ヴリトラモン・ストラトス   作:赤バンブル

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今回はいろいろ場面展開が多いので分かりにくいと思います。

事前に書きますが気に入らない場合は途中からでもいいから引き上げましょう。

それでも結構な人はこのままお進みください。


様々な心境

グラウンド

 

「全員揃ったようだな。それでは本日より格闘、および射撃を含む実戦訓練を開始する!」

 

千冬は授業の内容を説明する。そんな中一夏は箒、鈴と共に何かを小声で話していた。

 

「じゃあ、四組にもデジモンを知っている奴がいるのか?」

 

「ああ、それとその姉である更識生徒会長はまだ見ていないがおそらく俺たち以上のデジモンを連れている可能性がある。」

 

「でもさ、それを知ってどうするの?」

 

「まだ把握はできていないがこの間の事件のようなことがいつ起こるか分からないからな。一応連携できるようにしておいたほうがいいだろう?」

 

「確かにアグモン達だけだと限界があるしな・・・。」

 

箒は納得したように言う。

 

「簪には夕食のとき俺から言って合流させる。内気だからあまり苛めるなよ?特に箒はあまり強く言うなよ?」

 

「わ、私だってもう昔みたいなことはしない!」

 

「とか言っちゃってさ、この間言われてたんじゃないの?」

 

「むむむ・・・・」

 

鈴に言われて箒は何も言えなくなってしまった。そのとき丁度千冬の説明が終わった。

 

「では私が指名した二人に模擬戦をしてもらう。オルコット、凰は前に出ろ!」

 

「「はい。」」

 

二人は千冬に言われて前に出る。

 

「私の相手はセシリアってことね!」

 

「負けませんわよ!」

 

「落ち着け、お前たちの対戦相手は・・・・・」

 

「きゃあああ~~~~~退いてください!!!」

 

千冬の言葉を誰かの悲鳴が遮った。生徒たちが上空を見るとそこにはIS「ラファール・リヴァイヴ」を装着した真耶が落下してきていた。それもよりによって一夏たちの真上だった。生徒たちは慌てて逃げ出すが一夏はすぐに炎龍を展開し、受け止めた。

 

「あ、ありがとうございます・・・。」

 

「気をつけて下さいよ山田先生。一歩間違えれば骨折はしていたぜ。」

 

一夏は真耶を降ろした後すぐに炎龍を解除して生徒たちの所へと戻った。

 

「・・・・・ご、ごほん。お前たち二人にはこれから山田先生と模擬戦を実演してもらう。二人とも、山田先生はこんな感じだが、これでも元日本代表候補生だった優秀な人だ。あまり甘く見るなよ。」

 

「「・・・・はい!」」

 

真耶の登場の仕方に沈黙した千冬であったがそう言うと、二人は気を引き締めて返事を返す。

 

 

 

そして三人による模擬戦が始まった。

 

 

 

模擬戦中に千冬がシャルルに真耶が使っているIS『ラファール・リヴァイヴ』について説明するように命じると、シャルルは丁寧に皆に聞こえるように説明し始めた。

 

 

結果はセシリアと鈴のチームワークの悪さもあり真耶の勝利に終わった。二人のコンビネーションは最悪な物であり、真耶はそれを的確に見極めて反撃し、二人は同時に倒されてしまった。

 

「まぁ、今の奴らではこんなものか。諸君もこれで教員の実力は理解出来ただろう。以後は敬意を持って接するように。」

 

模擬戦が終わった後は実際に訓練機を用いての歩行訓練などを行い授業は終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休み

 

「あっ、織斑君。ちょっといいかな?」

 

昼食を終えた後、一夏はシャルルに呼び止められる。

 

「ん?なんだデュノア?」

 

「よ、良かったら、この後、僕と模擬戦しないかい?」

 

「いいぜ。別にすることは特にねえし。」

 

 

 

 

 

 

 

放課後アリーナ

 

