ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

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今回はゴーレム戦です。
ちなみに楯無さんの出番がほとんどなかったので少し出しました。

事前に言いますが気に入らない方は読む前の引き上げましょう。

それでもいい方はこのままお読みください。

祝!UA51,000突破!


三大進化!謎の襲撃者

 

簪と別れた後一夏は夕食の買い足しを済ませ寮に戻る途中だった。そんな一夏の後ろをコソコソ追いかけている少女がいた。彼女は一夏が通路の角を通り過ぎると物陰から出てきて後を追う。

 

「何してるんですか生徒会長。」

 

「きゃあ!」

 

角を曲がろうとしたら一夏が立っていたので彼女は思わず叫んでしまった。

 

「い、いきなりびっくりするじゃないのよ!?」

 

「大体生徒会長が一人の生徒を尾行している時点でアウトですよ。」

 

「な、なんでそこまで分かっているのよ?」

 

生徒会長、更識楯無は思わず動揺しながらも聞く。

 

「俺は少し勘が鋭いもんでね。それと出してください。」

 

「はあ?」

 

「アリーナの方でも見てたんでしょ?トコモンやチビのことも。」

 

「え!?ええ・・・っとその・・・・」

 

楯無は冷や汗を掻いて誤魔化そうとする。

 

「どうしたんです?あの二匹を見て驚かないということはあなたにもパートナーがいるのでしょ?」

 

「あ~!私まだ生徒会の仕事が残っていたの忘れていたわ!じゃあ私はこれで。」

 

楯無は脱兎の如くその場から去ろうとする。

 

「あ、後先輩。」

 

「え?」

 

「妹さんと仲が悪いなら自分から手を差し伸べた方が効果的ですよ。」

 

「・・・・・ど、どうもありがとう・・・。」

 

楯無はそれを聞くとすぐさま走り去っていくのであった。

 

(あの先輩から発せられた妙なプレッシャー・・・・・ひょっとしたらかなり上位のデジモンなのかもしれないな・・・・)

 

一夏は僅かに感じた気配から楯無もデジモンの事を知っていると直感した。一方の楯無は

 

「・・・・・・そう言えばあの子、どうして私の事を知っていたのかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴の宣戦布告から数日後のアリーナ

 

「いよいよこの日が来たわね一夏!」

 

鈴は専用機「甲龍」を身に纏い炎龍を身に纏う一夏と対峙する。

 

「まさか初戦からお前とやり合うことになるとはな。でも手加減する気はないぜ?」

 

「それはこっちのセリフよ!私が身に付けた力を見せてあげる!」

 

試合開始のブザーが鳴る。両者ともに構えを取りながら動きを伺う。

 

「私から行かせてもらうよ!」

 

鈴は近接武器「双天牙月」を展開し、一夏に接近する。一夏は応戦するべく炎龍のブレードを展開し、双天牙月を受け止める。そして、距離を置いた後小型のレーザーライフルを発射する。甲龍はすぐに回避行動に移るが何発か命中する。

 

「やるねえ!だったらこれはどう?」

 

(空気の流れに変化が・・・・まさか衝撃砲って奴か!)

 

一夏はすぐに回避行動に移る。それでも掠ったのか体に若干ながらの衝撃が走った。

 

「あ、危ねえ・・・」

 

「え?見えない龍咆を避けた!?」

 

切り札ともいうべき「龍咆」を避けられたことに鈴は思わず驚く。

 

「あれが衝撃砲って奴か。だったら俺は電撃砲だ。」

 

「電撃砲?」

 

一夏は構えを取ると翼がバチバチと音を出し始める。そして頭上に電気を帯びた球体のような物が形成されていく。

 

「な、なんかすごくやばい感じなんだけど・・・・」

 

「電撃砲、発射!」

 

炎龍の頭上から電撃砲が鈴に向かって発射していく。鈴は回避をしようとするが電気の弾は追いかけてくるように鈴の後を追う。

 

「え~!な、なんで付いて来るのよ!?」

 

そう言っている間に甲龍に着弾。体に予想以上の痺れが起き、シールドエネルギーが一気に削られる。

 

