艦これ Short Story《完結》   作:室賀小史郎

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重巡洋艦メイン。

キャラ崩壊、他作ネタ、ネタ含みます。


艦これSS二百六十話

 

 ○○鎮守府、一五○○ーー

 

 防波堤ーー

 

衣笠「ん〜……潮風が気持ちいい〜」ノビー

 

 衣笠は一人で防波堤に立ち、ぐ~っと背伸びをしていた。

 

衣笠「青葉も来れば良かったのに♪」

 

 そうつぶやきながら衣笠はその場に腰を下ろした。

 

衣笠(ま、無理だろうけど)ニガワライ

 

 今日、衣笠は青葉が独自で発行している新聞の編集を朝から手伝っていた。明日から十月に入るため、載せたい記事が多いらしく、早朝から始めても全く終わらなかったので衣笠が手伝ってつい先程終わったのだ。

 

 青葉は原稿を保存し終わると疲れ果てて、そのまま机に突っ伏して眠ってしまったため、衣笠はそんな青葉をちゃんとベッドに寝かせ、邪魔にならないように部屋を出て適当に散歩をしていたのだ。

 

「今日は何の日〜?」

 

 防波堤でゆったりと雲を眺めていると、急に背後から声をかけられた。

 しかしそんなことを訊いて回っている艦娘はただ一人だけである。衣笠は「フッフッフ〜♪」とわざとらしい笑いをしてから立ち上がり、

 

衣笠「今日はクレーンの日!」

 

 と元気に答えながら後ろを振り返った。

 

子日「へぇ〜、今日ってクレーンの日なんだ!」キラキラ

初春(本日秘書艦)「お主が訊いておいて、相手に教えられるとは……嘆かわしい」ヤレヤレ

提督「衣笠は物知りだな〜」ウンウン

 

衣笠「…………」

 

 衣笠は固まってしまった。何故なら提督が一緒に居るだなんて思いもしなかったから。

 更には、

 

初春「衣笠は身体が柔らかいのぅ……そんなに背中を反らせるとは思わなんだ」

子日「なんかの漫画で見たことある〜♪ うりぃ〜〜って言うんだよね♪」

提督「衣笠はお茶目だな」クスクス

 

 そう、衣笠は相手は子日に加え、一緒に居たとしても姉妹艦や仲の良い駆逐艦しかいないと思って、両手を果実を潰すような風に固定し、かかとをあげ、その状態のまま大きく背中を反らせといった、某『悪の救世主』がする代表的なポージングを見せ、笑いを取りにいったのだ。

 そんな状態を日頃から恋い焦がれる提督の前でやってしまったのだ。

 

衣笠「て、てて、提督、見ないでくれます?//// これは違うの!//// ついって言うか、勢いって言うか!////」アタフタ

提督「そんなに慌てる必要はないだろう。楽しませようとしてやったのだから」ニコッ

衣笠「っ……そ、そうだけど〜……////」ハゥ

 

 提督は『気にするな』と言うように笑顔を見せて衣笠の頭を優しく叩くように撫でた。対する衣笠は撫でてもらえた喜びと自分がしでかしたことの恥ずかしさで、頭を撫でられている間中、提督の顔を見れなかった。

 

衣笠「こほんっ……で? 提督達は何しに来たの?」

 

初春「子日(こやつ)が暇だから構ってくれと提督にせがむのでの」

子日「だってお部屋に居ても暇なんだもん!」

 

 本日の子日は訓練のみで午後からは特にすることもなかった。同室の初春は秘書艦任務、若葉と初霜は遠征任務中、他の仲の良い艦娘達もそれぞれ任務や訓練と時間が合わず、提督の所へ構ってもらいに来たのだ。

 

提督「幸い急ぐような仕事もないからな。それにもう少しで若葉達が居る第四艦隊が戻ってくるから、散歩しつつ出迎えに来たんだ」ナデナデ

子日「ね〜♪」エヘヘ

 

 提督が説明しながら子日の頭を優しく撫でると、子日は父親に甘える娘のように提督へ抱きつき、提督のお腹ら辺に顔をグリグリと埋めた。

 

初春「提督に感謝するのじゃぞ?」ハァ

子日「毎日感謝してるも〜ん♪ 提督は優しいから大好き〜♪」

提督「はは、そこまで慕ってもらえると嬉しいよ」ナデナデ

子日「えへへ〜♪」

衣笠(なんて羨m……無邪気で可愛いな〜)

 

 無邪気に提督に甘えられる子日を衣笠は『いいな〜』と本心では思いながら眺めた。

 その一方で子日の姉である初春も衣笠と似たような理由で妹を眺めていた。

 

 そうしていると、埠頭へ入ってきた艦隊があった。

 本日の第四艦隊が遠征から帰ってきたのだ。

 

