そのためかなり短めです。
ここから次に回はかなり空白期間があるのでゲスト出演も可能になるかもしれません。
かなり雑なのでご注意ください。
それぞれの旅立ち
・・・・・・・・あれから二年間の時が過ぎた。
デジタルワールドの修復は少しずつ進んみ、かつての美しさを取り戻しつつあった。今では一部の地域がまたデジモンが住める環境に戻っており、一年前からデジタルワールドに戻るデジモンが出始めた。
人間界でも、ルーチェモンの手で破壊された都市を人間とデジモンが手を取り合って復興し始めている。
中でも、一番の出来事は束さんのネットを通じての会見だった。
それは、ISの使用制限についてだった。
今回の事件と以前のデュノア社においてのIS搭乗者の死者が多数出たことを理由に束さんはISのプログラムの書き換えを行うことを発表した。
兵器としての役割を切り捨てる。
その名の通り、ISが兵器として使えなくなることを意味していた。同時にプログラムの書き換えで性別の区別なくISを使用できるようになったと説明していた。このプログラムの書き換えは不可能で事実上、ISは本来の使用目的である宇宙開発のみに使われるようになるのだ。
この会見を箒と一緒にテレビを見ていた時、ある意味束さんなりのけじめだったと受け止めた。
彼女は、宇宙に夢を見てISを作った。
だが、周りはそれを兵器としてしか見ていなかった。
このままでは、自分の夢をただの武器としてしか使われないと悟った彼女は世界からその姿を消し、同時にISを女性にしか扱えないようにして兵器としての本格的導入を遅らせた。
俺や箒にとっては、大迷惑だったが彼女があのまま政府の指示でISを生産し続けていたらおそらく世界はルーチェモンに攻撃される以前に滅びの道を歩んでいたのかもしれない。
でも、もうその必要は無くなる。
ISが男性にも扱えるようになることと兵器として使用できなくなることによってISで築かれてきた女尊男卑の社会は終わりを告げたのだ。
これからの世界は、デジモンと人間の共存も含めて考えていかなければならない。
それが新しく作られて行く社会の課題だ。
IS学園 三年一組
そして、今一夏たちは三年間過ごしてきたIS学園で卒業式を終え、仲間たちと別れを告げる時が来た。
教室では、一夏と箒、千冬姉、鈴、そして、セシリアたちが残っていた。
「・・・・・・あっという間なものだな。この三年間という月日は。」
千冬は一夏たちを見ながら言う。
「・・・・そうよね。私も学園に転入してきたときのことがまるで昨日のように感じるし。」
「僕もだよ。二年前の戦いがつい最近みたいに感じるよ。」
鈴とシャルロットはお互いの顔を見ながら言う。今まで笑いあってきた仲だがそれも今日でしばらくお別れになる。
「ところでみんなはこれからどうするんだ?」
一夏は、全員を見て言う。一番先に答えたのは鈴だ。
「そうね・・・・私はとりあえず中国に戻ってからね。ISが兵器として扱えなくなったからもう縛られることもなくなったし。それにお母さんも向こうで心配しているだろうから。」
「そうか。」
「僕は、父さんと母さんと一緒にデジタルワールドに移住しようと思うんだ。新しい足場にするのに丁度いいし。僕もレナモンもデジタルワールドの復興を手伝いたいと思うんだ。」
「私はとりあえず実家でお姉ちゃんの手伝いかな?でも、自分のやりたいことを見つけたらすぐに挑戦しようと思う。」
「私は、実家の家業を継ぐことにしましたわ。お父様とお母様がやってきたことをピヨモンと一緒にやっていきたいと思いますの。」
「私はとりあえず軍に戻る。ISの使用制限で軍上層部も今だに混乱しているしな。これを機に私と同じ存在をこれ以上増やさないように努めていきたいと思うんだ。」
「みんな前向きだな。」
「そう言えば一夏と箒はどうすんのよ?」
「え?俺と箒?」
一夏は箒と顔を見合わせる。
「またとぼけちゃって。二人のこれからはどうするのよ!」
「私も気になる。」
「僕も。」
「そ、そんなことを言われても・・・・・・なあ、箒。」
「あ、ああ。」
一夏と箒は少し顔を赤くする。
「俺たちは卒業した後、一回デジタルワールドに旅に出ようと思うんだ。」
