デジタルワールドでの戦いを書きたかったけど戦闘描写がどうも微妙な出来です。
ちなみにこの時点ではまだヴリトラモンと名乗っていません。
問題点が多いので気にいらない方は戻ることをお勧めします。
俺がこの世界に生まれてから数カ月・・・・。
旅をして少しながら分かったことがあった。
この世界はデジタルワールドと言う世界で俺たちはデジタルモンスター、すなわちデジモンだということ。
そして、そのデジモンはデータの集合体のような存在であること。
そして俺には名がない。織斑一夏でなくなった日から俺は「名無し」のままだ。
とある町のレストラン
「・・・・・あのお客さん?」
レストランのオーナーのデジタマモンは茶色の薄汚れたマントで全身を隠しているデジモンに言う。
「・・・・・なんだ?」
「アンタ、本当に金持ってんの?払えないなら・・・・!」
マントに隠れて見えない顔の辺りから殺気のある眼差しがデジタマモンを睨む。思わず彼は体が震えた。デジモンはさっさと金貨を渡す。
「これじゃあ足りないか?」
「い、いえ!十分です!すぐにお持ちするので!」
デジタマモンは逃げるように離れて行く。
「この世界に来てからもう数か月か・・・・。」
届いた料理を食べながら一夏は考える。この世界に来てからずいぶん経ったが分からないことがいくつもある。それは自分の名だ。デジモンのほとんどは同じ種類の個体が存在し、必ず名前がある。しかし、自分はどうだろうか?自分の同族は今のところ見つからない。それ故にまだ名無しのままだ。
「この世界で俺は独りぼっちなんだろうな。」
寂しそうに溜息を吐く。
そのとき店に騒がしい声が聞こえた。
「おい、親父!邪魔するぜ!」
黄緑色の鬼の様なデジモンが複数の部下を連れて店に入ってくる。親玉のデジモンはオーガモン、戦うことだけが生きがいのデジモンである。部下たちはゴブリモンでどれもろくな面をしていない。
「また、アンタたちか。頼むからもう少し静かに入ってきてくれんのかね?」
デジタマモンは呆れた顔で言う。実はこのオーガモン、部下たちとよくこの店に来るのだ。
「うるせえな、俺たちがどう来ようが関係ねえだろ。それよりもちょっとひと暴れしてきて喉乾いてんだ。なんかうまい酒をくれよ。」
「やれやれ。」
そう言うとデジタマモンは酒を取りに店の奥に行く。
「あ、見てくだせえ親分!いつも親分が座る席に誰か座っていまっせ!」
部下のゴブリモンの一体が一夏を指さす。
「何!?俺様の特等席に座るとは言い度胸してんじゃねえか!」
オーガモンは一夏に近寄る。
「ようようお前!俺様の席に座るとは随分失礼なことしてくれんじゃねえか!」
「そうだそうだ!親分の席に座るなんて十年早えぜ!」
オーガモンに合わせてゴブリモンたちは一斉に言う。それに対して一夏はこう言いかえしてきた。
「別に俺は先に来て座っているだけだ。それに席なら他にもあるだろ?なぜ他の席に座ろうとしない?」
「何!」
「親分、コイツきっとよそ者ですよ。だから親分見てもビビらないんスよ。」
「そうかそうか。んじゃ、教えてやる。俺はオーガモン、この辺を縄張りのしている者よ!」
「そして俺たちはその子分だ!」
自慢げに言うオーガモンたちに対して一夏は黙っていた。そのせいかオーガモンたちは余計に苛立つ。
「おい!どうなんだよ!なんか言ったらどうなんだ!」
「てめえ、こんなきたねえもん着て顔隠さねえで面見せやがれ!」
ゴブリモンが一夏のマントを取ろうとする。すると一夏は反射的にゴブリモンの腕を押さえて捻る。
「触るな。」
「あだだだだだだだだ!」
ゴブリモンは慌てて離れる。
「てめえ!よくも俺の子分を!」
「親分、やっちまいやしょう!」
ゴブリモンたちは一斉に棍棒を持ち構える。一夏も立つと身構える。
「待て!店で暴れるのはやめんかい!」
