位から6位に……サイタマ先生はC級342位から5位に一気に上がっています」
5位・・・
「342位から5位ってなんだそりゃ!おかしくないか!?」
「ていうかC級ってなんだそりゃ!おかしくないか!?」
「あ…うん、おかしいよね……」
落ち込んだ声でサイタマは呟く。
「い、いえ先生!むしろ一気にS級に昇格してもおかしくないレベルです。災害レベル竜の危機的状況でしたから、もし隕石片の被害すらも防ぐことに成功していたらS級5位くらいには上がっていたでしょう。隕石破壊だけでも充分A級くらいにはなるはずですか……おそらくヒーロー協会が、今回の件はメタルナイトとトール、俺の役割が大きいものだと勝手に判断しているのかと」
「そう言えばいつも災害レベルとか言ってるな、あれ意味あんのか?」
「…あります。通常ヒーローはそれを加味して自分が出動するかどうかを判断するものだと思っていましたが…先生には関係ないようですね」
「いや当たり前だろ。ヒーローが逃げたら誰が戦うんだよ」
ジェノスはその言葉を聞いた瞬間、瞬時にメモをとる。
「うわぁ……なにやってんの」
「今の言葉をメモしておこうかと」
「それにしても、う〜ん…あの程度でこんなに上がるんだ。よし!…」
「そんなことよりなんでお前S級にならないんだ?お前の実力ならすぐになれるだろ」
「…なれねぇんだよ!なんなんだよオメェは!なんかいい感じに話 逸れてきたのに!!」
「ははは、ヒーローの雷神トールさんだ」
「はぁ、もういい…俺は外回りに行くからな。お前もさっさと帰れ」
サイタマは暗い顔をして出て行った。
そして部屋にはジェノスとトールの2人っきりになってしまった、
「おい貴様、結局何のようだったんだ」
「今日はただどんな奴か見に来ただけだよ。隣に住んでるがどんな奴なのか…ま、C級とは思いもしなかったがな。 今日は帰るわ。アンタら面白かったぜ、色々と…」
どこか怪しげな笑みを浮かべてトールは家を出た。
ジェノスはトールの考えがわからないまま、結局帰らせてしまった。
♢
どこかの海上で海の怪人達が進行を続けていた。
そこに翼を広げた怪人達が空から現れる。
「あら、珍しい客ね」
「久しぶりだな深海王」
「で、何の用?今から人間を滅ぼすんだけど先に殺されにきたの?」
「地底王が死んだ今、我々のバランスが崩れているのはわかるだろう。そこで共闘…というのをしてみようと思ってな」
「へえ、先に人間を殺してその後決着をってわけ」
「それに地底王を殺した人間も気になるのでな」
「面白そうじゃない、いいわよ」
この世界の脅威というのは無くならない。
ついにサイタマと接触!
トールとサイタマと戦うことはできるのか?
そして最後のあいつは何空王なんだ?……