ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

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いよいよ今回と次回で本作も終了。

色々ツッコミ要素がありますが最後までお楽しみください。




お帰り!サプライズ結婚式!!

 

?年後 とある式場

 

「・・・・・・・・ここね。」

 

紅いスーツを身に纏った一人の女性が何やら荷物を持って、式場に入って行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

式場 新婦控室

 

「お待たせ~!!」

 

「鈴、遅いよ。」

 

式場の控室では一人の新婦の元に多くの友人が祝福するかのように笑い合っていた。その中で白いウエディングドレスを纏った新婦は少し恥ずかしそうな顔をしている。

 

「それにしても本当に綺麗ですわ、篠ノ之さん。」

 

「セシリア・・・・・。」

 

「ちょっと、セシリア。箒はもう、篠ノ之じゃなくて織斑になるんだよ。」

 

「・・・そう言えばそうなるね。」

 

「アハハハハハハ・・・・・」

 

箒も含めて全員で笑う。

 

「そう言えば、鈴の方はどうなんだ?五反田とうまくやっているのか?」

 

箒に言われると鈴は照れくさそうな顔で答える。

 

「それがね~家の旦那と言ったら・・・・なんて言えばいいか・・・・」

 

「要は仲良くやっているんだろ?五反田と。」

 

そこへ千冬が入ってくる。

 

「あっ、千冬さん!」

 

「織斑先生!」

 

「しかし、こう見ると懐かしいものだ。デュノアはファッション企業を設立、更識は小説家、ボーデヴィッヒは退役を機に結婚して二人の子持ちの母、オルコットは家業をしっかり引き継ぎ、そして、凰・・・・・いや、五反田夫人はもうすぐ一児の母親か。この8年で変わっていくものなんだな。」

 

「母親!?鈴、妊娠しているの!?」

 

全員、驚いた顔で鈴を見る。確かよく見るとに鈴の腹部は少し出っ張っていた。

 

「えっと・・・・・その・・・・・・うん。できちゃったの。」

 

「驚いたな・・・・・・鈴がもうすぐママになっちゃうんだ。」

 

「それでいつ生まれますの!?」

 

「もう、今日は箒の結婚式よ!!私と弾の子供の話はまた今度!!せっかくの主役が目立たなくなるでしょ!」

 

鈴は恥ずかしそうに答える。

 

「そう言えば、織斑先生。一夏の方はどうなんです?」

 

「ああ、今五反田と御手洗とで懐かしい話をしていたよ。さっき言ったのも五反田の口から聞いたことなんだ。」

 

「もう、あのバカ亭主!!何余計なこと言っているのよ!」

 

「でも、一夏は『おめでとう』と言っていたぞ?」

 

「むっ・・・・・・ま、まあ・・・しょうがないわね。」

 

「そう言えばきょ・・・・じゃなくて織斑先生。この間頂いた翻訳版『デジタル戦隊デジレンジャー・ギャラクシーMAX』でのあなたの戦闘シーンを息子が格好いいと言っていましたよ。」

 

ラウラは、千冬を見ながら言う。千冬は思わず恥ずかしくなった。

 

「ボ、ボーデヴィッヒ・・・・・こういう場所でその話はしないでくれ。」

 

「いや、でも私も夫と一緒に子供たちと楽しんで見ていますよ。三歳の娘の方もよく玩具で織斑先生が演じる『コマンダー・チッフー』が変身する『ジエスバイオレッド』フィギュアと変身セットが欲しいって言っていましたし。」

 

「は、恥ずかしいからこれ以上番組の話は・・・・・」

 

「はいは~い!お話はそこまで!!」

 

そこへ束がやってきた。

 

「姉さん。」

 

「ささ、箒ちゃん。向こうでいっくんが待っているから一緒に行くよ。」

 

「・・・・うん。」

 

箒は束と手をつないで会場の方へと向かう。千冬たちも会場に向かい始める。

 

「・・・・・・・・綺麗になったわね、箒。」

 

その姿を先ほどの女性がひっそりと見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

式場 

 

「・・・・・・・ねえ、ライラ姉ちゃん。」

 

「何?チビちゃん?」

 

「今日って兄貴と箒姉ちゃんの結婚式なんだよね?」

 

