ダンジョンに(転生者と)出会いを求めるのは間違っているだろうか   作:モリブデ

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 良かったら見てやって下さい。

 ではどうぞ




2人の神と眷属

 ベルがオラリオに向かっている頃

 

 

 

 オラリオが夜の暗闇に包まれるなか1人の神が本拠地[ホーム]にある自身の部屋で頭を抱えていた

 

 

 

「全く放って置き好き勝手していたせいではあるが、此方の言う事を全く聞かないとはな……」

 

 

 どうしたものか、と頭を抱え考え込む神者[じんぶつ]……ソーマであった

 彼は憑依転生者である。そして、自身のファミリアの改善をしている……いや、正確にはしようとしているが団長であるザニスを初め誰もソーマの言う事を聞くものがいなかった。何人かの団員は聞こうとしたがザニスに睨まれソーマよりザニスに従った。ソーマが初めてと言っても過言ではない自分の意見を言った事によりザニスに危機感が生まれる……事はなく寧ろ自分の操り人形が逆らってきた嫌悪感と苛立ちしかわいてこなかった それにより人形[ソーマ]が2度と逆らわない為の規則を作るザニスである

 対してソーマは恩恵[ファルナ]の剥奪を考えたが後々の事を考えて今は止めたのだった。

 

 

「原作では、こんな神でも言う事を聞いていたのにな。中身違うから駄目なのか? 今は、出来る所から考えるか。いっそ神酒[ソーマ]に変わる酒でも作るか? 下戸でも飲める酒とか……そもそも下戸であった俺が酒作りが趣味の神に転生するのもおかしいよな」

 

 

 ソーマに憑依転生する前は下戸であった彼は飲み会で酒を無理やり飲まされ飲み過ぎで急性アル中になり意識を無くした

 次に目を覚ました時はソーマに憑依転生した後であった。最初は全く訳が解らなくなっていたが転生前の記憶と今の現状を照らし合わせて少しずつ理解していった

 元ソーマ[?] の記憶は頭に一切残っていなかったが小説の内容は解っていたのと文字の読み書きや話しはする事が出来た。そのお蔭で元ソーマが残した酒作りの資料を読む事が出来たが、彼がまず取り掛かったのがファミリア内の改善だった

 結果は多くを語るまでもなく自身の立場や神酒[ソーマ]の力を思い知らされ頭打ちとなった

 そんな中で唯一出来たのは原作でも虐げられているサポーター達の部屋と食事を少しまともにする位であった

 

 

「もうこんな時間か……サポーター達のステイタス更新でも行くかな」

 

 

 サポーター達が暮らす建物に向かって行くソーマである

 サポーター達の暮らす建物は2階建ての元倉庫を改築したものであり見た目は汚いが中はなかなか綺麗にリフォームされておりザニスの苛立ちの1つでもあるのだった(思った以上に改装費用がかかった為)

 

 その中の一室にて2人のパルゥム[小人族]が暮らしている

 

 

「そろそろソーマ様がくる時間だね、リリ」

 

 

 茶色の髪と瞳をした男の子のパルゥムが笑いながら声をかけると

 

 

「そうね、ラルフ」

 

 

 微笑み答えるリリルカだが、表情は余り優れていない

 

 

「リリ? 顔色が良くないけど大丈夫? まさか……」

 

 

 

「えっ? あっ、大丈夫だからぼーっとしてただけなの」

 

 

 

 一瞬きょとんとした表情になるが何を言わんとするかわかりゆっくり首を横に振った

 このリリルカ・アーデもまた転生者である

 転生前は病弱でずっと病院に入院していた女の子であったが容態が急変し10代前半の若さで亡くなった

 その後リリルカ・アーデに転生したが本人には原作知識は無かった

 でも原作と違い同じ部屋に住むラルフが産まれた時からの幼なじみである

 そのラルフはリリルカを心配そうに見る。大丈夫と言われたが

 

 

「でも心配だよ。もし“あの事”ならソーマ様に相談する?」

 

