ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

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今回もゴタゴタ展開です。

事前に注意しますが嫌な方は速攻で引き上げましょう。

それでも言い方はこのままお読みください。

祝UA25000突破!
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虫たちの戦争

昆虫型デジモンの住む森

 

雪山を後にしたヴリトラモンたちはヴァイクモンのすすめでこの昆虫型デジモンが多く生息する森を訪れた。この森はデジタルワールド誕生から長く栄えており種に関係なく多くの昆虫型デジモンが生息している。

 

しかし、この森では異変が起こっていた。

 

ウィルスバスターズを迎え撃つため戦力の増強を求める強行派のリーダー、グランクワガーモン率いるウィルス種の昆虫型デジモンたちと話し合いでどうにか解決しようという穏健派のヘラクルカブテリモン率いるワクチン・データ種デジモンたちにより行われている昆虫型同士の戦いである。

 

「全部隊攻撃開始!何としてもカブテリの馬鹿からスピリットを奪うのだ!」

 

リーダーのグランクワガーモンはそう言いながら大量のクワガーモンを率いて攻撃する。

 

「何としてもスピリットを守るんだ!」

 

ヘラクルカブテリモンも仲間の昆虫型デジモンを率いて応戦をする。両者の戦力は五分五分、その中でリーダー同士の戦いを繰り広げる。

 

「今日と言う今日はスピリットを引き渡してもらうぞ、カブテリモン!」

 

「クワガーモン、お前もいい加減にこの森の他のデジモンに迷惑をかけるな!」

 

二匹の取っ組み合いが始まる。

 

「司令官を助けるんだ!」

 

副官のアトラーカブテリモン(赤)がそう言いながら援護に向かわせる。

 

「貴様の相手は俺だ!」

 

それを阻むオオクワモン。

 

「邪魔だ、ボーンバスター!」

 

アトラーカブテリモンは突進してくる。

 

「なんの、シザーアームズΩ!」

 

両者の攻撃も互角だった。

 

結局この日も決着が着かず両者それぞれの陣営へと戻っていった。そんな中に訪れたヴリトラモン一行であるが彼らを出迎えてくれたのはヘラクルカブテリモンの穏健派だった。彼らはスピリットの回収についての話を聞いてくれた。

 

「・・・・なるほど、つまりイグドラシルの命でこのスピリットを回収を目的にこの地へと。」

 

ヘラクルカブテリモンはそう言うと拠点の奥にしまってあるスピリットを取りに行く。その後姿は何かさみしげに感じた。

 

「・・・彼はどうしてあんなに悲しそうなんだ?」

 

ヴリトラモンが聞くとアトラーカブテリモン(青)が答える。

 

「司令官とグランクワガーモンは昔からの親友同士なんだ。二人ともこの地で生涯を終えたエンシェントビートモン様を尊敬し、この森を守ろうと誓い合ったんだ。それ故に今回のウィルスバスターズへの対応で争うようになっちまったんだ。」

 

「二人とも同じ人物を尊敬してこの森を守ろうとして対立しちゃったということね。」

 

ライラモンは同情するように言う。そこへヘラクルカブテリモンが箱を持って戻ってくる。

 

「これが私達の陣営にある雷のヒューマンスピリットだ。」

 

ヘラクルカブテリモンは、箱から丁寧にスピリットを取り出す。するとヴリトラモンの持つデジヴァイスと共振するかのように光り、デジヴァイスへと吸収されていった。

 

「残りのビーストスピリットはグランクワガーモンが持っている。しかし、問題は彼が聞き入れてくれるかどうかだ。」

 

「そんなに物騒な奴なのか?」

 

ブイモンは気になり聞いてみる。

 

「彼はこの森以外の者たちには警戒心が強いんだ。それ故に聞き入れてくれると思えない。」

 

「じゃあどうするのよ!?」

 

リリモンは聞いてくる。

 

「彼には弟同然に信用しているスティングモンがいる。彼は温厚で話を聞いてくれるし、彼を通して会談に持ち込めばグランクワガーモンと言えど聞いてくれるはずだ。」

 

「でも、誰が伝えるの?向こうへはウィルス種しか入れないんでしょ?」

 

「ウィルスは敵ばかりじゃない。この陣営でも中立の者たちもいる。アトラー(赤)、コカブテリモンを呼んできてくれ。彼なら警戒されずに伝えられるはずだ。」

 

「分かりました。」

 

そう言うとアトラーカブテリモン(赤)はコカブテリモンを呼びに行く。そのとき、一匹のヤンマモンが戻ってきた。

 

「司令官、大変です!グランクワガーモンの陣営にウィルスバスターズが来ています!」

 

「何?もう奴らがこの森へ?」

 

ヘラクルカブテリモンは不安な表情を浮かべ夜空を見つめる。

 

 

 

 

 

 

 

グランクワガーモン陣営

 

「何!?ウィルスバスターズの連中が来ただと!?」

 

グランクワガーモンは驚いた顔で言う。

 

「はい、要求の内容ではスピリットを差し出せばこの森には一切手を出さないと言っています。」

 

部下のフライモンは相手の要求を丁寧に述べる。

 

「グランクワガーモン様、サイバードラモンは私達ウィルス種には血も涙もない連中です。そんな連中の要求を呑むわけにはいきません。やはりここはヘラクルカブテリモン様ともう一度ともに・・・・」

 

近くにいたグランクワガーモンを兄のように慕うスティングモンはウィルスバスターズの要求を呑む前にヘラクルカブテリモンと和解するべきだと言う。

 