「そうよ。」

 

「・・・・・・俺たち、ずっとこの服着なくちゃダメなの?」

 

「あたり前じゃないの。」

 

「・・・・・・正直言って脱ぎたい。」

 

「ダ~メ。」

 

「ケチ!鈴姉ちゃんの結婚式に呼ばれた時はこんなことまでしなかったんじゃないか!ぶう!」

 

ブイモンは式場の席でライラモンに文句を言いながら座っていた。

 

ブイモンだけではない。

 

近くに座っているアグモン、テリアモン、ピヨモン、パタモン、ケラモンまでもが服を着させられていた。式場の席には、友人である弾、数馬、箒の両親、マドカ、真耶、かつてのIS学園の同級生たちなど多くの客が座っている。

 

そして、箒が束と共に入場し、式が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「汝・・・・織斑一夏。この女を妻とし、生涯変わらぬ愛を誓うか?」

 

「誓います。」

 

「汝・・・・篠ノ之箒。この男を夫とし、生涯変わらぬ愛を誓うか?」

 

「誓います。」

 

「では、指輪の交換を・・・・」

 

神父が目の前で二人は指輪を交換する。

 

 

 

「あ~~、俺たちもやった時あんな感じだったな~~。」

 

式を見ている中、弾は懐かしいとでも言いたいようだった。

 

「何言ってんのよ、私たちは去年したばっかりじゃない。」

 

隣で鈴が小声で言う。

 

「でもよ・・・・本当に奇妙なもんだな。」

 

「何がよ?」

 

「いやさ、お前が俺と結婚するなんて中学のガキの頃想像できたか?」

 

「それは・・・・・」

 

「あの時、お前って一夏に惚れていたからさ。俺もてっきり、一夏がそのうち気づいてお前とくっつくと思っていたんだ。」

 

「でも、私は自分の思いを伝えられなかったわ。また会ったとき、既に箒との仲の方が良かったし・・・・」

 

「それじゃあ俺とは気まぐれでくっついたわけ?」

 

「馬鹿。一夏を諦めた後、何年かしてこっちに戻ってきて厳さんが亡くなって、必死に店を切り盛りしていたアンタを見て惚れちゃったのよ。」

 

「本当か?」

 

「本当。それに昔と比べたらアンタ、男前になったと思うわよ。」

 

「そう言われるとなんか昔はそうでもないって言われる気がするな・・・。それにしても・・・・・・」

 

「今度は何?」

 

「お前、ほんとに結構膨らんだよな。高校までまな板だったのが嘘みたいだぜ・・・・一人の女としてすごく魅力的になったというか」

 

「な、・・・・・こ、こういう場所で恥ずかしいこと言うんじゃないわよ!!この馬鹿旦那!!」

 

「アイタッ!式中に足踏むなよぉ!」

 

顔を真っ赤にした鈴に足を踏まれて弾は思わず涙目になる。そんな会話をしている間にも一夏と箒は式の終盤へと入る。

 

「では、誓いのキスの前にお互い、プロボーズをお願いします。」

 

「「はい。」」

 

二人は、お互いプロポーズの言葉を贈る。

 

「箒と初めて知り合って19年。最初の頃は馬が合わずよく衝突していたけど、高校の頃からお互いを認め合うようになって、楽しいことも嬉しい時も、悲しい時もいつも一緒にいる仲になって、お互いこうして一緒になることを望んだ。これからも様々なことを分かち合って歩んで行こう。箒、俺と結婚してください。」

 

「・・・はい。私も一夏と知り合って19年、最初はほんの少しの出来事から好意をもってそれからその気持ちがどんどん大きくなって、高校の時に再会してから楽しい時、辛い時を共に過ごして、今では、一緒にいられることが一番の幸せです。これからも様々な試練が待ち構えていたとしても支え合って一緒に乗り越えていきましょう。あなたを心から愛しています。」

 

 

 

二人は顔を赤くする。

 

その光景に千冬と束は思わず泣けてきて涙をハンカチで押さえる。その隣では箒の両親、マドカが温かく見守っていた。

 

 

 

 

 

 

「それでは誓いのキスを・・・・・」

 