酒を持って戻ってきたデジタマモンは慌てて止める。
「くそう、表で勝負だ。大人しくしていればいいものを。」
「・・・・・・」
一夏も黙って表に出る。
レストランの前
一夏は店の前に出るとオーガモンたちは散らばりながら包囲する。
「・・・・・一対一の勝負じゃないのか?」
「バ~カ!テメエごとき俺の出る幕じゃねえ!野郎共、やっちまいな!」
「ひゃっは~~~~~~!」
ゴブリモンたちは一斉に飛びかかる。一夏は舌打ちした後、的確に攻撃を避けてゴブリモンたちの急所を攻撃する。ゴブリモンたちは最初の内は抵抗するもののあっという間に動く者はいなくなってしまった。
「後はお前だけだぞ。」
「この野郎、なめんじゃねえぞ!」
オーガモンは棍棒を振り回しながら一夏に迫る。彼も同様に避けていくがゴブリモンよりも上級なこともあり、避ける間に身に付けていたマントがボロボロになっていく。
「くっ。」
一夏も反撃を開始して格闘戦に入る。お互いが打ちあった後、距離を取ろうと下がるがこれがオーガモンの狙いだった。
「覇王拳!」
「何!?」
後ろが行き止まりだったため一夏に攻撃が直撃する。
「ハハハハハハ!ざまあ見ろ!さあて、あのぼろきれを剥いでテメエの情けねえ面を拝ませて・・・・・!」
そのとき鋭い爪の生えた腕がオーガモンの頭を掴んだ。
「グルルルルル・・・・・」
その先にはマントをとり、目が殺気に満ちた竜人型デジモンが爪を尖らせていた。
「な、なんだお前!?」
「俺の姿を見たからにはお前も俺の餌だ。」
「え、餌?」
オーガモンの頭を掴んだ腕の力が強まる。
「痛でででで!」
オーガモンは苦しみながら抵抗するが一夏の体はビクともしない。力はさらに強まる。
「ま、待て!こうしようぜ!お前に好きなものをやる。だから命だけは勘弁してくれ!」
「・・・・・・・」
「どうだ!?」
一夏はしばらく黙っていたが返ってきた言葉は残酷だった。
「欲しいものなどない。強いて言えばお前のデータぐらいだな。」
「な、俺の!?」
「死ね。」
一夏の腕はオーガモンの体を貫いた。動かなくなったオーガモンの体は分解をし始め、分解されて生まれた粒子は一夏の体へと取り込まれる。同時に倒れていたゴブリモンたちも同じ現象が起こり、一夏の体へと取り込まれていく。
「この世で必要なのは強さ。デジモンを倒してそのデータを取り込めばその分強くなる。そして、すべてとは言わないがその技も受け継がれる。」
一夏は目の前にあった木に向かって拳を突き出す。すると衝撃波で木は一瞬で折れた。
「覇王拳か、悪くないな。」
「あ、あわわわ・・・・・」
偶然近くで見ていたデジタマモンは思わず腰を抜かす。一夏はデジタマモンの方を振り向く。
「い、命だけは!」
「心配するな、何もしていないアンタにはなにもしない。」
一夏はそう言うとマントを身に付け直してその場を後にした。
「あ、アンタ名は!?」
「・・・・・・」
一夏は後ろを振り向きこう言った。
「名前などない。」
そう言うとすぐに後ろを振り向き立ち去っていった。
俺には名前がない。
でも、そんなことはどうでもいい。
俺に必要なのは強さだ。
誰にも負けない強さ。
もう誰にも負けたくない。
もう「出来損ない」と言われたくない。
でも、俺は何のために強くなるんだ?
何のために・・・・。
俺はそんなことを考えながら今日も見知らぬデジタルワールドを旅する。
この時点での一夏(ヴリトラモン)の設定
種族
ハイブリット体
能力
倒した相手のデータをロードし、強くなる(これはテイマーズの倒したデジモンをロードするというものを採用しました)。
必殺技
オリジナル同様
性格
この時点では転生した影響で普段は無口なことが多い。
現時点ではこんな感じです。また、しばらくは「放浪編」みたいな感じになると思います。次回は未定。