 

 慌てて首を横に振るリリ

 

 

「本当に大丈夫だからね。全く関係ないから心配してくれてありがとう」

 

 

 微笑むリリの顔を見てまだ言いたそうにしていたが口を閉じ頷くラルフ

 顔だけ動かし窓から月を見た。するとリリはラルフの左横に移動して同じ様に月を見上げるとラルフはそっとリリの左肩を抱きよせた

 抱きよせられたリリはラルフの左肩に頭を置き暫く月を眺めていた

 

 

 そして次の日の早朝

 

 

 ダンジョンに潜る用意をするラルフとリリの姿があった。リリは原作通りサポーターとしての用意をラルフはバトル・クロス[戦闘衣]を着て腰にパルゥム専用のマジックロッド[鉄の杖]と背中に長剣と短剣の中間位の長さの剣を装備していた

 

 

「おはようラルフ、リリ……君達はこんな朝早くからダンジョンに行くのか?」

 

 

「おはようございます、ソーマ様。はい、そうです」

 

 

「おはようございます。今日の夜までには帰ります」

 

 

 ラルフとリリの姿を見かけ声をかけるソーマに笑顔で応える2人

 

 

「そうか気をつけて行ってきなさい」

 

 

 優しい笑みを浮かべながら言うソーマに“はい”と元気良く返事をすると手を繋ぎ仲良くダンジョンに向かった

 2人の後ろ姿が見えなくなると

 

 

「さて、俺は植物の様子でも見てくるか」

 

 

 軽く背を伸ばし畑に向け歩きだしたソーマを建物の上から見る人物がいた

 ソーマ・ファミリア団長ザニス・ルストラ

 見た目は冷静さを装っているがソーマを追う視線は苛立ちが紛れていた

 

 

「(何を考えている。最近は録にソーマ[神酒]を作らず好き勝ってばかりしている。挙げ句に俺に指示を出そうとするし俺の金[ファミリアの金]を勝手にサポーター共に使う始末……ふざけるのも大概にしろ。貴様は俺の為にソーマ[神酒]を作ってればいいんだ)」

 

 

 憎々しげな表情を浮かべ心の中で毒づくザニスであった

 

 

 

 また別のホームでは

 

 朝から鼻歌を口ずさみながら料理をする神者が居た

 長い黒髪をツインテールにわけ黄色のワンピースを着てその上から青色のエプロンをつけた“ロリ巨乳”の呼び名を持つヘスティア

 彼女もソーマと同じ憑依転生者だがソーマと違い原作知識はないがヘスティアの記憶は残っていた。転生した時は既にヘファイストスの世話になっており自堕落な生活をしている記憶ばっかりしかないので驚いていた

 転生前はがんばり屋でよく働いていた彼女にして見れば信じれない事だった。そして頑張って働きだしたヘスティアを見てヘファイストスも喜んでいた

 

 

「まるで神[人]が変わったみたいね」

 

 

「そんな事はないよ」

 

 

 ヘファイストスに言われ内心汗をかくヘスティアだった

 そんなある日ヘスティアは新しい住む家を見つけたとヘファイストスに言い2人で見に行ったがその建物を見て呆然とするヘファイストス

 

 

「ヘスティア……貴女ここに住むつもりなの?」

 

 

 ヘファイストスが見つめる建物は原作では彼女が薦める廃れた教会が建っていた。暫く呆然としていたが嬉しそうに横に立つヘスティアの両肩を掴むヘファイストス

 

 

「な、なんだい? ヘファイストス」

 

 

 いきなり掴まれ驚くヘスティア

 

 

「駄目よ。こんな所に住むなんて、ちょっと来なさい」

 

 

 有無を言わさず右脇にヘスティアを抱え走り出すヘファイストス

 

 

「ヘ、ヘファイストスゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!?」

 

 

 ヘスティアの驚きの声が響いた

 

 