二人はゆっくりと顔を近づける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

誓いのキスを交わ合わせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その直後、式場のドアが開いた。

 

「ん?」

 

一夏と箒、式場にいる全員が入り口の方を見る。入り口では赤いスーツにがサングラスをかけた女性が何やらバズーカのようなものを構えていた。その光景に一同は唖然とする。

 

「な、何者ですの!?」

 

「まさか、こんな大事な式にテロ!?」

 

「みんな伏せろ!!」

 

全員が混乱して逃げようとするが女性はニヤリと笑って引き金を引こうとする。

 

「くそ!」

 

一夏は箒を抱いて庇おうとする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パーーーン!!!

 

 

 

 

「「・・・・・・えっ?」」

 

二人は思わず顔を上げる。

 

バズーカから放たれたのは砲弾ではなく、大量の紙テープや紙吹雪、色鮮やかなリボンなどが二人の目の前を舞った。そして、キューピットの代わりなのか天使のコスプレをしたピッコロモン二人が『結婚おめでとう!!一夏&箒!!!』という旗を持って二人の真上を飛んでいる。

 

「こ、これは一体・・・・・・・・・」

 

 

 

 

「よっしゃー!!サプライズ大成功!!!」

 

そこへスーツ姿のジャスティモンたちが式場に入ってきた。

 

「あれ、ジャスティモンたちじゃないの?確か撮影で式には参加できないって・・・・・」

 

ライラモンは、驚きを隠せない状態でジャスティモンたちを見る。

 

「いやな、ちょっとしたサプライズをするためにワザと出席できないって返事をしていたんだ。なあ?束さんよ。」

 

「へ!?」

 

箒も含めて全員が束の方を見る。

 

「いや~~ね~~~我が妹の大事な結婚式だから一番の思い出になるように色々隠しイベントを用意しようと思ってね~~~。」

 

「あのな束・・・・・」

 

千冬は何とも言えない顔で束に言う。

 

サングラスをかけた女性はバズーカをジャスティモンたちに渡し、花束を持って一夏と箒の前に歩いていく。

 

「・・・・・・・」

 

一夏と箒は近づいてくる女性をどこかで見たような気がした。女性は二人を姿を見るなり、ニッコリと笑う。

 

「結婚おめでとう!!イチカ、箒!!」

 

どこかで聞いた懐かしい声だった。

 

「お前・・・・・・まさか・・・・・」

 

箒は何かに気がついたようだった。女性はサングラスを外して頭髪を外す。頭髪はヅラだった。

 

「約束通り、アンタたちのことを見届けに来たわよ。」

 

女性は笑いながら言った。配色は黒から真紅へと変わっていたが懐かしい顔だった。

 

「リ・・・・・リ・・・・・・」

 

箒は思わず涙目になった。

 

女性の姿を見て驚いているのは千冬たちも同じだった。

 

「あ、アイツ・・・・・・そ、そんなはずは・・・・・」

 

「ねっ?一番のサプライズだったでしょ?」

 

束は自慢げに言う。箒は嬉し泣きをしながら女性を抱きしめた。

 

「馬鹿・・・・・・何でもっと早く来なかったんだ。会いたかったんだぞ・・・・・・・・・」

 

「何言ってんのよ、私が出てきたらアンタと一夏のいい関係が台無しになるじゃないの。だから今日だけ戻ってきたのよ・・・・・・」

 

女性・・・・・・リリモンは泣きながら抱きしめている箒を離し、一夏の方を見る。

 

「馬鹿野郎、そんなことは思わねえよ。昔からの仲なんだしな。」

 

「イチカ・・・・・」

 

「俺もそうだし箒もお前のことをかけがえのない仲間だと思っている。だから・・・・たまには顔を出せよ。」

 

一夏はちょっと気まずそうに言う。リリモンについては箒から聞かされていたから彼なりの配慮していたのかもしれない。箒は涙をふき取るとリリモンの顔を見る。

 

「箒・・・・」

 

「・・・・・ありがとう、リリモン。私たちの結婚式に来てくれて。」

 

「・・・・・えぇ。」

 

リリモンは少し恥ずかしそうに眼を逸らした。

 

