気に入らない方はここから先どうなるか分からないので気をつけましょう。
???
「これが祖父が残していったものです。」
いつ頃の夢だろうか?私は啓人の墓に行った後、昔の知人と名乗って遺族を尋ねに行った。そのとき私は啓人の孫と名乗る女性からある機器を受け取った。それは啓人のデジヴァイスだった。
「これを啓人が?」
「祖父は良く私に話してくれました。ギルモンは今でも自分のかけがえのない友達だって。例え今は会えなくてもこれがあるからギルモンと繋がっているって。」
女性は私に様々なことを教えてくれた。啓人は私と別れた後もいつか会えると信じていたと言う。それは年をとっても変えることなく信じ続けていた。話によれば「ギルモンに会うためなら百歳越えても待っている!」と笑いながら話していたと言っていた。
「でも、祖父は自分の最後がわかった時にこれを私に渡して言いました。ギルモンはきっと会いに来る。私はもうダメだけど渡したらこう言えと。」
「その言葉は?」
「『僕たちはずっと繋がっている。だからこれを僕だと思って大切に持っていてほしい。僕はいつまでも君の隣にいるよ。』と。」
「啓人・・・・・」
私は女性からデジヴァイスを受け取った。もはや何も動いてはいなかったが何かを感じさせられた。啓人は私の中で生き続けている。たとえ昔みたいに話すことができなくてもすぐそばで見ている。
そう・・・・・これがあったから私はロイヤルナイツとしてここまでやってこられたのだ。私がそう思うと夢の風景は消え、目の前に啓人が現れる。あの頃の姿のままで。啓人はにっこりと言う。
「・・・・行くんだね。」
「ああ、私にはやり残したことがある。」
「ギルモンならきっとできるよ。僕たちは今までいろんなことを潜り抜けてきたんだから。」
「啓人・・・」
「僕はギルモンのそばにずっといるよ。ずっと・・・・」
啓人は私の目の前から消えていった。
「ありがとう、啓人。」
私も早く行かなくては・・・・・
吾輩は猫である(まだ名がない)通信室
『・・・・・・そう、束は逝ったのね。』
「はい。」
『辛いことでしょうけれどあなたもまだやらなくてはいけないことがあるわ。それだけはわかってちょうだい。』
「わかっています。」
ラボの中でクロエたちは日本に針路を取りながらミレイと連絡を取っていた。
『私の方もようやくマスティモンの時空が安定したからそちらに行けるわ。そっちに到着し次第まずはIS学園に・・・・』
ミレイが通信で会話をしている中パイルドラモンが慌ただしく通信室に入ってきた。
「た、大変だ!」
「どうしました?パイルドラモン?」
クロエは不思議そうに聞くがパイルドラモンは焦った顔のままだった。
「カプセルに入っていたデュークモンが消えた!」
「え!?」
「何を言っているのよ!アイツはまだ意識が戻るまで後三日ぐらいかかるはずよ!」
「そのはずなんですがカプセルは空っぽでまだ起動システムが調整していない『グラニ』までもなくなっていて・・・・・」
三人とミレイは顔を合わせる。
『・・・・・とりあえず私も準備が整ったらそっちに向かうわ。あなたたちも急いで彼の後を追ってちょうだい。』
「わ、分かりました。」
クロエはそう言い終わると急いでデュークモンを追跡した。
IS学園
「ぬうおおおおおおおお!」
「はあああああああ!」
千冬とクレニアムモンの戦闘はもはや戦闘と言ってよいのかという状態になっていた。本来クレニアムモンの体はブラックデジゾイドで普通の人間では傷一つつかないのだが白蓮を纏った千冬の一撃はその鎧さえも凹ませた。
「はあはあはあ・・・・・・やるではないか。」
「お前もな・・・・・」
二人の戦いを前にジエスモンはただ見ていることしかできなかった。クレニアムモンは魔槍クラウ・ソラスと盾アヴァロンを捨てて拳に、千冬は雪片参型が攻撃に耐え切れずに壊れてしまったためどこから持って来たのか出席簿でやっていた。クレニアムモンは満足そうに千冬を見る。
「ぬう・・・・・まさかそんな武器にもならんはずのものでこの鎧を凹ませるとは・・・・どうやら人間を見くびっていたようだ。」
「これで大人しく引きかえしてくれればうれしいんだがな。」
「・・・・・貴様、確か織斑千冬と言ったな?」
クレニアムモンは構えを解き千冬を見る。
「そうだ。」
「貴様の心得・・・・いや、覚悟は確かに本物だ。その覚悟に敬意を表し、我は貴様に正式な決闘を申し込む。」