「つ、強いね。織斑君・・・・」

 

「まあな、デュノアもやるじゃないか。」

 

「ラピッド・スイッチで逆転できると思ったんだけどな・・・」

 

結果は一夏の勝ちでシャルルはちょっと落ち込んでいた。ちなみにアリーナには鈴、セシリアが見学に来ていた(箒は行く前に真耶に呼び出されてこれなかった)。

 

「よし、一夏。今度は私と勝負よ!」

 

鈴は甲龍を装着し一夏の前に立つ。

 

「おいおい、連続でやるなんて反則だぜ?」

 

「誤魔化したって無駄よ!今度こそリベンジ・・・・・」

 

「敵同士で仲良しごっことはな、反吐が出る。」

 

「「!?」」

 

一夏と鈴は声をした方を向く。そこには黒いISをまとったラウラ・ボーデヴィッヒが立っていた。

 

「な、何よ!?あのISは!?」

 

鈴は驚きながら見る。

 

「アイツは確かドイツの最新型・・・・まだ完成していないはずだが・・・・」

 

一夏は驚きながらもラウラの専用機「シュヴァルツェア・レーゲン」を見る。

 

「織斑一夏、私と戦え。」

 

「何故だ?」

 

「何故も何もない。貴様の存在が教官の弱点となり、弱くしている!だからこそ、消えてもらう!」

 

「ちょっとアンタ!一夏に向かってその態度は何よ!」

 

ラウラの暴言に鈴は思わず怒る。

 

「断ると言ったらどうする?」

 

「そのときは私から仕掛けるまでだ!」

 

「調子に乗っちゃって!それなら私が相手になるわ!」

 

鈴はすぐさま龍咆を発射する。ラウラは余裕の態勢で避けようとしなかった。

 

「どうしたの?怖くなって体が動かなくなっちゃった?」

 

「その程度の攻撃避けるまでもない。」

 

ラウラは手を翳す。すると龍咆は彼女に当たることなく無力化してしまった。

 

「あり!?どうなってんの!?」

 

鈴は思わず驚く。

 

「コイツはお返しだ。」

 

ラウラはレールカノンを放つ。

 

「きゃあ!!」

 

鈴は命中し、後ろに吹き飛ばされる。

 

「貴様!」

 

炎龍を纏った一夏はラウラを睨み付ける。

 

「どうだ?やっとやる気になった・・・・」

 

「いい加減にしろよ小娘が。」

 

ラウラは呆気にとられた。さっきまで前方にいたはずの一夏が一瞬にして背後に回っている。そして、レールカノンを素手で捻じ曲げている。

 

(なんなんだこの殺気は!?さっきの奴が出したとは思えないものだ。それも一瞬にして私の背後に回るなど・・・・)

 

さっきまでの威勢を忘れ、ラウラの頭は恐怖に支配されていた。一夏から発する殺気はただ物ではない。まるで蛇に睨まれて動けなくなった蛙のようなものだった。当然蛙は自分で蛇は一夏だ。今の自分はまさに逃げることのできない獲物同然だった。

 

『お前たち一体何をしている!』

 

そのときアリーナのスピーカーから千冬の声が響いてくる。その声を聞いてラウラは我に返ったのかISを解除してアリーナから出て行き、それを確認した一夏も炎龍を解除した。さすがにこのまま特訓(別の意味で)を続けても意味がないと全員が思い、今日はそのまま解散となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ううう・・・・・・」

 

「箒、そう落ち込むなよ。」

 

「だけど・・・・だけど・・・・・」

 

箒は落ち込みながら言う。実はと言うとシャルルが転校してきたことにより同性である一夏と同室にしたほうがいいという判断で箒は別の部屋に移動することになったのだ。

 

「僕もブイモンたちと一緒だから安心してベットの上で寝れたのにな~。」

 

アグモンは残念そうに言う。

 

「そう二人そろって落ち込むな。まあ、やりづらくはなると思うがしばらくすれば慣れてくる。それまでの辛抱だ。」

 