 そしてヘファイストスがヘスティアの為に見つけた新しいホームは3階建ての民家より一回り大きな家だった

 ヘスティアは勿体無いと首を横に振ったが

 

 

「あんな所に住むよりは断然良いわよ。それに、貴女が独立するプレゼントだから気にしないの」

 

 

 潤んだ瞳でヘファイストスを見つめ頭を下げるヘスティアだった

 そんな事を思い出しながら料理をしていたヘスティアの後ろから

 

 

「おはようございます……」

 

 

 挨拶するのはアニメごちうさに出てくる喫茶店の看板娘にそっくりな14歳の薄水色の髪の女の子……チカ・カノン転生者である。因みに服はメイド服着用

 

 

「おはようチカ、出来た料理をお皿に盛り付けしてくれるかい」

 

 

 コクッと頷きながら盛り付けをするチカに

 

 

「自分の皿だけニンジン除いたら駄目だぜ」

 

 

 次の料理に取り掛かりながら釘を刺すヘスティアの声を聞きビクッと肩を震わせるチカである

 

 

「おはようございまーす!」

 

 

 元気な声が台所に響いた。チカと同じメイド服を着ていた。某アニメの女子高生がアイドル町おこしに出てくるゆるキャラの中の人にそっくりな茶色の髪した女の子……ミーナ・ラフォー 転生者である

 

 

「おはようございます。ミーナさん」

 

 

 料理を盛り付けながら挨拶するチカと

 

 

「おはようミーナ。チカが盛り付けたおかずを机に運んでね」

 

 

 はーいと元気良く返事をして机に運ぶミーナに

 

 

「つまみ食いしたら朝ご飯抜きだぜ」

 

 

 料理しながらミーナに言うヘスティア。言われたミーナはおかずを机の上に置きながら肩をビクッと震わせた

 次々と料理を用意するなか

 

 

「ヘスティア、チカ、ミーナおはよう……今日は漬け物ないの?」

 

 

 と言いながら席に座る女性も転生者である。某アニメの皇族からノ〇ムにまで堕ちて逞しくなった元第一皇女にそっくりなヘスティア・ファミリア団長のアリナ・ミスルギは漬け物がない事に少しがっかりした

 

 

「おはようアリナ、漬け物はもう出すからね」

 

料理を用意しながら言うヘスティア

 

「おはようございます。日本人は漬け物が大事です」

 

 

「おはようございます。チカちゃんあたし達もう日本人じゃないですけどね」

 

 

「心は日本人、ミーナは宇宙人だからご飯抜き」

 

 

「チカちゃん意味解んないよ!?」

 

 

 チカとミーナの夫婦漫才をしていると

 

 

「「おはようございます」」

 

 

 2人の女の子が台所に入ってきた。両名も転生者である

 1人は金髪・赤目の某魔法少女に出てくる女の子にそっくりなフェイ・テロッサ

 もう1人はシアンスロープ[犬人]の女の子で某アニメDO……に出てくるある研究学院の主席研究士にそっくりな13歳の女の子リコ・エマール

 

 

「おはようございます。水〇奈〇さん」

 

 

「違います!? いえ、違わないですけど」

 

 

「中の人はですけどね」

 

 チカに突っ込むフェイとフェイに同意するリコ

 そこへ漬け物を持ってヘスティアとミーナが机に来て全員席に着いた

 

 

「いただきます×6」

 

 

 3人×2の同じ声が同時に響き食べだした

暫し食事中誰が誰と会話しているのかお楽しみ下さい

 

 

 

 

「醤油please」

 

 

「アリナさん、何故プリーズの所だけ流暢な英語なんですか? はい醤油です」

 

 

「ヘスティア様の玉子焼きはふわふわのとろとろで美味しいですー」

 

 

「ありがとうミーナ、なら全部英語で話しましょうか?」

 

 

「ありがとうリコ」

 

 

「リコちゃん語尾に〜であります、つけないでいいの?」

 

 

「アリナさん駄目ですよ。著者は英語が大の苦手なので英語で書いていたら一生かかっても書けません」

 