「決闘?」
クレニアムモンはゲートを開いて剣を取りだすと千冬に向かって投げる。千冬が剣を受け止めるのを確認すると自分も同じ型の剣を取りだす。
「この剣は特殊な剣でどんなに硬いものであろうとも切断する切れ味がある。」
「つまり?」
「この勝負は一発勝負。どちらかの剣が相手の体を両断する。即ちどちらか一人が生き、どちらかが死ぬゲーム!この勝負に貴様が我の体を切断したならば我は貴様ら人間を認めよう。だが!もし貴様が死ねば我は作戦を続行する!」
クレニアムモンは剣を持つと構える。
「千冬!この勝負は危険だ!そんな賭けに乗っては・・・・」
「大丈夫だ、私は負けない。いや、負けられないんだ。この学園のためにも・・・・一夏たちのためにも!」
千冬は剣を構えるとクレニアムモンに向かって突っ込んでいく。
「その覚悟はよし!だが、我が主のためにも我も負けられぬのだ!」
クレニアムモンも千冬に向かって突っ込んでいく。
「うおおおおおおおお!」
「はああああああ!」
二人はこの瞬間、激突した。
「ハッハッハハハ!どうした?その程度か!?」
一方体育館(元)ではエグザモンが大笑いしながら楯無たちを見ていた。楯無たちがボロボロになっているのに対してエグザモンは無傷だった。
「これは流石にまずいわね・・・・・。」
楯無は冷や汗を掻きながら挽回できる策を考えていた。楯無たちの攻撃は全て彼の体を覆うクロンデジゾイドで構成された特殊な翼「カレドヴ-ルフ」によって防御されてしまっているのだ。おかげでいくら攻撃してもこちらの疲弊していく一方なのだ。
「あのさ・・・・・このままじゃまずいんじゃないの?」
「あの翼のガードを一時的にでも封じることができれば何とかなるけど・・・・」
鈴の質問に簪は何とか答える。しかし、意志を持っている翼を一時的に封じると言うのは不可能なことだ。エグザモンは一同が疲弊しているのを確認すると空高く舞い上がる。
「そろそろ限界のようだからな。そろそろ引導を渡してやろう!」
エグザモンは自身の技「ドラゴニックインパクト」を放とうと急降下し始めた。
「本来、この技は大気圏からやるものだが貴様らへの敬意だ。責めて貴様らが吹き飛ぶ程度に威力を抑えてやる!」
エグザモンは急降下をし始める。
「マズいんじゃないのあれ!」
「いくらISを纏っている私達でもあの威力には耐えられん!」
「簪ちゃん、急いでここから離れて!」
「いや!お姉ちゃん一人だけ置いて行くわけにはいかない!」
四人が急いで離れようとする中エグザモンは学園の真上に戻ってきていた。
「これでとどめだ!ドラゴニック・・・・・」
「ファイナル・エリシオン!」
「何!?」
付き進もうとしたエグザモンの目の前を大出力の光線が阻んだ。エグザモンはすぐに技を中止し、距離を取った。突然の技の中止に気になった楯無たちは上空へ上がっていった。そこには翼竜のような乗り物に乗った騎士型デジモンが膝をつきながらもエグザモンを見ていた。
「はあ・・・・はあ・・・・・エグザモン!これ以上の人間界への攻撃はこのデュークモンが断じて許さぬ!」
「・・・・・・くっ、くっくっくっハ~ハッハッハッハッハ!生きていたのかデュークモン!儂はあの時貴様が木端微塵に吹き飛んだと思っておったぞ!」
エグザモンは笑いながらデュークモンを見る。楯無たちはデュークモンを見るが少なくとも敵ではないということだけは理解した。
「しかし、その体ではまだまともに戦うことができんのではないか?」
「このデュークモン、戦う意志があるならばたとえこの身が果てても戦い続ける!それが今亡き友、啓人が教えてくれた人間に秘められた可能性!」
「まだパートナーの人間のことを忘れられんのか・・・・・ん?」
エグザモンは上空を見る。上空では巨大な穴のような物ができていた。
「何よ!あのブラックホールみたいなものは!?」
鈴は唖然としながら見る。
「どうやら時間が来たようだな。」
エグザモンは笑いながら言う。
「どういうことだ!」
「ラウラ、落ち着いて。」
メタルガルルモンがラウラを落ち着かせている合間エグザモンは言う。
「我らの潜伏先のデュノア社地下に設置したデジタルウェイブ発生装置で開いたデジタルワールドへの扉・・・・つまり、人間滅亡へのカウントダウンだ!」
今回の技(不発)
ドラゴニックインパクト=エグザモン
次回で取り敢えず学園祭部分終了。