 防波堤にいる提督達を見つけると駆逐艦の娘達は大きく手を振った。中には「ただいま〜!」と大声で帰りを知らせる者もいた。

 

 提督はそれを見て敬礼を返し、衣笠と初春は手を振り返し、子日は「おかえり〜!」と大声を出しながらピョンピョンとその場で跳ね、艦隊の帰りを喜んだ。

 

 

 埠頭ーー

 

 埠頭から陸へ上がった第四艦隊が荷物を下ろしている中、提督達も埠頭へ着いた。

 

提督「皆、遠征ご苦労だった。大事は無いな?」

 

天龍「出迎えサンキューな〜。特にこれと言って今報告することはねぇよ。みんな元気に帰還だぜ♪」ニッ

龍田「ちょ〜っと元気過ぎて頭をごっつんこしちゃった娘はいますけど〜、何も問題無かったわ〜♪」

 

提督「ふむ……怪我は無いか?」

 

白露「うん! 私にたんこぶが出来たくらい!」←慣れた

五月雨「ご、ごめんなさ〜い」シュン

白露「大丈夫大丈夫♪ 私はお姉ちゃんなんだから、妹のことを責めないよ♪」

五月雨「う、うん……」ニコッ

 

若葉「本当は?」

 

 白露の背後でボソッと若葉が訊ねると白露は、

 

白露「自分だけたんこぶ出来て悔しいです!」

 

 魂の叫びのように胸の内を晒してしまった。

 

龍田「疾風のよう〜に〜♪」

若葉「ザブ○グル〜♪ ザブ○グル〜♪」

白露「ドまんじゅう顔の方じゃないよ!」

天龍「顔芸の方だろ?」ニガワライ

白露「イエ〜スイエスイエス!」コクコク

 

 何やら即興コントみたいな物が始まってしまった。

 

五月雨「えっと……私はどうすれば……?」オロオロ

初霜「気にしなくていいと思う」ニガワライ

衣笠「冗談言えるだけ元気だからね」クスクス

初春「そうじゃな。それよりも報告が無いのなら、資材を運ぶ方が先じゃろうて」

子日「お手伝いする〜♪」

提督「私も手伝おう。運び終えたら遠征に行った者は補給するのを忘れないようにな」

 

第四艦隊『はっ!』ケイレイ

 

 そして資材を運び終え、補給を済ませた第四艦隊は本日の自分の役割を終えた。

 若葉、初霜、白露、五月雨は子日と共に遊びに行き、天龍、龍田は報告書を書きに部屋へ戻り、衣笠も自分の部屋へ戻った。そして提督と初春は執務室へ戻ったーー。




 おまけーー

 その後、重巡洋艦寮、青葉&衣笠部屋ーー

衣笠「ただいま〜」

青葉「おぉ、キヌガッサーおかえりなさい♪」

衣笠「あれ、起きてたんだ」

青葉「はい♪ ちょっと記事に書き足したいことが増えたので♪」
衣笠「へぇ……どういう記ーー」

 衣笠はその記事を見た瞬間凍りついた。
 何故なら衣笠があのポーズを提督達の前でやっている写真がパソコンの画面にあったからだ。

衣笠「撮られてた……」ガクッ
青葉「偵察機妖精さんが知らせてくれました♪」
衣笠「あ、青葉〜……ケーキ食べたくない?」ニコニコ
青葉「おぉ、いいですね♪」
衣笠「作ってあげるからさ〜……その記事載せないでほしいな〜、なんて♪」
青葉「買収ですか……」
衣笠「違うわ。交渉よ」ニコニコ
青葉「モノは言い様ですね♪」

衣笠「だってこんな記事載せられたくないだも〜ん! もし書いたら提督に言いつけるから!」
青葉「あはは、大丈夫です♪ 流石に人が嫌がる記事は書きませんよ〜♪」
衣笠「ならその記事消して」
青葉「今消します〜」カチャカチャ

 ーDeleteー

衣笠「USBメモリ内も全部ね」ニッコリ
青葉「…………なんのことかにゃ?」
衣笠「」ニコニコ←笑顔の威圧
青葉「負けました……」カチャカチャ
衣笠「素直でよろしい♪ そんな青葉にはショートケーキ作ってあげる♪」
青葉「おぉ! 衣笠の特製ショートケーキ!」キラキラ
衣笠「うん♪ だからバックアップ出来ないようにちゃ〜んと消してね♪」
青葉「おうふ……」
衣笠「ね♪」
青葉「…………はいです……」カチャカチャ
衣笠「いいね♪」

 衣笠の方が何枚も上手だったーー。

 ーーーーーー

今日は衣笠さん、初春ちゃん、子日ちゃんの竣工日なので三人を登場させた日常系にしました!
三人共おめでとう!

それでは此度も読んで頂き本当にありがとうございました!
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