「一夏も気をつけろよ。私はアグモンと一緒にいたからそこまで驚かなかったけど、お前の正体を知ったら誰もがびっくりするだろうからな。」

 

「わかっている。じゃあ、また明日な。」

 

そう言い一夏は自分の部屋へと行く。

 

「はあ、箒の時は異性で戸惑ったが今度は恥ずかしがり屋と同室か。全く苦労をするぜ。」

 

一夏は部屋のドアに手を掛けようとする。しかし、その直後後ろから誰がか自分を見ているような気がした。一夏は後ろを振り向いてみるがそこには誰もいない。

 

(なんだ?一瞬確かに誰かがいたような気がしたんだが・・・・・)

 

一夏はそう思いながらも部屋に入っていった。そのすぐ後にレナモンが現れじっとしていた。

 

「私がいることに気づくとは・・・・・・奴は本当に人間なのか?」

 

レナモンはそう言いながらもすぐにその場へと消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウラの部屋

 

「くそ!なぜ教官はあそこまで私を拒むんだ!」

 

ラウラは悔しそうに机を叩く。一夏との一件の後、彼女は千冬にドイツ軍に戻ってきてほしいと懇願したのだが学園を侮辱するような発言から逆に千冬の逆鱗に触れただけだった。

 

「そもそもアイツ(一夏)は何なんだ!私は教官に直接鍛えてもらったんだぞ!奴よりも上のはずなんだ!なのに奴に手も足も出ないなんて・・・・・」

 

騒いでいることもあり同室の生徒は怖がって外出しており、部屋にはラウラ一人しかいない。ただ一匹毛皮を被った黒い生き物がいるが。

 

「くそ・・・」

 

「ねえ、ラウラ。怒る気持ちはわかるけどそんなに怒っていたら疲れちゃうよ?」

 

黒い毛皮を被った生き物ガブモンはそう言いながらラウラのために作ったのか食事を盆の上に乗せて持ってくる。

 

「うるさい!お前に何がわかる!」

 

「でも、怒っても何も始まらないよ?先生だってラウラのことをきっと自分の大事な生徒だと思っているよ。だから少し落ち着いて・・・・」

 

「先生じゃない!教官だ!」

 

「うわあ!」

 

怒った勢いでラウラはガブモンを突き飛ばす。ガブモンが持っていた盆は床に落ちて食事も滅茶苦茶になってしまった。

 

「お前がいるだけで目障りだ!さっさと私の前から消え失せろ!」

 

「ご、ゴメン・・・・・」

 

ガブモンは落ち込みながら割れた食器を拾い片付ける。

 

(やっぱりラウラは俺のことが嫌いなのかな・・・・・・いつまでも進化できなくて役にも立たない俺が・・・・)

 

ガブモンは食器を片付けてラウラに気づかれないようにこっそりと部屋から出る。

 

「・・・・・・さようなら、ラウラ。」

 

ガブモンは泣き顔でラウラの部屋の前から去って行く。幸い生徒のほとんどが夕食で部屋を開けているためガブモンを見る者はいなかったがただ一人、そんなガブモンの姿を見ている者がいた。目も鼻もないあの顔が。

 

「ガブモン・・・・・精神的に追い詰められていて実に丁度いいサンプルですね~。あのお方の言う通りこのプログラムのテストにはもってこいの実験材料です。」

 

メルキューレモンは笑いながら悟られぬようにすぐに姿を消していった。

 




ここでパートナー紹介

ガブモン(黒)(成長期・爬虫類型・ウィルス種)

ラウラのパートナーデジモン。いつまでも進化しない自分を情けなく思いとラウラにとっては自分は邪魔と思ってしまい彼女の前から去ってしまう。意外に手先が器用で家事などもできる。黒くなってしまったのはおそらく彼の心の闇から。

次回はシャルルの回・・・・・の予定。

それではまた。
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