「何を言うかスティングモン、グランクワガーモン様は究極体、昆虫型デジモンの頂点に立つ者は二人もいりません。それに相手は所詮完全体と成熟期の集まり、我々が本気を出せばいつでも潰すことができる!グランクワガーモン様、ここは相手の策に乗った振りをして相手の裏をかくのも一手だと思います。」

 

副官のオオクワモンは敢えて策に乗った振りをすると案を挙げる。

 

「うむ、確かに頂点に立つのは一人でいい。しかし、問題は奴がどう出るかだ。フライモン、貴様はサイバードラモンにスピリットは引き渡す。但し、それはヘラクルカブテリモンと決着が着いた後だと伝えとけ。」

 

「グランクワガーモン様!」

 

「スティングモン、もう奴と俺はもう戻れない所まで来ているのだ。奴の考えではこの森のデジモンは全滅する。」

 

グランクワガーモンは険しそうに言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グランクワガーモンの陣営外

 

スティングモンは頭を抱えながら木の上に座っていた。

 

「どうしてだ・・・ウィルスバスターズなんて信用してはいけないのに・・・。オオクワモンめ、何か企んでいるようにしか思えない。」

 

スティングモンは考え事をする。

 

オオクワモンはグランクワガーモンにクワガーモンの時からついていた。しかし、自己中心の性格のためいつも隙があればグランクワガーモンを倒してリーダーになろうという野心を持っていた。しかし、実力で敵うはずがなくいつも返り討ちにされ、あきらめたと考えていた。だが、ウィルスバスターズがウィルス種である自分たちに手を出さないとは考えづらい。

 

「何かあるはずだ。オオクワモンの考え方からして、まだ実力の分からないサイバードラモンと手を組むなどとても怪しい・・・何かきっと・・・」

 

「スティングモンさん。」

 

「!?」

 

後ろから声が聞こえたためスティングモンは腕からスパイクを展開し構える。

 

「ま、待ってください!僕です~!」

 

林の中から小さい角を生やした昆虫型デジモンが出てくる。

 

「君はコカブテリモンじゃないか!」

 

スティングモンはすぐにスパイクを戻す。

 

「司令官の命令で会いに来たんです。」

 

「ヘラクルカブテリモン様から?」

 

「僕たちの陣営にイグドラシルの指令でスピリットを回収している人たちが来たんです。でも、もう一つはグランクワガーモン様が持っているからなんとか話し合いをするためにスティングモンさんに何とか言ってもらえるように頼みに来たんです。」

 

「そうだったのか・・・。でも今になってはどうにもならないんだ。」

 

スティングモンは残念そうに今日ウィルスバスターズとの交渉が決まったことを伝える。コカブテリモンはかなり驚いた顔をしていたがすぐに落ち着いた。

 

「すぐにヘラクルカブテリモン様にこのことを伝えてくれ。ウィルスバスターズが動き出したらこの森は全滅してしまうのかもしれない。」

 

「わ、分かったです!すぐに司令官に・・・・」

 

「おっと、そうはいかんぞヘラクルのとこのガキが。」

 

コカブテリモンは後ろを振り向くとそこにはオオクワモンが部下のクワガーモンで包囲をしていた。

 

「まさか、スティングモンがヘラクルの陣営と内通していたとはな。これは万死に値することだぞ?」

 

「オオクワモン、貴様何を企んでいる!グランクワガーモン様にあんなことを言って。」

 

オオクワモンは笑いながら答える。

 

「おめでたい奴だな、俺があんな奴の所にいつまでもいると思っているのか?俺はこれを機に昆虫型デジモンの頂点に立つのさ。」

 

「貴様は・・・・この森を・・・・エンシェントビートモン様のこの森がどうなってもいいとでもいうのか!」

 

「なあに、森なら他にもあるし、そこを新たな拠点にすればいい。だがリーダーは二人もいらない。貴様には消えてもらうぞ、俺の企みを聞いちまったんだからな。」

 

そう言うとオオクワモンはクワガーモンたちと一斉に二人に襲い掛かる。スティングモンは両腕のスパイクを展開し応戦する。

 

「コカブテリモン、ここは私に任せて行くんだ!このことを早くヘラクルカブテリモン様に!」

 

「わ、分かったです!」

 

コカブテリモンは追わてて逃げていく。他のクワガーモンが追跡しようとするがスティングモンがそれを阻む。

 

「スパイキングフィニッシュ!」

 

スティングモンは両腕のスパイクをクワガーモンに突き刺し、一気に葬る。

 

「馬鹿め、その技は一時的に動きが取れなくなることを忘れたか!シザーアームズΩ!」

 

「なっ!」

 

オオクワモンの鋏によりスティングモンは上下半身真っ二つになり、谷底へ落下していく。

 

「あの怪我ならもう助からねえな。グランクワガーモンには正当防衛と言えば問題ないだろう、裏切ったというのは事実だしな。」

 

オオクワモンは笑みを浮かべその場を後にしていく。その光景を黒いマスクとレザースーツを身に着けたライダーが静かに見ていた。

 

 

 

 

 

 

 




今回の技
ボーンバスター=アトラーカブテリモン
シザーアームズΩ=オオクワモン
スパイキングフィニッシュ=スティングモン

現在の所、順調に物語を進めていますが背景がわかりづらいことに関しては本当に申し訳ございません。しかし、書くのも大変ですので大目に見て下さい。

この調子だと後、十話近くかかるかもしれませんがIS編を待っている方はどうかお待ちください。

それでは次回もまた。
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