「ま、不味い・・・・あんなの何発も撃たれたらこっちが先にやられちゃう・・・・(汗)。」

 

「どうした?さっきので諦めちまったのか?」

 

「んなわけないでしょ!これからが本当の見せ場よ!」

 

鈴は戦術を変え再び双天牙月を持つ。

 

「そうこなくちゃあ面白くない。俺も本気で行くぜ!」

 

一夏も炎龍のブレードを再展開し構える。

 

「行くよ一夏!」

 

「来い!」

 

鈴はある程度様子を見ると一夏に急接近する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのときだった。二人の間に一筋のレーザーが降り、何かがシールドをぶち破ってアリーナに落下してきた。

 

「何?」

 

「何なのよ、いきなり!?」

 

アリーナの土煙のせいで姿は隠してしまっているが二人とも侵入者の反応を捉えた。

 

「どうやらサプライズってレベルでもなさそうだな。」

 

土煙が晴れるとそこには一夏の炎龍と同様の全身装甲で大きな腕が特徴的な機械兵士と言ってもおかしくないISの姿があった。ISはあちこちから霧状のガスを散布しアリーナの状況は客席からでは確認できなくなった。

 

「ちょっと、ちょっと誰よアンタ!人の勝負を邪魔しに来て!どこの所属・・・・」

 

「避けろ鈴!」

 

一夏は咄嗟に鈴を掴んで距離を取る。無言のISは鈴のいた場所に向かってレーザーを撃った。一瞬でも遅ければ鈴が餌食になる所だった。

 

「あ、ありがとう一夏。」

 

「しっかし、あの威力は恐ろしいもんだ。これだとアリーナのシールドバリアが持たないぞ。」

 

二人に通信が入る。管制室にいる真耶からだった。

 

『織斑君、凰さんすぐに避難してください!』

 

「そんなこと言ったって山田先生、そいつは難しいぜ。どうやらこいつは俺たちをロックしているようだ。」

 

一夏が言っているように敵は既に一夏と鈴をダーゲットに定めていた。ガスの影響か真耶からの通信が途絶えて応答がない。

 

「鈴、お前は一般生徒の避難に回ってくれ。」

 

「な、何言ってんのよ!一夏一人で・・・・」

 

言いかけた鈴に一夏はデジヴァイスを見せる。

 

「幸いこのガスで客席からじゃ俺たちの姿は見えない。俺とチビで時間を稼ぐ。お前は壁をぶち壊してでも生徒たちを避難させるんだ。その後テリアモンと一緒に来い。客席の友達に預けているんだろ?」

 

そう言われると鈴は何も言えなくなる。

 

「恐らくアリーナ入り口のドアもロックされて出れなくなっているはずだ。お前の龍咆の出番だぜ?」

 

「しょうがないね・・・・分かったわよ!無理はしないようにね!」

 

そう言うと鈴は客席の方へと向かう。それを確認した一夏はデジヴァイスからブイモンを出す。

 

「行くぞチビ、アーマー進化だ。」

 

「分かった!」

 

デジヴァイスからデジメンタルが出現しブイモンと接触する。

 

「ブイモン、アーマー進化!勇気の炎、フレイドラモン!」

 

ブイモンはフレイドラモンに進化し、敵へと向かって行く。

 

「上級生の応援が来るまで時間を稼ぐ!いいな!」

 

一夏も両腕のブレードを展開して向かって行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

???

 

「ようやく戦えるわね坊や。」

 

束のラボでバイザーを付け無人IS「ゴーレム」を操作するベルスターモンは笑いながら言う。

 

「ベルちゃん、飽くまでもデータ収集だから程々にね~。」

 

「はいはい。ある程度戦ったら引き返すわよ。」

 

隣でまた何やらの設計を行っている束に言われながらもベルスターモンはゴーレムを操作する。

 

「デジタルワールドで身に付けた実力の拝見と行かせてもらいましょうかね・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ客席

 

「みんな、早くここから逃げて!」

 

鈴はロックが掛かっていたドアを甲龍の龍咆で無理やり破壊し、生徒たちを誘導する。その中には箒も入っていた。

 

『箒、どうするの?』

 