「よし!場もいい空気になったところだし、このまま披露宴に突入だ!!」

 

「ちょっとジャスティモン!なんでアンタが仕切ってんのよ!」

 

「いいじゃねえか!それと俺たちからの細やかな祝いとして、披露宴では来月公開予定の『劇場版 デジタル戦隊デジレンジャー・ギャラクシーMAX デジタル対戦! デジタル戦隊デジレンジャー対電磁戦隊メ〇レンジャー』を会場のメンバーのみに先行公開するぜ!!」

 

「何!?それは本当か!?」

 

「ラウラまで何言ってんの!?」

 

会場は再び騒ぎ出す。

 

「・・・・・・・ま、まあ、取りあえず式も終えたことだし披露宴に移るか。」

 

「そ、そうだな。」

 

一夏と箒は寄り添いながら移動しようとする。

 

「リリモンも一緒に行こう。」

 

「えっ?でも私は・・・・・」

 

「せっかくの披露宴なんだ。お前も楽しんで行ってくれ。」

 

「・・・・・・それならお言葉に甘えようかしらね。」

 

リリモンは笑いながら二人について言った。

 

「イチカ。」

 

「ん?」

 

「箒のことちゃんと幸せにしなさいよ。」

 

「ああ、もちろんさ。」

 

「それと・・・・・箒もたくさんイチカの子供産みなさいよ!!生まれたら見に行くから!!」

 

「えっ!?い、いきなりそんなことを言われても・・・・・」

 

「何言ってんの!どうせ今夜S〇Xするんだからすぐにできるでしょ!楽しみにしているからね!」

 

「は、ははは・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜 ホテルの一部屋

 

「・・・・・・・久しぶりにリリモンに会えてよかった。」

 

箒はベッドで一夏に抱きつきながら言う。

 

「・・・・・そうだな。俺も久しぶりにあの顔見れたからなんか嬉しかったよ。俺たちのことを覚えてくれていたんだなって。」

 

一夏は箒を抱き寄せる。

 

「・・・・・・アイツも早く見たがっているから早く作らないとな。」

 

「作る?何を?」

 

「・・・・・・・・私と一夏・・・・いえ、あなたの赤ちゃん。」

 

箒は、顔を赤くしながら一夏を見てキスをする。

 

「・・・・・そうだな。」

 

一夏は照明を消す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お互い幸せになろうな。」

 

「ええ。」

 

 

この日、一夏と箒は熱い夜を過ごした。

 

 

 

 




ここでのヒロインたちの現在

・セシリア=両親の家業を引き継いで実家を発展させ、現在は財閥クラスにまで発展しているらしい。まだ独身。

・鈴=中国に戻った後、やりたいことを見つけるために日本に再来日。その後さまざまな経緯を得て、弾と結婚。現在妊娠中。

・簪=卒業後、しばらくは楯無の手伝いをしていたが後に独立して作家に。現在は、自分たちの体験談を本にしている。現在は、仕事で知り合った数馬と交際中。

・ラウラ=軍に戻った後、試験管ベイビーの取り扱いについての改善などに取り組み、軍の内部の組織改革に貢献。その後、一緒に活動していた男性と結婚。退役し、現在は二児の母親になっている。千冬が出演している「デジタル戦隊デジレンジャー」は彼女の家族では大人気のようだ。

・シャルロット=両親とデジタルワールドで復興作業を終えた後にファッション企業を立ち上げる。スポンサーにはセシリアも加わっており、順調のようだ。

・楯無=実家で暗部の仕事をしている。現在、見合いをしているがいい相手が見つからない。

・箒=一夏とデジタルワールドの旅を終えた後、彼と共に束の宇宙開発チームに加わり、宇宙開発に携わる。それからすぐに本回で結婚。

・千冬=現在は教職をやめ、特撮で女優をやっている模様(主に特撮での顔出しキャラ)。今だに交際相手を探している。






一様、今回を最終回のイメージで製作しました。

リリモンとの再会シーンのイメージ曲は「鳥人戦隊ジェットマン」のED曲から「こころはタマゴ」。こちらの最終回でもこの曲がフルに流されてかなり印象的な曲です。








次回、ヴリトラモン・ストラトス最終回

「未来(仮)」


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