 

「フェイちゃんその言葉つけて話していたら私が訳わからなくなるから付けないであります」

 

 

「チカちゃんそんなメタな突っ込みは無しだよ。アリナさん日本語(?) でお願いします」

 

 

「リコさん語尾につけてますよ」

 

 

「ヘスティア漬け物おかわり」

 

 

「アリナさんチカちゃん無視しないで!?」

 

 

 と、誰かが誰かと話しながら賑やかな朝食はあっという間に終わった

 

 そして

 

 

「フェイ、リコ、用意はいいか?」

 

 

 自身もダンジョンに潜る用意を済ませ声をかけるアリナに頷く2人

 

 

「気をつけて下さいね」

 

 

「忘れ物はないですか?」

 

 

 ミーナとチカが声をかける

 

 

「ミーナ達も来れたら良いいのにな」

 

 

「アリナさんありがとうございます。でも、私もチカちゃんもレアスキルが[家事全般]ですし戦闘は不向きですからね」

 

 

 ウンウンと頷くチカ

 そうミーナとチカはオラリオで唯一と言ってもいいレアスキル[家事全般]を持っている。文字通り家事のあらゆる事をこなせるが戦闘には全く不向きであった

 尚ヘスティアの料理の腕は2人のスキルを超える腕をもつ。事実ヘスティアがヘファイストスのファミリアから出る時も多くの団員がファミリア専属の料理人になって下さいと引き留めていた。

 アリナ達3人を見送るヘスティア達である

 

 

 バベルの塔の前に到着した3人は既に待っている人に声をかけた

 

 

「おはよう、待たせたようねごめんなさいラルフ、リリ」

 

 

「いいえ、そんな事はないですよアリナさん」

 

 

 挨拶をしながら謝るアリナに首を振るラルフ

 

 

「そうです、おはようございますフェイ様、リコ様」

 

 

 丁寧なお辞儀をして頷くリリに同じく丁寧なお辞儀で挨拶するフェイとリリ

 

 

「挨拶ばかりしててもはじまらないわ。行きましょう」

 

 

 アリナの掛け声でダンジョンに潜る5人である

 そんな様子を影から見ていた者がいた。ソーマ・ファミリアの狸親父[非転生者]と金魚のふん達[非転生者]である

 

 

「ちっ、リリと糞ガキ最近見ねぇと思ったら他のファミリア連中とつるんでやがったか」

 

 

「どうするんだカヌゥ? 前みてぇにある程度ダンジョン潜ったら襲うか? 数なら此方が上だ。おまけにかなりの上玉に駆け出しみてぇだし久ぶりに楽しめるかもな」

 

 

 ニタニタ笑いながら苦虫潰した表情のカヌゥに声をかける金魚のふんその1に

 

 

「何もわかっちゃいねえな。あの先頭を歩いているアリナって女はレベル2の冒険者だぞ。残り2人はレベル1だがなかなか強ぇ……ラルフもむかつくが俺らと同じレベル1の癖に腕が立つ」

 

 カヌゥの話しにぎょっとするふん達[名前省略]

 

 

「じゃどうすんだよ?」

 

 

「俺に考えがある」

 

 

 聞いてくるふん1にニャとしながら言うカヌゥであった

 

 

 

 

 

 その頃ベル達は

 

 

「ここ何処だ?」

 

 

 ある森の中を歩いていた。顔の横を飛んでいるプリムラは涙目に成りながら申し訳なさそうな顔をしていた

 

 

「ごめんねベル。私が近道しようと森に入ったばっかりにこんな事になっちゃって」

 

 

「気にするな」

 

 

 しゅんとなるプリムラに優しく声をかけるベル

 妖精だから森の中も問題なく案内出来るよと言ったプリムラの元、森を突っ切ったら只今絶賛迷子中である

 

 

「急ぐ旅ではないからな。それに、此所まで来たら今日中には着くだろう」

 

 

 プリムラを慰めオラリオに向かうベルであった

 




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