「一夏が一人で戦っているんだ。私達も加勢するぞ!」

 

箒はアリーナから一旦出た後、第一ピットの方へと行き、そこでアグモンを出す。

 

「アグモン、進化だ。」

 

「久しぶりだね、こういうのも。」

 

「今回は二段階進化で行くぞ。」

 

箒はデジヴァイスをかざす。デジヴァイスから光が発し、アグモンに当たる。

 

「アグモン進化・・・・」

 

アグモンの形状が変化し始める。体が巨大化し、頭部は角が生えた兜のような表皮が加わり、体のあちこちから突起物が形成され攻撃的な外見に変化する。

 

「ジオグレイモン!」

 

「ジオグレイモン、超進化・・・・・」

 

ジオグレイモンから更に形状が変化し、機械的な翼が展開され頭部も機械的な物に変化し、右腕の巨大な砲塔が追加された。

 

「ライズグレイモン!!」

 

「急いで一夏を助けに行くぞ!」

 

「分かった!」

 

ライズグレイモンは箒を背中に乗せるとアリーナの方へと飛んで行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ

 

「うわあ!」

 

フレイドラモンはゴーレムの体当たりで壁に激突し、ブイモンへ退化してしまう。

 

「無人のくせにここまでの実力だとはな。流石にこのままじゃ劣勢だな・・・・」

 

一夏は厳しいそうにゴーレムを見る。このままでは炎龍が活動限界を迎えるのも時間の問題だ。

 

「残りは本来の姿に戻って戦うしか・・・・」

 

ゴーレムは再び一夏に目標を定めて突撃してくる。

 

「くっ!止むを得んか!」

 

一夏はブレードを展開し構える。そのときアリーナの壁を破壊して何かがゴーレムに激突した。ゴーレムは勢いよく壁にぶつかる。

 

「一体何が・・・・」

 

「一夏!」

 

一夏は振り向くとそこにはライズグレイモンに乗った箒の姿があった。

 

「箒!お前な・・・・」

 

「こんなことをしても迷惑なのはわかっている。でも、どうしても心配になって・・・・」

 

箒は申し訳なさそうに謝罪する。

 

「全く、そういう無茶なところは昔とちっとも変わらないな。」

 

「一夏~!」

 

そこへテリアモンを乗せた鈴が駆けつける。

 

「避難は終わったのか?」

 

「うん、もうすぐ上級生たちが応援に来るって。」

 

「だったら話が早い。」

 

一夏はゴーレムの方へと向き直る。

 

「先輩たちが来る前にコイツを片付けるぞ!」

 

そう言った直後、一夏のデジヴァイスが発光し出す。

 

「どうやらアイツも本格的な進化の時が来たようだな・・・・チビ!まだ戦えるか!?」

 

一夏は下で倒れているブイモンに声を掛ける。ブイモンは起き上がるとVサインを送る。

 

「いつでもOKだよ兄貴!」

 

「よし、進化だチビ!」

 

「私達も行くよテリアモン!」

 

「分かった!」

 

一夏と鈴はデジヴァイスを掲げると進化が開始する。

 

「ブイモン、進化!」

 

「テリアモン、進化!」

 

二体の形状は変化をし始め、一体は翼が生え、体が一回り大きい竜の姿の形に、もう一方は両腕がガトリングでジーンズを履いた獣人型へと変化する。

 

「エクスブイモン!」

 

「ガルゴモン!」

 

 

今、ゴーレムの目の前に三体のデジモンが立ちはだかった。

 

 

 

 

 

 

 




次回はゴーレム戦の続きから始まりますがメインがシャルルとラウラ転校の話になります。

ちなみにブイモンは当初ブイドラモンの予定にしていましたがデータを調べたうえでテレビ出演の経験があるエクスブイモンに変更しました。ライズグレイモンは箒とアグモンが共に過ごした六年間で進化できるようになったという設定です。ゴーレムは設定上原作よりも強いです(これは束のラボにいるベルスターモンの動きをトレースしている影響でもある)。

次回は後始末及びシャルル、ラウラ登場!

え?楯無のパートナー?

まだ秘密です。

それではまた次回。
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