「えっ!?デジタルワールドに!?」
「本当なら姉さんが中心になる宇宙開発のチームに加わる筈だったんだがどうしても一夏が旅をしていたデジタルワールドに行ってみたいと思ったんだ。」
「へえ・・・・・・意外な物ね。私はてっきりこのままゴールインだと思ったのに。」
「ゴールイン?」
「えっ?わからないの?」
簪が驚いた顔で言う。そこへセシリアが教える。
「ゴールインというのは、『結婚』のことですわ。」
「「・・・・・・・えっ!?」」
二人は目を丸くした。
数日後 駅
一夏たちが学園を卒業して数日後。
駅にはデジタルワールドへ向かうためのロコモンが客車を引いてホームに止まっていた。ホームでは旅立つ一夏と箒とそれを見送る鈴たちの姿があった。ちなみに客車には既にシャルロット親子が乗車している。
「しばらく会えないと思うと寂しくなるわね。」
鈴は二人を見ながら寂しそうに言う。その隣ではジャスティモンが何か怒っている様子だった。
「イチカ!てめえ!あと一カ月で俺たちが主役の番組『デジタル戦隊デジレンジャー』が放送されるというのにその前にデジタルワールドに行くってどういうことだ!!」
「落ち着け、ジャスティモン。」
「姐さんも引き止めろよ!今回の番組、姐さんが司令官役で登場するんだぜ!?見せたいと思わねえのかよ!?」
「ば、馬鹿!こんなところでデカい声で言うな!!」
千冬は顔を赤くして言う。一夏たちは千冬の意外な一面を見たような気がした。
「ちなみに敵幹部にはメルヴァモンとタイタモン、そして・・・・・・」
「あっ、そろそろ時間だから俺ら乗るわ。」
「待てえぇーい!!」
ジャスティモンに言われながらも一夏と箒は列車の中へと入る。客車の窓からも一夏は時間までみんなと話す。
「マドカ、千冬姉のこと頼むな。」
「大丈夫。お兄ちゃんも無理しないでね。」
「弾、お前もいい加減に彼女作れるといいな。」
「うるせえぇ!!リア充に俺の気持ちがわかるか!!」
「落ち着きなさいよ、弾。」
「・・・・ったく、いつまでも仲良くしていやがれ!馬鹿野郎!!」
弾はそんなことを言いながらも笑いながら一夏に声をかけた。ちなみに今回の旅は、一夏と箒、ブイモン、アグモンの四人の旅だ。
ライラモンも行くかどうか考えていたが彼女自身は、マドカのパートナーとして残ることにした。
ジャスティモンたちは、〇映に交渉して自分たちの主役の番組を制作してもらうことになり、来月から放送が開始されるという。
ここにいないシャルロットの義母であるエリザは、すでに一年前離婚届を提出し、デュナスモンと共に一足先にデジタルワールドに戻っていった。
弾の方は二年前に倒壊してしまった五反田食堂を建て直すため、毎日家族と一緒に屋台で頑張っている。彼の話が正しければあと少しで建て直すことができるという。
千冬はジャスティモンの誘いにうまく乗せられてしまい、彼の番組に出演することに。
束は、この二年間でISの生産方法(もちろんいろいろ細工はしているらしいが)を世界に公開。その後すぐに政府の管理の元、宇宙開発チームを編成。去年は宇宙ステーション、さらに軌道コロニーを作り上げてしまった。
ロイヤルナイツのメンバーは、衰弱しているイグドラシルの護衛のため、体力が回復したらすぐにデジタルワールドに帰って行った。
「いよいよ出発か・・・・・・」
一夏は線路の向こうを見ようとする。線路の向こうでは既にデジタルゲートが展開されている。
「二度目の旅立ちか。」
一度目は孤独の始まりだった。
でも、今度は一人ではない。
お互いかけがえのない存在となった箒とパートナーであるブイモン、アグモンがいる。
ロコモンがゆっくりと動き出す。
一夏は千冬たちに手を振る。
「・・・・・・父さん、母さん、リリモン。・・・・・・俺、もうちょっと旅に行ってくるよ。」
ロコモンはデジタルゲートをくぐり始める。
「行ってきます。」
一夏の新しい旅が始まった。
エピローグ1はこれで終了です。
かなり短い内容ですが全員それぞれの道を歩むところで終わらせています。
続いてのエピローグ2ではめでたいのやらどうなのやら。
次回「お帰り!サプライズ結婚式!!(仮)」