びょうじゃくぐらし。   作:久里浜燐

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7話、いきのこり

「…俺の予想よりも、機動力が下がりそうだな。」

俺は今、恵飛須沢とともに地下の食料品売り場に来ている。

「悪いな七辻、本来なら私がやるべきことなのに。」

「大丈夫だ、俺よりもお前のほうが近接格闘は得意だしな。」

シャベルを持って構えてる恵飛須沢に、俺はそう答えた。

先ほども言ったが今は地下の食料品売り場…もっと言うなら缶詰コーナーにいる。

ここに来てから懐中電灯を付けてないので、もうすでに目は暗闇に慣れきっている。

俺は旅行用の大型のリュックいっぱいに缶詰を詰め込み、背負う。

「そういえば…そんなに入れて大丈夫なのか?」

「大丈夫だ、それぐらいは鍛えていたからな。」

それに、逆に走ったほうが物音を立てる可能性が高い。

「…それじゃあ、上の階に行くぞ。」

ゆっくりと、俺たちは階段のほうへ向かった。

 

「…よし、何もいないな。」

皆と別れた店まで戻ってきた。

「…おーい、めぐねぇ!りーさん!ゆき!」

…三人は無事だと良いが。

「あー、おかえりー!くるみちゃん、ななくん!」

丈槍の声が聞こえた。

「…三人とも、無事でしたか。」

若狭さんと佐倉先生も無事のようだ、良かった。

ほっと、胸を撫で下ろす。

「…それじゃあ、作戦の第二段階…生存者を、探しましょう。」

 

「…って、どこ行こうって言うんです?若狭さん。」

一階上のフロアに移動して、若狭さんの指示の元にすぐに向かったのがチェーンの100均だった。

「ここにも、使えるものがあるかと思って…ね?」

確かに、その発想には至らなかった。

今回俺はあくまで食料と生存者救助を目標としていたが、有事の際の武器になるものも必要だ。ましてやまともな戦力が俺と恵飛須沢の二人しかいない状況で。

「…それで、何か見つかったんです?」

「ええ。たとえば、これとか…」

そういって見せたのが折ると光る…ケミカルライトだった。

「…あいつらって、暗いと光に寄せられるでしょ?」

「あとは…激しく動いてるものとか、音を立ててるものですね。」

確かに、暗いところならこれは使える。

「そうですね…なら、これとかどうですか?」

防犯ブザーを取って見せる。

「確かに、これも良いわね…。」

「こいつなら、鳴らしてから投げればそっちに気を引けますしね。」

そう言って幾つかの物をリュックに放り込んだ。

「…それじゃあ、上に行きましょうか。」

「そうね…。」

リュックを背負い直しながら話すと、突然丈槍が声を上げた。

「あ、今何か聞こえた!」

「…そうなの?丈槍さん…。」

「絶対声が聞こえたよ!めぐねぇ!」

「私には何も聞こえなかったぞ?」

「そうねぇ、私にも…。」

「嘘じゃないって!聞こえたよね、ななくん?」

…話をこっちに振らないでくれ…。

「…期待を裏切るようで申し訳ないが、俺には聞こえてない。」

「そんなぁ…」

「…ただ、行ってみる価値はあると思う。ここのフロアにあいつらはほとんどいないし、上ならほぼゼロだろう。それに、もともと生存者を探しに来たんだろ?」

「…それもそうだな。よし、行こうじゃないか!」

…それに、何かあったら上に篭ることもできるしな、とは流石にそれは言う事はできなかった。




どうも、久里浜です。最近は本業の都合上、土曜にも投稿することが厳しくなってきたので、土日のどちらかの投稿となります…。
さて、今回はショッピングモール回の…2話目?ですが話の流れを見れば分かるとおり幾つか原作と違ってるところもあるんですよねぇ…そこがこれからどうなるか、楽しみにしていてください。
…あ、洋服屋のシーンは泣く泣くカットしました…。話の流れも、男が一人いた、ということも係わってきたり…まあ、そんな感じです。

いつもどおり、誤字脱字の指摘・感想・批評待ってます!
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